軽井沢ル・ボン・ヴィボン

初夏の陽気

こんばんは、シェフの梅田です。
今日はずいぶん暖かかったですね。場所によっては暑いという声も聞こえてきました。
調理場は熱が溜まりやすい事もあり、今日はシーズン初めてクーラーを稼働させました。

日課である夕方のランニング時にも、半袖で十分の気温で
爽やかな軽井沢の林の中を気持ちよく走る事ができました。

・・まぁ気持ちいいのは気候だけで
僕自身はガチガチの筋肉痛と踵の痛みとの闘いで、かなり苦しみながら走っていますが・・

ゴールデンウィーク中は練習ができませんから
今のうちに走れるだけ走っておこうという作戦で、ちょっと無理しているというのもあります。
ただ、走っているのは10km程度ですから
本気のランナーさんから見たら大した事はないレベルですねw


さて、話は変わりますが
僕はヨーロッパに出かけて、いつも感じる事があります。
それは「文化というもののあまりの大きさ」です。
僕自身はこういう仕事の性格上、食の文化に特化して勉強をしに行くわけですが
(どの文化でも同じことが言えるのでしょうけれど)
例えば食が食だけで独立して文化を形成しているわけではなく
歴史、地理、芸術、習慣、宗教、人種etc.
様々な要素が絡み合って一国の文化が形成され
一国の文化だけでも奥深い上に、言語は別々で
それぞれが輝きながらヨーロッパといった集合体を形成するという凄み。
これに圧倒されて帰ってくるわけです。

「この時代にあっても我々は何も分かっちゃいない」

断片では分かっている部分はあるけど
分野によっては理解の深い人もいるけど
それが「繋がっていない」のが現実。

だから、面白い。

こんな事がありました。
スペインのミシュランの星付きレストランで
ソムリエがワゴン(実際にはワゴンではなく、ものすごい演出でしたが)でアペリティフを運んできました。
「何を飲みますか?」
そこにずらりと並んでいたお酒の数々には、一本も知っている銘柄がありませんでした。
食後のケソ(チーズ)も然り。
僕はそれなりに知識があるはずなのに、です。

ポルトガルのポルトの町から
ドウロ川を100kmほど遡った場所にあるドウロバレー(ドウロ渓谷)は、世界遺産にも登録されているポルト酒の大産地です。
一口にポルト酒と言っても本当に様々で、
それぞれの地域、ブドウの品種、
甘い物から、そうでない物まで、赤も白も、強化ワインやディジェスティフも
本当に選び切れないほどの奥深さ。
原産地呼称制度といえばフランスやイタリアが(日本では)有名ですが、
この国ではもっと古くから、そういう制度が確立していたという歴史も学びました。

たまたま分かりやすいようにと、お酒の話ばかりになりましたが
こんなのは、ほんの一例に過ぎません。

ここでは、ありとあらゆる物が勉強であり発見です。
知ろうとすればするほどにカオスであり、そこが僕を魅了します。

現地からのtwitterでは思わずこんな事を呟いていました。


そういう経験を通じての僕のお店。
だから僕は独自路線を貫いています。

ちょっとした何かが皆様に伝わればいいな、と思う毎日です。

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