かめ設計室*3丁目通信

2005年4月より、西新宿にて一級建築士事務所かめ設計室がはじまりました。3丁目からのかめバー通信。

アンコ椿は恋の花/大島編

2006年10月28日 | 空間に恋して
 コメントしづらい記事ばかり、これまでに200以上書いた。もう飽きたとも言えるし、何も書いていない気もする。読者を想定せずに、懲りずに書いておきたいことがある。空間に恋してシリーズ、3夜連続ではじまり。

1夜
 「フィールドを持つ」。計画者にとってこれは重要だ。
 この思いは、吉阪隆正を中心とした(吉阪研究室、産専、U研究室他)伊豆大島での活動を知ってからだ。「ユートピアの不可能性を自覚しながら理想の存在を忘れない人たちがいる」というスーザン・ソンタグの言葉の通りかあるいは、大島で描かれた計画はユートピアだったかもしれないとさへ思う。

 昭和40年1月の大火から始まる大島復興計画のことである。1月11日午後11時10分、煙草の不始末から広がった火災で元町中心地はほぼ焼失した。(参照:東京都大島町公式サイト【大島小史】)翌日に吉阪を中心に一気に描き上げられた元町復興計画の青図は、そのまま現地へ持ち込むこととなった。まだ食料さえ満足いかない状況のその火中へと。

 三日おくれの 便りをのせて
 船が行く行く 波浮港
 いくら好きでも あなたは遠い
 波の彼方へ いったきり
 あんこ便りは あんこ便りは
 あ・・・・あ 片便り
  (1964年 都はるみ) 

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5 コメント

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Unknown (高橋)
2006-10-30 16:50:55
ちょこちょこ楽しみに読ませてもらってますよー。



コメントしずらくはないけれど、コメントではすまない長さになりそうだったから 笑 



猫額堂さんは近くに住んでいたので時折行ってましたし、泯さんの音楽やってたのですれ違っているかもしれません。



すいません (高橋)
2006-10-30 17:22:04
猫額「洞」でした。おはずかしい。
感激です (かめ)
2006-10-30 22:26:11
 ありがとうございます。猫額洞さんに近かったという事はPlanBにも近いという事ですね。

 泯さんの音楽ということで、近年行ったパンフを改めて見直しました。「ひとさらい」「家族からからか」の音楽も担当されていたのですね。なかでも「ひとさらい」の音楽と舞台はとても印象深く残っています。よかったな~。そのまま打ち上げも参加したような記憶も残っています・・・
Unknown (高橋)
2006-10-31 00:18:11
どうもですー。そうです、笹塚にいましたから。と言っても今は下北ですから、そんなにはなれてはいないのですが。



樋口さんにもインドネシアではすっかり遊んでもらって、なつかしい。



かめの皆さん、ぜひいつかお会いして色々話してみたいです。
大島復興計画立案の経緯 (伊藤暢博(大島第二中))
2006-11-10 16:02:28
はじめまして。大島二中(教諭)の伊藤と申します。大島二中では20年以上にわたり、地域研究を行っています。今年担当している1年生の5人は「岡田」の再開発をテーマに選びました。そこで町の図書館に行ったところ、吉阪研究室が残した元町計画(第3次)を拝借することができました。岡田地区は地形も風情も大火で焼け野原となた元町とは異なりますが、開発計画の基本的な考え方は参考になるのではということで、調べています。ところで、この資料ができた経緯を原稿に少し書きとどめたいと思いコメントを書かせていただいております。(itで検索したところ、どうもただ事ではないというか、とんでもなく貴重な資料を借りてきてしまったのかもしれないと思い始めています。)この文献が書かれた簡単な経緯などを教えていただければ幸いです。唐突なお願いで申し訳ないのですが、以下にメールをいただける方がおりましたら、よろしくお願いいたします。(itounobu@hotmail.com