■座間事件後も「死にたい」投稿減らず SNS ■9人全員の身元確認 警視庁(NHK NEWS WEB 2017/11/10)

2017-11-10 | 死刑/重刑/生命犯

2017年11月9日 中日新聞 夕刊
座間事件後も「死にたい」投稿減らず 若者に「命の門番」を
 神奈川県座間市で九人の遺体が見つかった事件では、白石隆浩容疑者(27)=死体遺棄容疑で逮捕=が会員制交流サイト(SNS)を悪用し、若い女性らに接触していた。インターネットの仮想空間は本心をさらけ出せる居場所。しかし、自殺を助長したり、犯罪被害の入り口ともなる。専門家は、若者の思いを受け止める専門組織をつくるべきだなどと提言し、「命の門番」の必要性を指摘する。
 「学校を辞めたいとだけ思っていたけど…今になっては死にたい」(高校二年)、「誰か一緒に死にませんか」(中学三年)。ツイッターには座間の事件後も、自殺願望を吐露する十代の若者の書き込みが並ぶ。
 「現実世界で吐き出せないことも、見えない相手には言える。共感してくれる人が多いツイッターは、心のよりどころ」。高校時代からSNSで自殺願望を発信した神奈川県の女性(26)が、取材に応じてくれた。
 睡眠薬の写真や飲んだ量を投稿すると、フォロワー(閲覧者)が四桁に膨らんだ。「一人じゃないと思えて安心できた」。今回の事件に衝撃を受けつつ、「(ツイッターの制限字数)百四十文字の枠の中でしか思っていることを言えない。そこしか私の居場所はない」と思い詰める。
 警察庁の上半期のまとめでは、SNSに起因する十八歳未満の犯罪被害は過去最多の九百十九人。容疑者と直接会った理由は「優しかった、相談にのってくれた」が26・8%に上った。
 若者が事件などに巻き込まれるのを防ごうと、SNS運営事業者らは七月、「青少年ネット利用環境整備協議会」を設置した。LINE(ライン)やフェイスブックジャパンといった事業者が参加し、警察庁も支援。投稿内容のチェックや啓発活動など対策を共有するほか、人工知能などの新技術も研究する。
 「十八歳未満の犯罪被害のうち約三分の一で接点となった」(警察庁)ツイッター。その日本法人は協議会に未加入だが、年内加入を表明した。事件を機に投稿での自殺などの扇動禁止を明文化し、見つかれば削除を要請する方針という。
 ただ各社に寄せられる投稿は膨大でチェックに限界がある上、「サポ」(援助交際)など隠語の横行も対策を難しくしている。
 SNSに詳しい田代光輝・慶応大特任准教授は「自殺願望のような同じ考えの人が集まると、より極端になる『集団極性化』の傾向がある。SNSには負の側面があることを若者にしっかり教えるべきだ」と指摘。長谷川博一・こころぎふ臨床心理センター長は「投稿に返事があるだけで『共感してくれた』と感じるのは、孤独の裏返し。行政と事業者が予算を投じ、当事者の話を聞いて思いを受け止めるプロの組織をつくるべきだ」と話した。 (神田要一、石川修巳)

 ◎上記事は[中日新聞]からの転載・引用です
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座間9遺体、身元特定 1都4県の15~26歳 
中日新聞 2017/11/10 朝刊
 神奈川県座間市のアパートで九人の切断遺体が見つかった事件で、警視庁高尾署捜査本部がDNA型鑑定などで、既に判明している一人を含め九人全員の身元をほぼ特定したことが、捜査関係者への取材で分かった。うち数人については最終的な詰めの鑑定を急ぐ。
 捜査関係者によると、身元がほぼ特定されたのは、福島市の高校三年の女子生徒(17)、群馬県邑楽町の高校一年の女子生徒(15)、さいたま市の高校二年の女子生徒(17)、埼玉県所沢市の大学二年の女子学生(19)、埼玉県春日部市の女性(26)、神奈川県厚木市の女性会社員(21)、神奈川県横須賀市の福祉関係職員の男性(20)、横浜市のアルバイトの女性(25)。
 捜査本部は六日、一人については東京都八王子市の田村愛子さん(23)と発表していた。
 遺体は現場の部屋に置かれた七つのクーラーボックスなどから発見。損傷が激しく、腐敗が進んでいたことなどから、当初は性別や年代なども判明しなかったが、現場の部屋で見つかったカード類や、付近で確認された携帯電話の位置情報などから被害者の身元情報が浮上。捜査本部は親族から試料の提供を受け、DNA型鑑定を進めていた。
 死体遺棄容疑で逮捕された無職白石隆浩容疑者(27)は、ツイッターで自殺願望のある女性らと連絡を取り始めた理由について「弱い心につけ込めば出会いやすいと思った」という趣旨の供述をしている。

 ◎上記事は[中日新聞]からの転載・引用です
