ぶたが赤ん坊を乳母車にのせ
走る
ぶたが赤ん坊を乳母車にのせ
走る
乳母車のなかで
赤ん坊は大人になる
ぶたが大人を乳母車にのせ走る
ぶたが大人を乳母車にのせ走る
(なんか 不公平なんじゃない
ぶたがいう
交代
大人がぶたを乳母車にのせ走る
大人がぶたを乳母車にのせ走る
永遠に壊れない乳母車のなかで
ぶたはぶた
乳母車のそとで
大人は大人
(なんか おかしいんじゃない
ぶたがいう
(どこが
大人がきく
(永遠に壊れない/乳母車と
永遠に生きる/ぶたと大人って?
(物語のなかにね
(そう、
ふかぶかと
ぶたは乳母車におさまる
大人は走りだす
夕陽がながいかげをつくる
たぶん
ふたりは、
逢いたくてたまらなかった
つゞく
小道と
物語のなかで
H14.9.16