むすぶ つなぐ

「悪の枢軸」とされる国から思いつくまま……。

充電

2009年07月31日 22時45分27秒 | Weblog
あと1カ月。
全国の新聞記者の半分以上がおそらく夏休みもなく、振り回されるんだろう。


この仕事をやってきて、休みがつぶれたことは数知れず(涙)
けれど、今年は国内選挙とあまり関係ない部署なので、休みが取れた。
久々に充電。ただただ、感謝!




実は以外な担当の記者が、選挙前になると喜ぶ。
警察の捜査2課担当。
選挙違反の捜査に集中するため、投開票日までは大きな事件の捜索や逮捕がなく、他社の記者に「抜かれる」こともないため、事実上休めるというわけ。

かれこれ6、7年前……。
毎日睡眠3~5時間で朝晩の捜査員の夜回りばかりで、ひたすら忍耐、我慢、辛抱(全部同じか?)……と言い聞かせる日々だった。
だから、選挙期間中はつかの間の休みで、ほっと一息。

今となっては懐かしい。
けれど、絶対戻りたくない……。

原点

2009年07月31日 11時26分41秒 | Weblog
新聞の役割って……?

さまざまな担当をして、いろんな記事を書いてきて、考え方も変わった。
けれど、突き詰めると自分の中ではいつも同じところにたどりつく。



どこかのだれかが1人でも元気になれる記事。



こういうのをバカにする記者もいるけど、つい惹きつけられてしまう。
1面だろうが、地方版だろうが、そんな扱いは全く関係ない。

  ×   ×

■毎日新聞/社会面

ものがたり’09夏:最後の夏にかける 先生ボクサー、プロのリングに
 ◇北原浩二さん(35)

 「シュッ、シュッ」。汗が飛ぶ。スパーリング、サンドバッグの打ち込み……。千葉県柏市のセレスジム。本埜(もとの)村立滝野中教諭、北原浩二さん(35)が29日、東京・後楽園ホールである初のプロボクシング公式戦を前に最終調整を進めている。年齢を考えると、最初で最後の舞台かもしれない。「左ストレートで。出し切って、勝ちに行きます」

 北原さんは、鹿児島県霧島市出身。97年に東京理科大を卒業し、千葉ニュータウンにある滝野中で理科を教えている。光合成の授業では、木の葉が酸素を作り出す様子を観察させ、慣性の法則はペットボトルを利用した水ロケットを飛ばして理解させる。言葉だけではなく、「体で覚えた知識は強い」が持論だ。
 そんな北原さんがボクシングと出合ったのは、教諭2年目の24歳。「授業の幅を広げよう」と通った夜間の大学院の近くにジムがあった。体力づくりのつもりだったが、なすすべもなく殴られる自分が悔しくなって週1、2回は通った。しかし、本業が忙しくなり、4年で中断。05年春に同い年のトレーナーと酒を飲んだ際、「筋肉と基礎はできている。まだいけるぞ」と励まされ、練習を再開した。

 ジムのオーナーで元WBA世界王者のセレス小林さん(36)は「強くなりたければ練習」と厳しく指導した。授業を終えてからの練習はきつかったが、若い選手たちがプロへと成長する姿に触発され打ち込んだ。07年6月、年齢制限の32歳ぎりぎりで、念願のプロテストに合格した。
 「人生一度のチャンス」。北原さんは今度の試合をそう思っている。バンタム級4回戦。相手は23歳で、戦績は1戦1敗。ひと回りも若い選手を相手にするのは、決して楽ではない。午前6時から10キロのランニング、午後7時から筋トレを含め4時間の練習。修学旅行先の奈良公園でも、シカを横目に走った。
 1学期の最終授業で3年生に語りかけた。「自分のため、チームのために、悔いが残らないよう挑戦しよう。先生もやる」【武田良敬】
毎日新聞 2009年7月25日 東京朝刊