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9人遺体事件 全員の身元確認 警視庁
NHK NEWS WEB 2017/11月10日 4時13分
 神奈川県座間市のアパートで、9人が遺体で見つかった事件で、15歳から17歳の女子高校生3人を含む8人の身元が確認されました。警視庁はこのアパートに住む白石隆浩容疑者(27)が9人を殺害し、遺棄したと見て事件の全容解明を進める方針です。
 警視庁によりますと、この事件で、1人の遺体を遺棄した疑いで逮捕された神奈川県座間市にある白石隆浩容疑者(27)のアパートの部屋からは男女9人の遺体が見つかっていて、このうちの1人は今月6日東京・八王子市の田村愛子さん(23)と確認されています。
 警視庁は、部屋から見つかった被害者の所持品やDNA鑑定などから残る8人の身元を確認しました。
 身元が確認されたのは、群馬県邑楽町の高校1年生、石原紅葉さん(15)、さいたま市北区の高校2年生、久保夏海さん(17)、福島市の高校3年生、須田あかりさん(17)、埼玉県所沢市の大学2年生、更科日菜子さん(19)と神奈川県横須賀市の西中匠吾さん(20)、神奈川県厚木市の三浦瑞季さん(21)、横浜市都筑区の丸山一美さん(25)、埼玉県春日部市の藤間仁美さん(26)です。
これで9人全員の身元が確認されたことになります。
 警視庁は、白石容疑者がおよそ2か月の間に9人を殺害し、遺棄したと見て被害者との接点や事件に至る詳しい経緯などを調べ、全容解明を進める方針です。
*高校1年生 石原紅葉さん
 群馬県邑楽町に住む高校1年生、石原紅葉さん(15)は、地元の中学校を卒業後、隣の大泉町の県立西邑楽高校に通っていました。
 警察によりますと、石原さんは、ことし8月28日の午後7時20分ごろ、神奈川県の小田急線・片瀬江ノ島駅の改札を出たのを最後に行方がわからなくなりました。駅の防犯カメラに1人で歩く様子が映っていたということです。
 翌日の8月29日に片瀬江ノ島駅のトイレから石原さんの携帯電話とICカードが見つかり、両親が地元の警察署に捜索願を出し、群馬県警は神奈川県警と警視庁にも依頼して行方を捜していました。
 石原さんの自宅では、午前0時前に家族と見られる男性が玄関先に出てきて、報道関係者に宛てた文章を玄関先の壁に貼りました。文章には、遺族・親族一同の名前で「この度、娘の身元が判明しました。家族一同深い悲しみに包まれており、気持ちの整理がつきません。今後、しかるべきタイミングでコメントを発表させて頂きたいと思っております」と記されています。
 石原さんと同じクラスの女子生徒は「まじめで、優しくて、穏やかで、かわいらしい子でした。夏休みに入る前に最後に会った時は、ふだんと変わらない様子だったし、その後、LINEで『あした宿題あったっけ?』とメッセージを送った時も『たぶんないはず』と明るく返してくれました。2学期になってから姿が見えず、心配でメッセージを送りましたが、全然、連絡がつきませんでした」と話していました。
 石原さんが中学2年生のころから2年半、絵画教室で絵の指導をしていた男性は「何かの間違いであってほしいと思っていましたが、無念でならないです。9日が誕生日だったので、ご家族のことを思うと、本当につらいです」と話していました。
絵画教室での様子については、「デザイナーやアーティストになりたいと考えていて、口数は少ない娘さんでしたが、レッスンも集中して最後まで手を止めずに一生懸命取り組んでいた姿が思い出されます。これから彼女らしい作品がたくさんできるのではないかと思っていました」と話しています。
 白石容疑者については、「少しの心の隙をついて、言葉巧みに自分の欲望のためにこれからの娘さんの命を奪ったということで、憤りを強く感じています」としています。
*高校2年生 久保夏海さん
 さいたま市北区に住む高校2年生、久保夏海さん(17)は、地元の中学校を卒業後、埼玉県上尾市の上尾南高校に通っていました。
 地元の住民によりますと、久保さんは、中学校では合唱部に所属していて、まじめで優しく、後輩から好かれていたということです。
 関係者によりますと、高校2年生になってから家族などに「学校に行きたくない」とか「精神科で相談したい」などと悩みを打ち明けるようになっていたということです。そして久保さんは、ことし9月30日の午前10時40分ごろ、「近くのスーパーにお昼ごはんを買いに行く」と家族に告げて自宅を出た後、行方がわからなくなり、家族が警察に捜索願を出していました。そのときの久保さんの所持品は現金5万円とキャッシュカード、それに携帯電話だけだったということです。
