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跡地だったけど別の用途で使ってみよう

SHARP 1-BIT DIGITAL SYSTEM SD-CX8  1BITコンポ

2014-09-04 00:02:23 | ジャンク オーディオ

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ポータブルな機器ばかり扱っている当ブログでは大変珍しいコンポの登場です。シャープ SD-CX8はシャープ独自の1ビットデジタルシステムを搭載したコンポとなります。SHARPなオーディオ?と疑問を持たれる方は割と多いのですがシャープはこうみえてかつては結構オーディオに乗り気であり、自社オーディオブランドとしてOPTONICA(オプトニカ)というブランドで単品デッキを作っていたり、ポータブルMDプレーヤーではかなりの存在感を放っていたりとオーディオも結構作っていたメーカーであります。

購入価格はドフのジャンクで525円。
入荷した当時は2100円で並んでいたのですがそのまま誰にも買われずに1050円となり、そしてジャンク50%オフセールにて525円になってしまいました。
コメントは「CD再生できません。MDはOK」と書かれており、実際にCDは再生できない状態でしたがピックアップのクリーニングにより再生できるようになりました。
ですがしばらくするとまた再生できなくなり、今度はディスクが一切回らずピックアップが動いていなかったので分解してみたのですがグリスが固まっていたのが原因でピックアップが不動となっていました。原因だった古いグリスを除去し、新たなグリスアップにより使えるようになりました。

 

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これが問題のピックアップユニットになります。下部に見えているギアが古グリスによって動きが悪くなってしまい、ピックアップユニットが移動できないことによりCDが読めなかったのが不良の原因でした。ピックアップそのものは元気であり、可変抵抗の調整は必要ありませんでした。
比較的あたらしいコンポというだけあって各ユニットが完全に出来るため分解はかなり楽なので調整はすぐに終わりました。取り出しボタン用のコレクタやピックアップユニットからのコネクタを挿し忘れて何度も分解するはめになりましたが…

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ピックアップレンズに繋がる2つのコネクタ。
これを挿し忘れたことにより表示がNO SIGNALとなってほぼ最深部であるコレまでまた分解することに…

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ピックアップユニットの型番はHPC1LX(メーカー不明)
現在でも3000円程で購入可能ですのでいざというときは交換できそうです。分解しようとしてギアを割ってしまうとどうしようもなくなるので注意しましょう。

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CDドライブ用やCDカバー等のモーターはマブチモーター製のモーターが使用されていました。ドライブ用はマレーシア製なのにカバー用は中国製となっていますがモーターにより工場が違うのでしょうか。

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結構目立つ場所に鎮座していたSHARPのチップであるSHARP RH-IX0593W2?
シャープチップということでMDのATRAC用チップかアンプ部のチップかと思いますが詳細不明です。

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ピックアップユニットはこんな感じで完全に分離するので手入れが楽です。中央より少し上の部分がピックアップレンズの稼働スペースとなっています。-のようなものは出力調整用のボリュームではないのでしょうか。

 

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裏面は新しいコンポということだけあってかなりスッキリしています。普通のコンポ並みには発熱するので排熱口は結構あるのかと思ったら、背面にしかありませんでした。
アンテナ系端子は右端に並んでいます。AUXはステレオミニプラグではなくRCAピン端子というのは残念ですがこの時代のコンポには多いので仕方がありません。

 

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1ビットデジタルシステム     SD-CX8-B       2003年製
シャープ株式会社   MADE IN MALAYSIA

定格消費電力  48W
受信周波数  FM 76.0-108.0Mhz
         AM 522 - 1629

シャープはこのコンポをコンポではなく「1ビットデジタルシステム」として売り出していたことが分かります。スピーカーのインピーダンスは4Ωと結構少な目ですが本体のスピーカーをそのまま付けるのならば問題ありません。同じジャンクコーナーでDIATONEのコンポに合いそうなスピーカーを見つけたのですが、インピーダンスが8Ωとあり使えないのでガッカリです。
本体付属のハズのスピーカーはドフお得意のバラ売りで別途ペアで525円となっていました。しかし、このコンポは本体スピーカーよりも別のスピーカーに付け替えた方が本来の性能が生かされるということなので別途スピーカーを付けています。(自己責任でどうぞ)
 