■毎日新聞/千葉版

ボクシング:先生ボクサー北原さん、デビュー戦敗退 教え子ら「ありがとう」 /千葉
◇「やるだけやりました」
 「先生ボクサー」として練習してきた本埜村立滝野中の理科教諭、北原浩二さん(35)のプロボクシングのデビュー戦が29日、都内であり、惜しくもKO負けを喫した(30日朝刊社会面に掲載)。だが、夢をあきらめず頑張る姿勢は、教え子たちに感銘を与えたようだ。【武田良敬】

 東京・後楽園ホールで、教員生活13年で出会った白井市などの中学校の元教え子ら約80人が試合を見守った。印西市立印西中OBの高校1年生と父母ら25人は「先生頑張れ」と大書した横断幕を掲げて、「先生いけーっ」と声をからした。
 何度か倒れ、そのたびに立ち上がったが、打ち合いの末2ラウンド1分KO負け。「すいません」と頭を下げ、泣きながらリングを降りると、大きな拍手が起きた。「先生ありがとう」と涙ぐむ女の子も。
 印西中OBの長峰燎平君(15)=土浦日大高1年=は「悔しいけど、かっこよかった。冗談ばかり言ってた印象があったが、迫力があった」と興奮気味に話した。11年前に印西市立小林中時代に教わった内装業、三浦武さん(26)は「闘魂 北原浩二」のTシャツで応援した。「卒業後、バイクで事故に遭い入院した時に見舞いに来てくれた。優しい兄貴だけど熱いところを見せてもらった」

 演歌歌手の亜芽(あめ)洋子さん(58)は上野・アメ横で営むアクセサリー店の前を、練習で顔をはらしながら歩いていたのを見て声を掛け、以来10年余り応援してきた。鹿児島県出身の北原さんにとって亜芽さんは「東京の母」で、勝負のトランクスに名前を縫いつけていた。「ここまで努力して……元気をもらった。控えめだけど、いい先生だよ」と亜芽さんは目頭を押さえた。
 試合後、北原さんは「2ラウンド最初に油断してパンチを受け、後の記憶はない……やはりプロの世界は厳しい。でも、やるだけやりました」。今後については「しばらく体を休め、考えます」と語り、元教え子らの輪の中に加わった。


×   ×

先日、サイモン&ガーファンクルが来日。
ああ、行きたかったなあ……。

一番好きな曲は今でも「ボクサー」
少年の人生をたどる叙情詩のようだ。ライララ~イ……♪

■Simon And Garfunkel - The Boxer (Live)



□The Boxer

I am just a poor boy, though my story is seldom told.
I have squandered my resistance,
For a pocketful of mumbles, such are promises.
All lies and jest.
Still a man hears what he wants to hear and disregards the rest.

When I left my home and my family I was no more than a boy,
In the company of strangers,
In the quiet of the railway station, runnin' scared.
Laying low, seeking out the poorer quarters,
Where the ragged people go.
Lookin' for the places, only they would know.

Lie-la-lie ...

Asking only workman's wages I come lookin' for a job,
But I get no offers,
Just a come-on from the whores on Seventh Avenue.
I do declare there were times when I was so lonesome,
I took some comfort there.
La, la, la, la, la, la, la.

(Instrumental break)

Li la li ...
And I’m laying out my winter clothes, and wishing I was gone, goin’ home
Where the new york city winters aren’t bleedin’ me, leadin’ me goin' home.

In the clearing stands a boxer and a fighter by his trade,
And he carries the reminders of every glove that laid him down,
Or cut him 'til he cried out in his anger and his shame,
"I am leaving, I am leaving."
But the fighter still remains.

Lie-la-lie ...