 その後、10月上旬になって警察から「神奈川県内で携帯電話の通信状況が確認されたが途切れた」と久保さんの家族に連絡があったということです。
 久保さんと同じ高校に通う同級生の男子生徒は「久保さんは中学と高校で合唱部に所属していて、歌うことと読書が好きなおとなしい子でした。しかし2年生になってから部活をやめてしまい、学校から9月下旬ごろに行方がわからなくなったと伝えられていました。みんなどうしたんだろうとか何か悩みがあったのかと心配していました」と話していました。
 この高校の2年生は、今月4日から3泊4日で沖縄県に修学旅行に行っていたということで、男子生徒は「久保さんと一緒に修学旅行に行きたかったので、とても残念です。もし悩みがあったのなら相談乗って力になってあげたかったし、今でもうそだと信じたいです」と心配そうに話していました。また、白石容疑者について「心が弱っている人に一緒に死のうと言って近づくなんて、人として最悪で本当に許せない」と話していました。
 久保さんと同じ小学校と中学校に通っていた女子生徒は「友だち思いでクラスでも誰にでも話しかける優しい子でした。行方不明だというのは、探してほしいという連絡が回ってきたので知っていました。誘拐かなと思っていました。悩んでいるという話は聞いたことはなく、今回のことは最近までずっとうそだと思っていたので、まだ実感がありません。驚いています」と話していました。
*高校3年生 須田あかりさん
 福島市に住む高校3年生の須田あかりさん(17)は、地元の中学校を卒業後、福島県二本松市の県立安達高校に通っていました。
 父親の博文さん(62)によりますと、あかりさんは、両親と2人の兄、それに祖母の6人家族でしたが、去年からは母親と兄と一緒に市内の別の住まいに引っ越し、3人で暮らしていたということです。
 あかりさんは、アニメが好きで、よく漫画を描いていたということです。去年暮れごろには、あかりさんが、数日間、家出し、髪を染めて帰って来たことがあったと母親から聞いていたということです。
 関係者によりますと、あかりさんは9月下旬から行方がわからなくなり、家族が警察に捜索願を出したということです。
 捜査関係者によりますと、携帯電話の位置情報を調べたところ神奈川県座間市の周辺で電波が途絶えていたということです。
 父親の博文さんは今月7日に報道陣の取材に応じ、「今回の事件に巻き込まれたのは娘ではないと思っている。心配はしているが、うちの娘ではないと信じている」と話していました。
 博文さんは幼いころに親子で一緒に撮影したあかりさんの写真を眺めながら、「小学生ごろから漫画を描くことや、アニメを見るのが好きな子でした。親から見れば、特別変わったところもない、普通の女の子です」と話していました。
 また「スマートフォンをよく使っていたので『インターネット上ではみんなが本当のことを言ってるとは限らない、何でも信じてしまってはだめだ』と教えていた。容疑者にだまされてしまったのだとしたら娘が純粋だったからだと思う」と話していました。
 須田さんの母親は「このたび、娘がこのような事件に巻き込まれたことがいまだ信ずることが出来ません。私は親として、娘を守ってやることができませんでした。ただ、ただ、出来るだけ静かに見送ってやりたいのです」などとするコメントを出しました。
 須田さんと同じ高校に通う友人は「もの静かですが、わからないことがあると教えてくれる優しい子でした。最初はおとなしいのかなと思いましたが、みんなで集まるといつも楽しそうにしゃべっていたし、よく笑顔も見せていました」と話していました。
 また、「以前、須田さんが学校で先生に相談しているような姿を見たことがあり、何か悩みがあるのかなと感じていました。でも、私たちの前ではふだんどおりふるまっていたのでそこまで深刻そうに見えませんでした」と話していました。
 この友人によりますと、最後に須田さんに高校で会ったのは、ことし9月下旬だったということですが、そのときも須田さんはふだんと変わらない様子だったということです。
 しかし、その後は高校に来なくなり、9月28日の午前9時前には「LINE」の知人でつくるグループから退会していたということです。
 この友人は「須田さんがLINEを退会したのが事件と同じ時期だったので驚いています。すぐ近くにいた子が巻き込まれるのは悲しいし、怖いです」と話していました。
 中学時代の同級生だった女性は「学校の休み時間に、絵を描いたり、本を読んだりしていたのを覚えています。おとなしくて、マンガやアニメが好きな子でした。今回の事件ではほかにも同年代の子が行方不明になっているので怖いです」と話していました。