(追記)
インピーダンスを勘違いしていました。
数字の小さいアンプに数字の大きいスピーカーだったら普通に使えるのですよね。 損してしまった…

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電源ON状態
よく見ると右上の⊿Σロゴの⊿が青色に光っていることが分かります。これはシャープの1ビットデジタルシリーズではよく使われている演出であり、ポータブルMDレコーダーのリモコンまで⊿が光ったりします。
こうやって見るとデザインは中々良くてボタン配置もすっきりしていますが、リモコンなしだと操作が制限されるのが残念です。CD/MD再生、バンド切り替え、AUX、選局/選曲、MD録音/消去と大部分の操作は出来るので困ることはないですが。
 
 

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CD部のカバーはこのように開いてCDを出し入れすることができます。
カバーを駆動しているのは上記の通りマブチ製のモーターですが単純に開いたり閉じたりしているのではなく指を挟んだりしたら閉じるのをやめてまた開くなどとちゃんと制御されていて安心です。オープンボタンはひとつだけ上にあるあのボタンになりますが、これだけコネクタが別途伸びており、これを挿し忘れたことにより再分解その3まですることになってしまいました。(コネクタが刺さっていないと制御できないのか蓋が勝手に開いて閉じたりと暴走)
 
 
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ディスプレイはモノクロ液晶タイプではなくVFD(蛍光表示管)タイプなのでかなり見やすいです。チューナーモードの際には画像ののように、AUXモードの際には目安ですがLとRそれぞれのレベルメーターが表示されます。これはMDに録音する為の確認用ですね。
 
 

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並んでいる各種ロゴマークとヘッドホン端子
ヘッドホン端子はなぜか非常に硬く、力を入れないとプラグが入っていきません。こんなところを壊すとは思えないので元からではないのでしょうか。
 

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MDスロット周辺
MDはよくありがちなスロットインタイプで自動で吸い込まれていくのでかなり楽です。分解した際に確認したのですがCD用ピックアップユニットとは完全に分離しており、CDピックアップユニットが操作盤側の基盤に付いているのに対し、MDユニットは本体側の基盤に固定されていました。ATRAC ICはシャープのものと思われますがそこまで分解していないので分かりません。
このジャンクはCDがNGでそれ以外がOKというものだったのでMDは録再共に好調です。
 
 

それでよく良いといわれる1ビットの音質ですが確かに透き通るような透明感があります。しかし、その透明感からなのかヘッドホンではかなり聴き疲れしやすい音質なような。
ピンジャックがあるので 番組が見れないテレビの代わりにゲーム機を直接繋いでみてヘッドホンで聴いてみたところ、TVからのジャックの出力より遥かに高音質となって聞こえてきました。上記の通り聴き疲れしやすいので長時間は個人的に辛いのですが。
CD読み込み時の音やMD排出時の音がかなり五月蠅かったりするのですが、再生時にノイズとなって流れてくるようなものではないので気になりません。
このコンポは1ビットデジタルシステムシリーズとしてはかなりの廉価クラスであり、もっと上位モデルが存在するのですがそちらはもっと粒子感のあるような素晴らしい音質とのこと。単品オーディオデッキと比較するのはお門違いでコンポでこれだけの音質というのが重要なのです。しかし1ビットデジタルアンプに追従するメーカーはポータブルMDの世界ではそれなりにいたもののコンポでは結局同様な商品が他社から販売されることなくシャープがオーディオより遠ざかったために絶滅してしまいました。もし安く見かけたら珍しい物なので購入しても良いのではないのでしょうか。
 

SHARP Auvi SD-CX8
メーカー SHARP
シャープ株式会社
発売 2002/09/20
メディア CD/MD/AM FM
形式 コンポ
出力 ステレオミニプラグ、スピーカー (8Ω)
入力 AUX(ピンジャック)
電源 AC100V 50/60Hz
リモコン あり
バージョンアップ
価格 OPEN(4万円後半)
その他 1BITシステム、MDLP対応、MDスロットイン
 

価格  : 525円
故障度 : CD再生せず→改善


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