産経ニュース 2018.7.19 18:36更新
イスラエル国会で「ユダヤ国民国家法」可決 アラビア語を公用語から除外
【カイロ＝佐藤貴生】イスラエル国会（一院制、定数１２０）は１９日、アラビア語を公用語から除外することなどを盛り込んだ「ユダヤ国民国家法案」を賛成６２、反対５５で可決した。イスラエル有力紙ハーレツ（電子版）などが伝えた。
同法は憲法に準ずる基本法と位置づけられる。ヘブライ語だけを公用語に規定し、ヨルダン川西岸のユダヤ人入植活動を拡大する方針を示している。また、エルサレムは「統一された首都」だとし、東エルサレムを「将来の独立国家の首都」と定めるパレスチナ自治政府の主張を退けた。
国会審議は８時間以上に及び、可決されるとアラブ系議員らは、「ユダヤ人優位の法で私たちを常に二級市民とするものだ」などと議場で立ち上がって抗議した。イスラエルの人口約９百万人のうちアラブ系は２割を占めている。
トランプ米政権は昨年１２月にエルサレムをイスラエルの「首都」と認定し、イスラエル建国から７０年となる今年の５月には在イスラエル米大使館をエルサレムに移転した。極右政党と連立しているイスラエルのネタニヤフ政権は、トランプ政権の支持を背景に右傾化を強めている形だ。
◎上記事は[産経新聞]からの転載・引用です ＊強調（＝太字）は来栖
――――――――――――――――――――――
◇ なぜ5月14日に米国はエルサレムで大使館を開設したか ナクバ（破局）の日の挑発 2018/5/15 六辻彰二
◇ イランがイスラエル攻撃、イスラエルは報復 核合意離脱で一気に不安定化する中東 2018/5/11 ）
――――――――――――――――
◇ 『ユダヤとアメリカ 揺れ動くイスラエル・ロビー』立山良司著 中公新書
-------------------