そわそわして

そんな目で見つめても





お外には行けませんから。

ちぃまめは～、柔らかがいい～♪

夕飯の買い物から帰ると、頭上で「ピヨピヨ」と鳴き声がした。
それは、追い出された方のツバメの巣だった。
あんなに草を突っ込まれたら、餌がもらえねぇべよ。
オラは、一番大きな金属製の梯子をウンウンうなりながら
倉庫から担いできた。
せめて上の草だけでもどけなきゃなんねぇ。
この梯子は、埃まみれなうえにひどく錆びてＭ字に
たたまれていたため、広げるのはかなり困難だった。
やっとＮ字くらいになったころ、兄が帰ってきて
その巣に入っているのは雀の子だぞ、親も出入りしてるから大丈夫だろ？
最初っからツバメの巣が欲しくて嫌がらせしてたみたいだな。
と言って去っていき、オラの救出作業はそこから
梯子を戻す作業となった。

野菜を洗っていたら、妙に沁みる。
指に血豆のようなものができていた。

そうだった。

あの梯子は10年前にあったときから使いにくくて
窓を拭こうと初めて梯子を伸ばしたときも、
あちこち挟まれて手の皮がズルむけだったんだ。

今は後悔してないけど、明日の入力中はちょっぴり
気になるんだろうな。