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明治二十九年、夏目漱石は第五高等学校教授として熊本に赴任、駅から旧友宅に向かう途中で古本屋を見つけて立ち寄った。
現在も盛業中の、舒文堂(じょぶんどう)河島書店である。漱石は熊本生活の四年間、しばしば訪れたらしい。あるいは店主に、先生、お一ついかがですか、と勧められなかったろうか。
柿、である。店の裏庭に柿の木があり、毎年、見事な実をつける。『小春』という品種の甘柿だが、不思議な柿で、いったん渋くなる。
これは出久根達郎氏の『隅っこの四季』の一節です。
漱石は熊本時代は日記をつけていなかったので、ここの柿を食べたかどうかわかりませんが・・・。
『隅っこの四季』に出てくる柿は今もあります。
舒文堂さんの裏庭に今もしっかり生きています。
写真ではちょっとわかりにくいかもしれませんが、写真左の背の高いのが柿です。
すごく身近なところに、たくさん歴史が詰まっています。
きっと、皆さんの知らないこともあると思います。
ゆっくり街なかを歩いて、歴史の1ページを楽しんでみませんか。
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⇒温故知新のまちめぐり ~上通をさるこかね!~
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