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跡地だったけど別の用途で使ってみよう

Pioneer FILLシリーズ MDレコーダー MJ-N901

2014-10-05 00:33:15 | ジャンク オーディオ

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パイオニアがロゴを改定した年に発売した高機能・高音質コンポであるFILLシリーズのMD部を構成するMDレコーダー NJ-N901です。コンポの一部分といっても単品使用が可能な備置デッキであり、音質も当たり前ですがポータブル機よりも良いものとなっています。

購入価格はハードオフジャンク「MD入れてもすぐ吐き出されます」のコメント付きで540円。
MDデッキの中ではオンキョーのMD-105シリーズ、デノンのMDMシリーズ、ケンウッドのDM-Sシリーズと並んでジャンクでよく見る商品であり、数も少なくない気がします。その割には他のCDプレーヤー機やアンプ部が見つからないのは謎ですが… 恐らくピュアオーディオ界からは敬遠されているからMDデッキが売れ残ってよく見る状態なのでしょう。

実は先代に同じ値段でもう1台購入しているのですが、ピックアップ(HPM-312)が完全にお亡くなりでタクトスイッチまでお亡くなりという状態だったので構造勉強用として処分しました。「ディスク入れてもすぐ出てくる」というジャンクが多いことからこの機種はディスク検出用のスイッチが弱いみたいです。

デザインは単品デッキらしく仕上がっています。モニターが小さい気がしますが、ポータブル機でもないので気にならないのでしょう。前面にアナログ入力端子があり、その上に入力コントロールがあるという珍しいデザインをしています。この端子はヘッドホン端子ではないので注意です。
スキップや設定に使用するダイヤルですがかなり取れやすく、ジャンクで販売されている物が盗まれていたりしたので購入時は注意です。裏面の光デジタル端子のキャップの盗難はさすがに無さそうですが…

Pioneer  MINIDISC RECORDER MJ-N901

このMDデッキは一見ただのコンポの一員なのですが、実際は独自の高音質録音技術である「ARTISTシステム」が搭載されており、はっきり分かるほどの高音質で録音できるのです。このARTISTシステムは元々パイオニアの単品MDデッキであるMJ-D7に搭載されていたものでり、それがこのデッキにも搭載されました。

MDフォーマットを超えた高音質を実現するARTISTシステム搭載

         当社独自のARTIST(Advanced RealTime Signal Tuning)システムは、 MDレコーダーの従来の録音技術に(音声圧縮方式)を根本から見直したものです。音楽信号にあわせたリアルタイムの可変制御を加えることで、これまで切り 捨てられていた微細レベルの信号をも逃さず、より原音に近く、高音質な録音を可能にしました。今年6月に当社が発売した据置型MDレコーダー 「MJ-D7」に搭載し、大変高い評価を頂いている技術です。

パイオニア株式会社  98年8月27日 報道資料より引用

 

ATRAC ICは普通のシャープ製ですが、このARTIST技術により高音質で録音できるのです。このデッキで高音質録音されたMDは他のポータブル機などで再生しても互換性があり、そのままの音質で再生されるのがさらに嬉しいところです。同じような独自の高音質技術を搭載したデッキとしてONKYO MD-105TXという機種もありますが、これは貴重なHi-MD対応デッキで年代も新しいのでまずジャンクでは見ません。ということでジャンクで手にしやすく、他機での再生でも効果のある高音質録音が可能な唯一のMDデッキではないのでしょうか。(NJ-M902ではさらに進化しているみたいです)

動作確認してみると実際にMDを入れてもすぐに吐き出されるどころか途中で挿入を拒否され
、その後しばらくエジェクトし続けモニターにMECHA Errと表示されます。この状態で無理やり押し込んで読み取り動作に移ったら普通に再生されたのでピックアップは無事の模様。録音ボタンを押した途端、録音ヘッドがバタバタと上下に動いてめちゃくちゃエラーが発生しているという表示なメッチャ エラー…ではなくて機械的なエラーを表すMECHA Err(メカ エラー)と表示されたので録音はこの状態ではできませんでした。
 
メチャ エラーは有名なネタでコピペまで存在するみたいです。自分も最初はメチャ エラーと呼んでいた…

 

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操作盤は一般的な物です。年代が98年と古いのでMDLPは非対応で長時間録音にはモノラル録音を使います。
MDは入れると自動的に吸い込まれていきますが、ディスク検出スイッチがおかしくなると存在しないディスクを吐きだそうとし続けます。

 

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Pioneer MINIDISC RECORDER  MODEL MJ-N901
MADE IN JAPAN  NIIKAWA.DK

裏面も一般的なMDレコーダーと同じですが、デッキの一部分という扱いのためかピンジャックは金メッキではありません。電源ケーブルは別付けのメガネケーブルを使用します。
パイオニアロゴが新ロゴなのでかなり最近の製品に思えてくるのですが、実際はパイオニアロゴが変わった年の98年発売なのです。右横には放熱用の穴が見えます。
コンポのデッキなので専用にシステム用端子があります。コンポとして使用する際は光デジタル 入力1に接続しなければならない模様。同軸デジタル端子はありません。

 

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操作盤側はちゃんとした足ですが、背面側の足はゴムになっています。ネジも少なめです。

 

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MDユニットとなります。画像の通りディスク検出用のスイッチは2つあり、このスイッチが劣化していることによってディスクの存在が分からなくなってディスクをエジェクトし続けていたのでした。このスイッチに接点洗浄剤を吹き付け、何度かオンオフさせてやることにより改善され、ディスクの有無が分からないことにより誤動作していた録音ヘッドも正しく動作するようになったことで録音も可能になりました。ピックアップは元気で調整の必要はありませんでした。

ピックアップはHPM-312、ATRAC ICはSHARP LR376481、ARTISTシステムのチップはPD5450Bでしょうか。シャープMDユニットをベースにしたオリジナルに見えますね。シャープチップに9837という文字があることから98年製でしょう。
ピックアップのHOM-312はMDデッキ以外にもシャープ製のCD/MDラジカセやシャープMDユニットが使われていたラジカセ系に使われていたらしいです。故障しても何とか交換ができるかもです。

 

それでこのデッキで録音されたMDですが、確かに並の録音機(ポータブル)に比べるとどの機器で再生しても音質が良いように感じますが、プロでもそっち方面に詳しいわけでもないのでどのように音質が良いかは書けません… これはただ自分のスキル不足です。
感覚的にはATRAC Type-Rで録音されたMDと比べると同じレベルかそれ以上に感じます。

検出スイッチの故障は清掃のみで直ったので完動品となりました。初めてのMDデッキなので使い倒してみようと思います。再生の面でもレガート・リンク・コンバージョン搭載で高音質らしいのですが、鳴らす環境が無いのが惜しいところです。

 

Pioneer FILL MJ-N901  
メーカー Pioneer
パイオニア株式会社
原産国 MADE IN JAPAN  NIIKAWA.DK
発売 1998/10下旬
メディア MiniDisc
形式 MDレコーダー(コンポデッキ)
出力 ピンジャック×1、光デジタル(角形)×1
入力 ピンジャック×1、光デジタル(角形)×2、ミニプラグ×1、システム
電源 AC 100V(メガネケーブル)
リモコン あり
バージョンアップ  
価格 42,000
その他 FILLシリーズ、ARTISTシステム、コンポデッキ


 

価格 : 540円
故障 : なし

 

 

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