 また、中学時代の別の同級生の女性は「おとなしくて、1人で悩みを抱えてしまいそうな性格の子でした。事件に巻き込まれたのがあかりちゃんではないことを願っています」と話していました。
*大学2年生 更科日菜子さん
 埼玉県所沢市に住む大学2年生、更科日菜子さん(19)は、地元の中学校を卒業後、川越市の私立高校に進学し、高校では、演劇部に所属していました。
 その後、東京・渋谷などにキャンパスがある実践女子大学に通っていました。
 捜査関係者によりますと、更科さんは、ことし9月15日の午後5時ごろに「アルバイトに行ってくる」と家族に告げて自宅を出た後、行方がわからなくなり、家族が警察に捜索願を出していました。
 更科さんと同じ大学に通う2年生の女子大学生は「とてもおとなしくて、みんなとわいわい騒ぐようなタイプではありませんでしたが、お互いの好きなアイドルグループについて楽しく話したのは印象に残っています。2年生になってからは特に休みがちになり、9月以降は全く学校に来なくなったので心配していました」と話していました。
 また、「よく携帯を見ていたので、SNSの世界でしか自分の悩みを話せる人がいなかったのかもしれません。まだ、二十歳にもなっていなくて、人生これからという時にこんな大変な事件に巻き込まれてしまって本当にかわいそうだし、もっと周囲ができることが何かあったかもしれないと思います」と話していました。
 更科さんと同じ小中学校に通っていた男性は「おとなしくもの静かで、絵を描くことが好きだったという印象があります。事件に巻き込まれるようなイメージは全くなく、更科さんであってほしくないというのがいちばんです」と話していました。そのうえで白石容疑者の手口について「SNSという身近なところに事件が潜んでいることには恐怖を感じました」と話していました。
*西中匠吾さん(20)
 知人などによりますと、横須賀市に住む西中匠吾さん(20)は、去年、地元の高校を卒業し障害者支援施設に就職したということです。
 高校時代からバンドの活動を始め、ベースを担当していたということで、卒業後は関東地方のライブハウスなどで本格的に活動していたということです。
 ことし8月26日には大阪でライブを行い、西中さんはツイッターで来場者へのお礼の言葉と翌月にも関東地方でライブを予定していることを書き込んでいたということです。
 しかし3日後の8月29日に家族に「ライブを見に行く」と言って自宅を出たあと、連絡がとれなくなったということです。
 関係者によりますと、家族からの捜索願を受けて警察が携帯電話の位置情報を調べたところ神奈川県海老名市で電波が途切れていたということです。
 捜査関係者によりますと西中さんは神奈川県厚木市の三浦瑞季さん(21)と知り合いだったと見られるということです。
 また複数の友人によりますと、西中さんは行方不明になる直前に、ツイッターを通じて自殺願望がある人たちと連絡を取り合っていたという情報があるということです。
 バンドのメンバーは、ツイッターなどに西中さんの写真を投稿し情報提供を広く呼びかけていました。
 西中さんが所属するバンドが活動をしていた地元のライブハウスのオーナーの清遠武彦さんは、今月6日に取材に応じました。西中さんの人柄について、「若くて一生懸命なバンドマンだった。口べたなところはあったが周りに仲間はいっぱいいた。バンドの先輩は厳しかったけどまじめに向き合っていて、鍛えられていたようだった。将来は音楽で食べていくことを目指していたように思う」と話していました。
 また行方不明になっていたことについては「インターネットで自殺願望のある人とつながっていたと聞いていたので心配はしていた。でもその後、何の情報もなかったのでどこかで無事に過ごしていると思っていた。事件に巻き込まれているかもしれないという話は聞いたが信じていない」と話していました。
*三浦瑞季さん(21)
 神奈川県厚木市の三浦瑞季さん(21)は、東京都内に本社がある人材派遣会社に勤めていました。
 ことし8月21日、「失踪します。必ず戻ってきます。何かあったらまた連絡します」という書き置きを残して行方がわからなくなり、家族が警察に届け出ていました。
 警察が調べたところ、三浦さんの携帯電話が藤沢市の片瀬海岸にある女子トイレで見つかり、その後の足取りはわからなくなっていました。
 中学校時代の同級生によりますと、三浦さんはあまり感情を表に出さないおとなしい性格だったということです。
