環境先進国

　テレビで環境先進国ドイツを紹介する番組が放映されていました。スポンサーがメルセデス・ベンツなので、シュトゥットガルトの本社も紹介されて、窒素酸化物を抑制したディーゼル・エンジンや燃料電池車の開発への取り組みが出て来ました。酸性雨で被害を受けたシュヴァルツ・ヴァルト（黒い森）を再生するプロジェクト、フライブルクのエコ・ホテル、ケルンの廃棄物の分別など、ドイツの真剣な環境政策に息を呑む思いがしました。

　勿論、日本でも環境政策は少しずつ厳しさを増してきていて、廃棄物の分別やリサイクルはより厳しく、エコポイントはより広範に適用され、省エネルギー関連法規は編み目を細かくされ、国民や企業の環境意識も高まっているように思えます。

　しかし、日本には環境税はなく、再生可能エネルギーの利用も種類が少なく、幼稚園児の環境教育はほとんどなく、マンション開発はあっても自然の修復はほとんどなく、日本が環境先進国だと誉める人は少ないのではないでしょうか？海岸線の長い日本列島では、波力発電に適した立地は多いでしょうし、ダムがなくてもできる小型水力発電も可能ですし、冷房負荷の大きい夏期に長期休暇を強制的に取ることも有効でしょうし、日本の技術力とサービス産業の様々なネットワークを利用すれば、エコロジーとエコノミーが両立するビジネスは可能だと思います。いつの日か、日本が環境先進国と呼ばれる日を夢見ています。