平安時代好きブロガー なぎ です。
2024年5月のこと。
平安京一条大路跡の説明板を訪ねたあと、一条院跡の説明板がある名和児童公園を訪ねました。
【名和児童公園。写真左側に見えるのが「源氏物語ゆかりの地説明板 No,21 一条院跡」】
一条院は、平安宮の北東に隣接した邸宅であり、一条大路と平安宮の東側を通る大宮大路に接していました。
この邸宅は一条天皇の里内裏として使用されたことで有名です。
【説明板。クリックで拡大します。プラウザの「戻る」でお戻りください。】
<一条院[一条第]所有者の流れ>
藤原師輔
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師輔の子・伊尹へ
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伊尹の異母弟で婿でもある為光へ
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為光女へ
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受領の佐伯公育が買い取る
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東三条院(円融天皇の女御、藤原詮子)に献上
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東三条院の子、一条天皇の里内裏に
一条天皇の中宮であった藤原彰子[道長の長女]や紫式部も一条院で過ごした時期があり、紫式部が『紫式部日記』に書いている内裏[御所]は平安宮内裏ではなくそのほとんどが里内裏としての一条院のこと。
一条天皇時代の文化サロンの舞台となりました。
一条院の寝殿の南側には、貴族の邸宅に見られるような池庭はなく、広い庭をもっていたのだそう。
【一条院跡。現在の名和児童公園の遊具】
現在はのどかな公園となっているおり、南北朝時代に活躍した名和長利の碑が建っています。
【参考】
角田文衞 監修/[財]古代学協会・古代学研究所 編『平安時代史事典』本編上巻 角川学芸出版 2012年
(公財)京都市生涯学習振興団 編集・制作/『新版 平安京図会』 山代印刷株式会社 2024年
(公財)京都市生涯学習振興団 『京都市平安京創生館展示図録 平安京百景』 山代印刷株式会社 2021年