どこを向くか

2009年07月30日 00時53分08秒 | Weblog
先日、ある原稿を書いたら、翌日一人の科学者が会社にやってきた。
なんだかプンプン怒ってる。

ひと通り話を聞いたものの、とてもすぐには理解も納得もできない。
「あなたの主張が科学的に正しければ、世界的発見。読んで勉強しますから、論文を送ってください」とだけ伝えた。


それでも、引き下がらない。
記事では科学的判断にかかわる部分は配慮して、慎重な記述に努めた。
けれど、この学者は「印象」として自分の主張とは相容れないもので、「新聞はいつもこんな記事ばかり書いている」と怒りをぶちまけた。


記者が好きなことを、簡単に記事化できるなら苦労はしない……。
残念ながら、新聞記事の大半は、もっと高いところから物事を論じたり、強い力が働いた結果に流された情報だ。
くそ忙しい中を縫って記事化したこともあり、学者の言い分に最後はカチンときた。



劣化ウラン弾。
http://mainichi.jp/select/world/news/20090727ddm012030185000c.html

放射能被害が長く懸念され、傍証は次々と出ながら、米国も国連機関でさえもなかなか影響を認めない。
問題視する科学者と同時に、影響を否定する学者も結構いる。
クラスター爆弾と違い、軍需産業に加え原発業界も絡むだけに、しがらみは余計に深い。



正直なところ、どちらでもいい。
全く人体に影響がないことが数十年後にでも証明されれば、めでたいことだ。
けれども、産業界も巻き込んだ「神学論争」のような議論を続けているうちに、また新たな戦争が起きて、また被害者が生まれる。


だからこそ……。
少なくとも影響が懸念されるだけでも“英断”として禁止すべき。
欧州で流れが生まれつつあるそんな「予防原則」こそ、人間の叡智だと思った。




「イラクの子供たちの小児がんの影響は絶対ないと言い切れる。すべては毒ガスかまたは精神的な影響だ」

こう言い放つ学者の名刺を見ると、日本の原子力政策を支える研究所の幹部で、住所は長野県内の高級別荘地にある。
身近に守るべきものがたくさんある人は、自分と異なる主張にやたらに敏感になり、「弱者」には関心がないようだ。



一体どこを向くのか……。
学問ってそこが一番大事じゃないんだろうか。

金融危機を招いた新自由主義者にも共通する。
結果が出てきてからでは手遅れなこともたくさんある。


  ×   ×


最近、とみに要領が悪くて原稿が遅い。
また、会社泊まりになってしまった。はぁ。

せっかくなので、深夜の「世界水泳」にはまった。
順位はともかく、体格のでかい欧米の「強者」に挑む選手の姿はやっぱり文句なく気持ちいい!


伝える

2009年07月27日 02時41分35秒 | Weblog
先日、海外へ旅立つ超優秀な後輩記者の送別会があった。

いつもながら落ち込む。
なんて、自分は言葉が貧しいんだろう。


感謝や励まし、期待……。
いろんな気持ちがありながら言葉でうまく伝えられない。
言葉で伝えることを仕事にしているのに、いい歳して情けない。


  ×   ×


父親が亡くなり、もうすぐ1年。
土曜日、かつての父親の友人が一周忌を前にやってきた。

どれだけ家族のことを考えていたか……。
全く無口だった父親の全く意外な面が次々と出てきた。

なんだかホッとすると同時に思う。
言葉はうまく伝えてなんぼ……だと。



一方で、こんなに通じあい、信頼しあっている親子がいるのに驚いた。
登山家の野口健と外交官の父親。
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090726ddm010040024000c.html
弱いところをさらけ出しあって、つながっている。
なかなかできないよなあ……。


  ×   ×


山好きだった父親の友人によると、生前こんなことも言っていたらしい。

「キリマンジャロに一度登るのが夢だった」



17年前、僕は大学卒業前、アフリカ・タンザニアに入り、キリマンジャロのふもとの町まで行き、引き返してしまった。
当時は「いつでもまた来られる」と軽く思っていた。




もっと早く言ってくれよ……。

言葉は伝えるためにある。
生きているうちに。

蓄積

2009年07月25日 21時44分32秒 | Weblog
学問を続ける人たちが大変だ。


閉鎖的とされた国立大学でも、昔のように研究室の師弟関係やそこそこの実績だけでは、准教授や教授にはなれないらしい。
ポストはすべて公募され、「目立つ」成果がないと厳しい競争で淘汰される。
講師も非常勤ポストばかりが増え、低賃金の「派遣労働化」が進む。

