蜻蛉・莞爾の無責任漢字樂院

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「なめる」

2009年09月29日 | 「語句」「言葉」~動詞扁(あ行~な行)
【「なめる」】

≪辞書で調べてみます≫

<嘗める 舐める>
(1)物の表面を、舌の先で触れる。また、物を口の中にいれて舌の上でとかす。《舐》
「猫が前足を―・める」「あめを―・める」
(2)少量ずつ味わいながら飲む。
「酒をちびちび―・める」
(3)経験する。
「世の辛酸を―・める」「苦杯を―・める」
「苦汁を―・める」
(4)隈(くま)なく及ぶ。
「火は商店街を―・めつくした」「―・めるように見る」
(5)人を馬鹿にして無礼な態度をとる。あなどる。
「相手を―・めてかかる」★「無礼(なめ)」の動詞化〕

<滑る>
ぬるりとすべる。なめらかである。

<再変換できるもの>
嘗 甞 舐 呫 啛 嚌 啐 嗒


≪「なめる」と訓読みする≫

嘗 甞
ショウ/ジョウ chang2
なめる こころみる かつて <新しく取れた穀物を神に供える祭り=秋の祭り>
0253/01636-0878/07418

<解字(字統・蜻蛉)>
「尚」は、口(サイ)を祭った台(冂、合わせて“冋”)の上に神が降りてこられることを表す。
「旨」は元は、「氏」+「曰」で「切り分けられた肉が美味しいこと」を表す。
よって、神が天から降り切り分けられた肉を食べる・なめる」の意味 ⇒ 嘗
●嘗は本字 甞は俗字



シ/ジ shi1
なめる(ねぶる)
1084/09502

<解字(字統・蜻蛉)>
元の字は、「舓」に作り、「易」は、「賜」の元の字で、同じ音を持っている。
「賜った物を舌で味わって食べる→なめる」 ⇒ 舐
●舐・舓は本字 ?(09503:[舌氐])は俗字



①チョウ/* ②ショウ/* ①tie4 ②che4
なめる <すする><ささやく><しゃべる><小さなさま>
0233/01389
<解字(蜻蛉)>
巫女が占いの言葉を「ささやく」→
→耳そばで「ささやく」→「めるようにささやく」



サイ/スイ 慣用:ソツ cui4
<おどろく><さけぶ><子供をあやす声> なめる
0244/01502



サイ/スイ cui4
なめる <先になめる>
0244/01503



①②セイ/ザイ ①ji4 ②***
なめる <鳥の悲しげな声>
0258/01721



トウ/* ta4
<我を忘れてうっとりするさま>≪なめる≫
0250/01578


≪意味合いが「なめる」≫


①セン/ゼン ②シュウ/ジュウ ①*** ②shun3
すう <ねぶる、なめる>
0229/01338

 

セツ/セチ shuo1
<なめる>
0240/01468

 

ジ/ニ er3
みみだま <刀のつば><さしはさむ><上に載せる><ちぬる><なめる>
0863/07213

 

シ/ジ shi1
【なめる(ねぶる)】
1085/09506
<解字>
「舐」参照
●舐・舓は本字 ?(09503:[舌氐])は俗字



テン/* tian3
<なめる><ねぶる>
1085/09507
●忝い思いで「ねぶる・なめる」ことか?
 


テン/* tian4
<舌の垂れ下がるさま><なめる><竹の皮><蓆>
1085/09511

 
≪その他の関連≫

<たしなめる>

キン/ギン jiong3
<さしせまる> くるしむ <きわめる><あわただしい> たしなめる 
0971/08411

<皮をなめる・・・>

①ハク/* ②ホウ/ボウ ①*** ②pao2
<かわつくり><皮をなめる職人> かばん
1419/13047
●(13046(巳):鞄)は本字 (13047(己):鞄)は俗字


≪総評≫
常用漢字が一つの存在しない

舐める:物の表面を、舌の先で触れる。
また、物を口の中にいれて舌の上でとかす。
嘗める:上記以外~一般的



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