かつて光学機器(ニコンやオリンパス、ミノルタ)のデジカメをOEM生産していて、デジカメの帝王とか言われていた三洋電機の最終期のエントリークラスなデジタルカメラです。
かつての三洋電機はこの機種が出るまで自社デジカメは4年間沈黙していたとのことですがもちろんその間も他社向けのは作っていたみたいです。かなり価格もこなれてきて、しかも値段も下げれば利益が出るということで4年ぶりに再参入をして実売価格1万円以下のエントリーデジカメを発売したという感じですが実際はエントリークラスなので大して話題にもならず、三洋電機そのものを買収したパナソニックによってデジカメが切られたことからこのXシリーズは国内向けの場合X1250、X1260とたった2機種のみの発売となってしまいました。
かつての三洋デジカメは爆速処理や高い動画性能など自身が供給する光学機器メーカーのデジカメとの差別化を図っていたのですがこのX1250カメラ本体がしゃべってお知らせする機能以外には特徴がほぼ無いという状態です。エントリーの安いものなので仕方がありませんが。
どうやらジャパネットは電子辞書にエネループを付けたり、Xactiやゴリラ、ゴパンをかなり紹介していた通り三洋大好きらしく国内未発売のデジカメやマイナーなデジカメも売っていました。このデジカメもかなり安価でセットを付けて売られていた記憶があります。
デザインは一般的なコンパクトデジタルカメラ的な感じながらもレンズ周りに大きな化粧板を付けたりしています。それにしてもSANYOロゴはいつの間にこんなスタイリッシュになったのだろうか。
購入価格は電池、ストラップ付きで100円
難有りですが12メガピクセルのデジカメがこんな値段なんていい時代です。
裏面は普通のデジカメっぽくスッキリ
上記の難有りとは画像の通り液晶モニターに大きな●ができてしまっていることです。どうやら液晶モニターの●はこの機種の持病らしく、オークション等を見るとこの症状でジャンク出品されている同機種をよく見ます。原因はどうやら見えない液晶内部で衝撃などで液晶が少し割れてしまい、液が漏れだして結局最後にはこうなるらしい。にしてもなぜ大体の個体が●になるかは謎です。
ズームボタンはシーソー式
ユーザーインターフェイスは基本的にXacti時代のものと変わりはないですが当機種から新電子式手ぶれ補正が搭載されたのでON/OFFすることができます。他にはひずみ補正という項目も追加されました。
ボタンは押しやすい。操作性はXacti(デジカメの方)になれていれば難は無いと思いますが、マクロボタンがフォーカス切り替えだったりと触ったことがなくて慣れていない場合は手間食うかもしれません。
液晶モニターの質はそれなりですが不便は感じません。新電子式手ぶれ補正は効く時は効くと感じますが基本的にはイマイチなような。
3× OPTICAL ZOOM
3倍ズーム搭載でこれだけ薄いというので驚きです。厚さは単3形乾電池並みという驚異の薄さなので胸ポケットにも普通に入ります。しかし、上記の液晶モニターが弱いという弱点があるのであまり圧迫する場所には入れたくない…
電源ボタンは比較的小さいので押しにくいですがツメで押さなければならないというほど極端に小さいという訳ではないので気になりません。
シャッターボタンは片方が盛り上がっているという珍しい形状をしています。
OPTICAL 3× ZOOM レンズ搭載
6.3-18.9mm 1:3.1-5.9
安いデジカメのレンズですがよく見るとかなりコッテリ気味なコーティングが施されていますし少なくともトイデジよりははるかに良いレンズですね。しかし、メニューにひずみ補正というメニューがあるとおり素性は良くないのかもしれませんがエントリーなデジカメのため写れば上出来なので問題なし。
3倍ズームで1:3.1-5.9とレンズは少々暗め。
仕様書でSANYOロゴと日本語で三洋電機株式会社と書かれているのは三洋デジカメの伝統。
SANYO デジタルカメラ DSC-X1250型
三洋電機株式会社 MADE IN VIETNAM
珍しいベトナム製。今までの三洋デジカメと三洋より供給された他社デジカメでは日本製かインドネシア製が多かったのですが何かあったのでしょうか。
後述しますが電池も同じ日本製というところをみるともしかしたらベトナムにも工場はあったのかもしれません。
本体端に三脚穴、本体底面に出力端子と残念なことになってしますが気にもされないのでしょう。端に三脚穴があるのはポケット三脚など小さい三脚でバランスが取れずに倒れてしまうので夜景撮影など固定必須の場合苦労します。たぶん…
使用電池はリチウムイン電池 DB-L80
パナソニックの海外向けポケットムービーや東芝エルイートレーティングのポケットムービー、HOYA時代のペンタックスOptioの一部機種に採用された電池と形状が同じです。
以外に採用機種が少ない(多いけれどもほとんどマイナー)なので同形状タイプを探すのは苦労するかもしれません。
電池セルが日本製で組立がベトナムとなっているので電池は国内自社製なのでしょう。
実際に使ってみるとなぜか記録画素数12Mモードでは眠たい画像になってしますのですが、その下の6Mモードだとヌケの良いスッキリした画質になります。ズームレンズの挙動は良いですし、普通に使えるエントリーデジカメです。
SANYO DSC-X1250 | ||||||
メーカー | SANYO | |||||
三洋電機株式会社 | ||||||
発売 | 2009/12/18 | |||||
メディア | SDHCカード、内蔵メモリ | |||||
センサー | 1210万画素CCD | |||||
レンズ | OPTICAL 3× ZOOM 6.3-18.9 1:3.1-5.9 | |||||
モニター | 2.7インチ | |||||
電源 | リチウムイオン電池 SANYO DB-L80 | |||||
手ブレ補正 | 電子式 | |||||
バージョンアップ | ||||||
価格 | OPEN(一万円程度) | |||||
その他 | 顔認識、シーンモード、MF |
故障度 : 液晶一部故障
価格 : 100円(電池、ストラップ付属)