「ぬるま湯」は良くないけれど、カチカチに凍ったスケートリンクにしてしまっては、誰も学問の世界で泳いでいく人はいなくなる。
蓄積をうまく還元できない社会って一体……。


  ×   ×


新聞記者の世界も人が削られ、環境悪化が確実に進む。
目の前の仕事ばかりでは、蓄積が全くなくなる。
とにかく本を読まねば……と思いつつ、「積ん読」状態が続く。



いったん原点に戻ることにした。
「山川出版社の世界史」

この青い教科書、懐かしい!
さぼってた記憶が蘇る。



仕事で日々、国際情勢をフォローし、ごまかしごまかし対応してきた。
少しずついろいろ本も読んできた。
けれど、やっぱり根底の知識が実は穴ぼこだらけなことがわかってきた。

教科書から再スタート。
いい歳して恥ずかしい。
けれど、穴を埋めるのも意外と楽しい。

チェンジメーカー

2009年07月23日 02時01分49秒 | Weblog
予想通りの反応をいただいた。
読んでいただいているだけでも「つっこみ君」さんにとりあえず感謝。
書き込みは以下の通り。


「自分でリスクを負わないまま、勝手な批判をするマス○ミが何て多いんだろう……。(つっこみ君)」



僕はこのブログを通して決して自己弁護する気もないし、日本のメディアはそんな誇れるものじゃないとずっと思っている。
ただ、否定だけからは何も生まれない。
自己分析も含めて、考えるための材料が欲しいだけだ。
「つっこみ君」さんの主張は、正しいと思う。

さらに、欲しいのは具体的にどう動いたらいいのか……。
そこからどうする?
冷笑主義に終わるのであれば、何も生まれない。



何かを決定的にチェンジするのは、少しの勇気とアイデアだと思う。
組織の中でもがいている記者はたくさんいる。
他社も含め、心ある記者ほど苦労しているのをたくさん見てきた。
どんな組織だって、流れに乗り、あまり考えない方が一般的に楽になれる(笑)
それを突破するだけの能力、魅力をどう身に付けるか。



書き込みをいただいている人には、感謝と同時にひとつ問いたい。
「あなたは、自分たちの組織の中で、どう自分の良心を貫いているのか?自己実現をしているのか。もしできるとしたら、その秘訣は?」




決してケンカを売っているわけではない。
マスメディアといったって、所詮はサラリーマンの集団だ。
理想を抱えながら、みんな悩んでいる。(だから肯定されていいわけではない)
必要なのは、内外から構造を変えること、そのために一緒に考える仕組みを作ることではないだろか。
そこからしか突破口は開けない。


  ×    ×


NHK番組「チェンジメーカー」で、テーブルフォーツーの小暮真久さんを特集していた。
やれない理由は探さない。とにかく動く。


単なる理想主義ではなく、ビジネスの世界での動き方もスキルも兼ね備えている。
まさに、クールヘッドにウォームハート!


自分にはどちらもはるかに足りない……(はぁ)


リスク

2009年07月22日 13時07分24秒 | Weblog
夜勤で未明に帰ったので、昼前に起床。
やや寝過ぎか……(笑)


中高時代の尊敬する友人がまたまた朝刊に登場していた。
地道な仕事の蓄積があるからこそ駆ける含蓄のある原稿。
リスクを追って本気で動く男は違う。



米サンフランシスコに住む1歳下の「はとこ」からメールが来た。
僕の人生の中で、最も尊敬する男の一人だ。
彼もまたリスクを背負い、自分の可能性に常に挑戦している。
小さい頃からずっと泣きごとがない。
前へ、前へ……。そして、明るい方へ。


社会企業家

2009年07月20日 23時42分08秒 | Weblog
20円がアフリカの飢餓を救う――


「テーブル・フォー・ツー」を運営する小暮真久さんがメディアにひっぱりだこだ。
22日深夜にはNHKで特集をやるらしい。
わりと早い段階から注目していた身としては、なんだかうれしい。



バイタリティ、明るさ、話のうまさ、突進力、センス……。
最初に会った時、自分とははるかにかけ離れた突出したものを感じた。
番組の名前は「チェンジ・メーカー」
これからも、どんどん何かを変えていく予感をさせる人だ。

