海住恒幸の松阪市議会通信 

議員活動を通して、自治体議会や自治体のあり方を考えるブログ

一般質問の準備あれこれ・・・

2007年09月13日 18時42分05秒 | 議会
いつもありがたいことなのですが、議会シーズンになるとわたしのブログのアクセス件数が増えます。松阪市の職員の方にチェックしていただいているせいかな?などと思ったり。
さて、わたしの一般質問は、19日午前10時から、きっかり50分間(答弁含む)。
松阪ケーブルテレビでの中継放送があります。再放送は、26日午後9時半ごろ。

最近、ずっと、1本のテーマでしたが、久しぶりに2つのテーマで質問にのぞみます。
本当はもっとたくさん質問したいのですが、時間に制約があるため、絞り気味にしていました。

今回のテーマは「駅西地区再開発事業に対する市長の今現在の考えについて」と、「公共施設のライフサイクルコスト(継続して維持していくために要する費用)について」です。

1つ目の「駅西地区再開発事業に対する市長の今現在の考えについて」では、過去の経過など余計な説明は要らないので、これまで専門家や市民から意見を聴いてきた市長はいま、松阪駅西再開発事業をどのような方向性を示そうとしているのか、今現在の考えを表明していただく好機ではないかと考え、質問します。短く端的に答えてほしいものです。

2つ目。「公共施設のライフサイクルコスト(継続して維持していくために要する費用)について」には、小項目が2つあります。
(1)新たに「造る」より、既存のストック(社会資本)を活用したまちづくり 
(2)ライフサイクルコストを配慮した公共施設づくり
です。

 ライフサイクルコストとは、新たに建てるときの費用だけでなく、その後の修理や増改築、公債費(借金の返済の金利分、維持管理費、人件費等々、建物が解体されるまでのトータルコスト。
 建てて15年、25年たつ公共施設は、修繕・改修にたくさんお金がかかるようになってきます。2010年になれば80年代に建てた施設が築後30年を迎えます。新たに「造る」より、古くなった建物を改修するしか手が回らなくなります。しかし、そこは市民との協働で魅力ある施設づくりはできそうです。最小の費用でも最大の効果、自治力しだいで、魅力的な街、自治体、そうでない自治体。その差がくっきり出ます。いまから処方箋を準備しておくための一般質問です。
この質問にあたって、いくつかの公共施設を例に、コストを調べさせていただきました。それぞれの担当課の職員さんの力を借りました。
役所の方の強みは、いついつまでにご回答をお願いしますと言ったら、期限通りに数字をまとめていただいた正確さだということに気づきました。 
それらをもとに、いま質問をまとめています。
この質問は、いわゆる責任追及型ではなく、いっしょにこれからのことを考えていきましょうという提案型ですので、テレビでも中継される議会の場でのやりとりを通し市民の方ともこれからの松阪づくりを考えるきっかけをご提供できればいいなと願っています。

3会計

2007年09月13日 07時42分17秒 | 議会
自治体の会計は、大きく、一般会計と特別会計に分けることができます。
通常の歳入歳出は一般会計によってまかなわれますが、そのうち、特定の事業を行うにあたって特定の歳入と歳出を充てる会計を特別会計といいます。国民健康保険、介護保険、簡易水道などがそれです。
特別会計のうち、独立採算性で経営させるべきものを企業会計といい、松阪市では市民病院、公共下水道、水道がそれです。
3つのうち、黒字は水道だけです。
市民病院は累積赤字65億円。
公共下水道は累積赤字は4億ですが、まだ市内各地で工事継続中で造れば造るだけ借金を投じる仕組みです。すでに起債残高(借金)は450億円になっています。
現在、松阪市の起債残高は1300億ありますが、このペースでいくと公共下水道の借金がその半分を占めそうな勢いです。
企業会計は、独立採算とはいえ一般会計からの繰入(税金の投入)に依存した経営体質になっているので、将来の松阪市の財政基盤を揺るがしかねません。
国は、今年6月に成立した地方財政健全化法で、自治体の財政力を一般会計・特別会計(企業会計含む)の連結決算した指標によって財政力を見る仕組みの確立を急いでいます。
夕張市のように破綻してからではなく、自治体が破綻しないよう、水ぎわで防ぎ、財政の健全化を図ろうという法律です。
従来、議会では、ともすると、一般会計に関心が偏重しがちで、特別会計が蚊帳の外におかれてきました。経営を行政のそれぞれの担当部署に委ねてきた面が否定できません。
しかし、一般会計では年500億円規模の予算ですが、すべての会計を合わせると1300億円。財政基盤を揺るがしかねないのは特別会計・企業会計です。
特に、市民病院のほうは、変えるしかないところにきています。