 三浦さんが事件に巻き込まれたことについて、「全然、本当に静かで、おとなしい子というイメージでしたので、本当にびっくりしました。本当にあったのなら、事件の真相がしっかり明白になることを望みます」と話していました。
 三浦さんと中学3年のときに同じクラスだった男性は「ふだんはもの静かでおしとやかな感じでしたが、話すと明るく元気な子という印象が強いです。席が近く班も同じだったのでノートを見せてくれたり、私が授業中に寝ていると『起きなよ』と元気よく起こしてくれたりする優しい子でした」と話していました。
 男性によりますと、三浦さんは成人式の際に開かれた同窓会は欠席していたということで、「もし帰ってきたらぜひ同窓会に参加してほしいと無事を祈ってきました。本当に残虐で許しがたい事件です。三浦さんに関わったひとりの人間として、とても悔しく悲しい思いです」と話していました。
 三浦さんと同じ中学校に通っていた女性は「あまり自分の感情を表に出さない、静かでおとなしい子でした。事件に巻き込まれるようなイメージが全くできない普通の子なので、もし彼女が事件に巻き込まれたとしたら、犯人の考えが理解できないし、何があったのかしっかり明白になることを望みます」と話していました。
*丸山一美さん(25)
 横浜市都筑区に住む丸山一美さん(25)は、通信制の高校を卒業し、コンビニエンスストアで働いていました。
 家族や親族によりますと、性格はおとなしく内気で、自分の気持ちを表に出すのが苦手だったということです。中学校ではパソコン部で、携帯電話のゲームが好きで、通信教育の高校を卒業したあとは自宅にこもりがちになり、母親のすすめで、ことし4月から新横浜駅近くのコンビニエンスストアでアルバイトをしていたということです。アルバイトから帰宅すると「おなかがすいた」などと家族に話し、特に悩みを抱えているようには見えなかったということです。
 行方不明になった先月18日もいつもと変わらず正午ごろにアルバイトに向かい、午後1時から午後5時までの仕事を終え、アルバイト先を出たということです。ふだんは午後6時くらいには帰宅していましたが、この日は帰宅せず、携帯電話もつながらなかったため、翌日、家族が警察に捜索願を出したということです。
 警察が調べたところ、新横浜駅の周辺の防犯カメラに丸山さんの姿が映っていたのを最後に、行方がわからなくなったということです。
 丸山さんの母親は「苦手な接客のアルバイトで、すぐに辞めてしまうのではないかと、心配していましたが、半年も続き、ほっとしていたやさきに行方がわからなくなりました。今でも元気に帰ってきてほしいと思っています。なぜ、こんなことになったのかわかりません」と話していました。
 また、親族の男性は「10月の半ばに歩いて帰宅する彼女を見かけたのが最後です。本当に驚いています」と話していました。
 丸山さんと中学3年のときに同じクラスだった女性は「丸山さんはいじめを受けていたこともあり学校を休みがちで、教室では1人でいることが多かったです。一方で、家に遊びにいくと好きな漫画やアニメについて生き生きと楽しく話してくれました。これが彼女の本当の姿なんだなと、学校では見せない笑顔がとても印象的でした」と話しています。 女性は「丸山さんはつらい思いを1人で抱えきれずSNSで発信したのかもしれないと思うと、今も友達としてつながっていればよかったと後悔しています。悲しく、言葉にならないひどい事件だと思います」と話していました。
*藤間仁美さん(26)
 埼玉県春日部市に住む藤間仁美さん(26)は、隣接する越谷市で働いていました。
 関係者によりますと、ことし8月末から働き始めたということです。勤務先では、おとなしく優しい人柄だったということですが、9月13日を最後に勤務先に来なくなったということです。
 捜査関係者によりますと、藤間さんは、ことし9月24日から行方がわからなくなっていて、自宅には自殺をほのめかすメモが残されていたということです。このため、近くに住む家族が警察に捜索願を出していたということです。
 藤間さんが働いていた勤務先の同僚は「とてもおとなしく、優しい女性でした。いま思ったら少し暗い場面もあったので、『なにかあったの?』とか『どうしたの?』とか声をかけていればよかったと後悔しています」と話していました。

 ◎上記事は[NHK NEWS WEB]からの転載・引用です
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犯罪心理学者が読み解く、座間9遺体遺棄事件「最大のナゾ」 「黒い衝動」と「冷たい脳」について 原田隆之 筑波大学教授


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