  ×   ×

■NHK総合テレビ  「チェンジメーカー」
小暮真久 密着特集 放送決定!
出演: 7月22日 深夜0:10~0:40  (※日付は23日です。ご注意下さい。)

活躍する社会起業家たちを「チェンジメーカー」と題して特集するNHK番組。
同タイトルで昨年放送された回も反響を呼びました。注目された方も多いのではないでしょうか。新たになったこの番組で、事務局長・小暮真久とTFTの活動が特集されます。
★密着取材2ヶ月以上 今一番新しいTFTを完全網羅

(予告編公開中)
 http://www.nhk.or.jp/eyes/
※開かない場合は、画面左側 「7/22 WED」 をクリック > 「EYES」欄の「>PLAY」へ。

 ×  ×

先日、社内の先輩からある本をもらった。
普通の女子大生がカンボジアの児童買春問題に目覚め、NGO「かものはしプロジェクト」を立ち上げるまでをつづった「いくつもの壁にぶつかりながら」。
その主人公である村田早耶香さんも、小暮さん同様、根深い社会問題の解決を単なるボランティアではなく、ビジネスとして結びつけようとする「社会企業家」だ。



社会企業家。

なんだか特殊な言葉のようにも聞こえるし、とらえ方によっては、いかがわしいイメージもしてくる。
(いかにも、突っ込みの書き込みがありそう……)
けれど、深刻な社会問題の解決のために汗をかいて、生活ができる仕組みってもっとあっていいと思う。

完全なボランティアや爪に火を灯すような生活ばかりしていては、モチベーションは続かない。
むしろ志の高い人は相応の報酬を得て、もっといい仕事をできるシステムを作ることができたらどんなにいいだろう。



このブログを始めてから感じる。
自分でリスクを負わないまま、勝手な批判をする人間が何て多いんだろう……。

安全なところにこもって批判をするなら、ほんの少しでも自分で動いたらいい。
自戒も込めて、そうありたい。

言い訳無用?

2009年07月19日 01時58分11秒 | Weblog
本気を感じる。

就任から半年。
オバマ米大統領が初めて多くの黒人を前に、人種問題に触れてスピーチした。

「黒人であることは、成功できない“言い訳”にはならない。科学者にも、最高裁判事にも、大統領にもなれる」
■BBC
http://news.bbc.co.uk/2/hi/americas/8155077.stm



スピーチでは、今も黒人差別が残っていること、貧困地域では困難な状況が立ちはだかっていることに触れつつ、「貧しいことは、成績が悪いことの理由にならない」と厳しい言葉を放った。
全く米国を礼賛する気はないけれど、これほど率直に夢を語れるトップがいる国って魅力的だ。


説得力があれば、たとえ理想論でも結構だと思う。
これを聞いた1万人のうちたとえ1人でも真剣に夢を追う人間が出れば、どれだけの活力が生まれるだろう。



「自分はどれだけちっぽけなことでつまづいているのか」
米国人じゃなくても、少しだけ勇気がわいてくる。
(そんな単純な人ばかりじゃないだろうけど……笑)


  ×    ×


1カ月半後、日本でも「チェンジ」が起きる可能性が高い。
けれど、またもやトップになるのはおそらく元首相の孫。
周囲には財界のトップの息子もいるし、世襲議員もまだ結構いる。


以前の政権よりもまし……。
それだけじゃ、夢はふくらまない。

多様性

2009年07月18日 11時28分03秒 | Weblog
暑い!連日サウナにつかっているようだ。

「群馬県館林市では37℃超」
数日前の新聞記事で、半年前の取材を思い出した。



館林市を訪ねたのは雪が舞う今年2月末だった。
市内にはミャンマーから逃れたイスラム教徒のロヒンギャ族が多く住む。
大半は難民認定されないまま、仲間と集まって細々と暮らしている。
金がないため、暖房費を節約するため、昼間も雨戸を閉めていた。


アユーブさん(35)は母国の迫害を逃れ、タイ、マレーシアを経て4年前に日本に入国。
マレーシアでは国連から事実上難民と認める身分証ももらったが、日本政府からは何の回答もない。
マレーシアに残した家族との再会もかなわず、たどたどしい日本語で「心が痛い」と繰り返した。


半年ぶりに電話をかけると、力ない言葉が返ってきた。
「何も変わらないよ。何も……」
1本記事を書いただけで何もできない。何も変わらない。


  ×    ×


先日、天皇皇后はカナダを訪れ、国家元首と面会した。
「万世一系」(事実はどうであれ)にこだわり続ける皇室と、かたや元ハイチ難民でジャーナリスト出身の女性。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%82%AB%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3


多様性がもたらす豊さにあこがれる。
何となく、この曲のイメージだ。
「テヲトリアッテ、コノママイコウ……♪」
クイーンの名曲。癒される。

■Queen - Teo Torriatte pic



Teo toriatte konomama iko
Aisuruhito yo
Shizukana yoi ni
Hikario tomoshi
Itoshiki oshieo idaki



1秒でも

2009年07月18日 02時26分59秒 | Weblog
少しでも現場に近い人の声を信じる。

仕事柄、大事にしたい大原則だ。
たとえ100%はありえなくても、高い確率で近い答えは含まれている。



いまだに規制が進まない劣化ウラン弾。
巨大軍需産業、さらに劣化ウランの「原資」である原子力発電も絡んでくるから、簡単に話は進まない。

イラク戦争よりずっと前からイラク南部では、劣化ウラン弾の被害が叫ばれていた。
フォトジャーナリストの豊田直巳さんは、長く現場に迫り続ける。
劣化ウラン弾被害が疑われる子どもの写真展も世界各地で開催している。



少し前、著書をいただいた。
ジュニア新書とはいえ、情熱が詰まっている。
http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/50/3/5006210.html

「たとえ1秒でも戦争を止めたい」


世の中はときどき

2009年07月17日 08時10分35秒 | Weblog
眠い……。
最近、泊まり明けがつらい。
20代はこんなんじゃなかった。(そりゃ、そうだ)
未明までダラダラ飲まないで、さっさと寝たらいいんだけど(笑)



どう考えてもこの業界の働き方はおかしい。
みんなわかっていながら「不正常」が続く。

総選挙が近づき、もっと忙しくしている記者はたくさんいる。
まだ、ましか……という変な納得をするしかない。

野菜ジュース飲んで、コーヒー飲んで。
さあ、昼すぎまで頑張ろ。


  ×   ×

インドネシアには、首都からわずか離れた場所に、文明を拒否した集落があるという。いいなあ……。

「世の中はときどき見るだけで十分」

http://mainichi.jp/select/world/news/20090715dde007030005000c.html

劣化ウラン

2009年07月15日 11時19分28秒 | Weblog
クラスター爆弾禁止条約を日本が批准した。
世界で14番目。
できるところから少しずつ……。



同じく劣化ウラン弾の被害も深刻だ。
被害が見えないだけに、より悪質だし、使う方は影響をどこまでも否定する。
「(WHOなどの)確定した科学的証明がない」

個別の証言や現地の疫学的データはいくつもあるのに、より高い権威の「科学」が否定する。
被爆国である日本の態度は、米国を気にかけ、これまた煮え切らない。



ベルギーはいち早く、クラスター爆弾も劣化ウラン爆弾も国の法律で禁止した。
たとえ現在の科学で厳密に証明できなくても、危険が起こる可能性を防ぐ「予防原則」を重視したからだ。

科学が問われている。一体だれのため、何のため……。


  ×   ×


イラクの小児がんの子どもの救済に動く日本イラク医療支援ネットワーク「JIM-NET」の佐藤真紀さんから、メールでテレビ出演のお知らせ。(転載自由)
http://www.jim-net.net/


■急なお知らせですが、本日7月15日、夜の11:15NHK BS1 「今日の世界」に佐藤真紀が生出演します。5月6日にバスラを訪問した際のお話もできると思います。是非ご覧ください。

◆イラク 小児がんの子どもを救いたい
イラクで小児ガンに苦しむ子どもが急増している。日本なら8割が完治するという小児ガンも、戦争で医療体制が荒廃したイラクでは、生存率はわずか2割。命が助かっても眼球や足を切除しなければならないケースが後を絶たない。WHOは、アメリカ軍がイラク戦争で使用した劣化ウラン弾の影響を指摘しているが、アメリカ軍は劣化ウラン弾とガンの因果関係を認めていない。イラクで医療支援を行っている日本のNGOによれば、いまだに劣化ウラン弾の攻撃を受けた可能性のある戦車の残骸が、地方ではそのまま放置されていると言う。こうした中、子どもたちを助けたいと、一人のイラク人医師が、信州大学で研修を受けている。日本の最新医療技術である遺伝子治療を学ぶのが目的だ。子どもたちを救うために来日したイラク人医師に密着し、知られざるイラクの現状を伝える。

出演:佐藤真紀(NGO「JIM-NET」事務局長)

風が強く

2009年07月12日 22時09分26秒 | Weblog
「来年からメタボ検診ですが、このままなら大丈夫でしょう」

先日、人間ドックに行ったら、医者に明るい口調で言われた。
全然うれしくない。
メタボを気にする対象として見られただけでもショック……!

走るのが日常だった学生時代は、この季節になれば面白いように体重が絞れ、いくら食べても体脂肪は上がらなかった。
あれから約20年……。
今はいているジーンズのサイズを上げないように必死だ。



現実逃避の一環?で最近軽い本ばかり読んでいる。
「風が強く吹いている」(三浦しをん著、新潮文庫)

ボロアパートにたまたま集まった10人が箱根駅伝を目指すというなかば荒唐無稽?な話。
それでも「走る」という説明の難しい単純な行為を、短い巧みな表現を積み重ねて丁寧に描いている。
どうしたら人の気持ちをこれだけ活字にできるのか。
小説家の想像力ってすごい。



箱根駅伝。
高校時代に同じレベルで争っていた近くの高校の同級生やら先輩らが都内の大学に進み、何人も挑戦した。
大半は夢破れたけど、ほんの一部はスタートラインに立つことができた。

自分は……。
憧れた。けど、やっぱりすべてを賭けるのが怖かった。
結局逃げてしまい、東京を離れた。



暑さがまだ残る夕方、今日も河川敷を走った。
時々、ふと体が軽くなる感じがする。
「もしかすると今も……」
昔のように速く走れるわけないのに、いつも「錯覚」にとらわれる。

現実は、なかなか追い風が吹かないことも多い。
でも、真夏にドロドロの汗をかいて頭をからっぽにして走るのも気持ちいい。


×   ×


小説「風が強く……」の解説で書いている最相葉月の言葉に目が止まった。
活字はやっぱりエネルギーを与える。

「人には、なんのためとか、誰のためといった目的の定かでない行為を無性に必要とするときがある。それはそれがなぜなのかは手にするまでわからないし、手にしたとしても他人に教えられるものではない。ただ、それはその人の人生を昨日までとまったく違う色に塗り替える」


弁当男

2009年07月12日 13時38分39秒 | Weblog
あ~よく寝た。
やっぱり大事なのは睡眠だなあ。
それと食うもん。



最近、気分転換にたま~に弁当を作っている。
夜勤や泊まりが多く、コンビニやほかほか弁当にも飽きてきた。
好きなもん考えて自力で詰めるのは結構楽しい。
気合いを入れて15分。全く違う脳を動かす感じ。



昨日は「オクラの豚肉巻き&ベーコン巻」に「マカロニサラダ」を自作。
まだ見栄えは悪い(歪んでる?)けれど、味は結構満足!
できる範囲でのこだわりは、心も満たしてくれる。



新聞記者の大半は、ワーカホリックまたはその予備軍だ。
時に自覚し、「普通の人間」に戻ろうという本能が働く。
そんな時はゆっくり寝て、あえて弁当男になることにしている。