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毎度おなじみのKボーイです
本日は購入からしばらく塩漬け状態だったNゲージの入線記事です。
103系低運・非冷房に続く第2弾です。
TOMIX 185系200番台 湘南ブロック塗装・強化型スカートのお話です
TOMIXのハイグレード仕様の185系電車としては、
斜めストライプ、国鉄特急色に続いて第3弾となります。
製品名は「踊り子・新塗装」とありますが、
この記事では基本的に「湘南ブロック塗装」で通します。
湘南ブロック塗装は1999年に登場で、2000年以降の東海道線東京口をNゲージで再現するのに欠かせない塗装ですが、今回の製品は強化型スカート仕様につき2010年以降の姿になります。
今回取り上げるのは200番台7両編成のB編成です。B編成は2013年3月の大宮総合車両センターへの転属後、B1編成を除いて波動用になっています。そういったこともあって、ちょっと通好みなセットです。
5両編成も購入していますが、それはまた別の機会にいたします
模型の参考になる文献ですが、
今回はとれいん』2011年7月号が最も頼りになります。
特集が117系・185系電車で、実車のサイド写真が豊富です
その他『鉄道ピクトリアル』2010年9月号、2019年3月号・4月号もおススメです
◎模型の概要
今回のプロトタイプは旧田町車両センター所属185系200番台B編成の内、ATCを搭載しない編成(B1・B2・B6・B7編成)になります。さらに普通車のクーラーが灰色のAU75Cなので、厳密に言うとB1もしくはB2編成になります。
模型的観点では従来品と比べて、いくつか変更点が見受けられます。
主な変更ポイントは、
●ATS車上子の再現
●屋根を従来より明るいグレーに変更
●クーラーと強制換気装置をやや濃いグレーに変更
になります。
セットの内容は以下の通りです。
(基本セットの中)
□商品名:品番98398「185 200系特急電車(踊り子・新塗装・強化型スカート)セット
□車種構成
●モハ184-200
●モハ185-200
●サロ185-200
●モハ184-200
●モハ185-200(動力車)
●クハ185-300
□付属品
●トレインマーク(湘南ライナー・普通)
●トレインマーク(おはようとちぎ・ホームタウンとちぎ)
●アンテナ類(信号炎管/列車無線アンテナ/ホイッスル)
●スノープロウ
●ジャンパ栓
●トイレタンク(×2ランナー)
●ATS車上子
●列車無線アンテナ用穴あけ治具
●転写シート(インレタ)
●列車番号シール
ハイグレードモデルだけに付属品がいっぱい。
パーツ類だけでもこれだけあります。
従来品と比較するとATS車上子が追加になっています。
交換用トレインマークは「湘南ライナー」の他、
待望の「普通」幕、「おはようとちぎ」「ホームタウンとちぎ」です
あとは「ホームライナー」があれば完璧かしら。
そして転写シートはこちらです。
A編成・B編成・C編成すべて共通で、
予備車体番号を含め透明ベースありです。
B編成についてはB1編成(クハ185-203以下)と
B7編成(クハ185-216以下)の車番が収録されています。
その他、A編成はA2・A5・A8編成、
C編成はC3・C5編成になります
車番についておススメはB1編成です。
この編成は2013年3月の大宮総合車両センターへの転属後も、2014年5月の廃車に至るまでグリーン車付き7両編成を維持した最後のB編成でした。
(実車B1編成 2013年12月31日 東神奈川にて)
B7編成はクーラーとジャンパ栓の問題が…
その他、トレインマークに対応した列車番号シールが付属。
コチラもA・B・C編成共通です。
B編成に使えるのは
●8030M(踊り子110号)※2012年3月以降
●521M(普通伊東行)※2013年3月まで
●3452M(おはようライナー新宿22号)※2013年3月以降は10両編成
●5042M(おはようとちぎ)※2010年12月まで
●5041M(ホームタウンとちぎ)※2010年12月まで
になります。
普通伊東行の521Mが懐かしいですね。
ということで今回は「521M 普通」にしちゃいます
参考程度にB編成(7両編成)の強化型スカートへの施工日・施工所を書いておきます。
●B2編成 2010年10月8日 大宮
●B3編成 2010年9月22日 田町
●B4編成 2010年9月8日 田町
●B5編成 2010年7月29日 田町
●B6編成 2010年7月15日 田町
●B7編成 2010年5月11日 大宮
(ジェー・アール・アール『電車編成表』2012年夏号より)
概要は以上です
◎模型の整備の話
続いて模型の細かい所見てみましょう。
まずはお顔から。
お顔の出来は何度見ても素晴らしいです。
不安要素であった前面窓下の塗り分けもバッチリのようです
0番台製品と並べてみます。
200番台では、トレインマーク下のタイフォンにカバーがあるのが特徴です
細かい所では165系併結用のジャンパ栓が残っている姿を再現しています。
(クハ185-300のスカート部拡大)
ところが、このジャンパ栓ですが後年撤去した編成が殆どです。
(ジャンパ栓撤去済みの実車B7編成 2012年8月20日 大船にて)
ただ、いつ撤去したのかは曖昧です。
B7編成とB5編成は強化型スカートになる前に撤去されていましたが、その他の編成は田町時代に撤去された編成もあれば、波動用になってから撤去された編成もいました。
もちろん最後までジャンパ栓が残っていた車もいてB1編成がそれでした
話が逸れましたので元に戻します。
お顔の他にも0番台と200番台では、
モハの妻面にあるダクトの形状が違います。
本来目立たないところですが、こういった所も再現しています
さて、185系の模型と言えばかつてはKATOが主流。
ちょっと比較してみましょう。
KATOは200番台の湘南ブロック塗装を
発売してないので0番台で比較します。
大人げないんですけどね、こういうことをするのは…。
よく「似てない」と言われるKATO製185系電車、全体的に馬面なんでしょうな
お顔もさることながら、サイドを並べてみても…。
KATO製の車高の高さ!
同じ車両なのにここまで違うと笑うしかない。
しかし、KATO製は禁煙表示やエンド標記が印刷済みなのが良い点です。TOMIX製は印刷はおろか、インレタにも含まれていませんので。
車体色の解釈は、白はTOMIXの方が明るめ、オレンジは大体一緒、緑はKATOの方が鮮やかといった具合です。実車に忠実なのはTOMIXですが、KATOのシックな色解釈は各色の調和は取れていると思います
続いてサイドを見てみます。
(クハ185-200側面)
側面のブロック塗装に目立った乱れはないようです
(クハ185-200 運転台側拡大)
この角度からだと、今回追加されたATS車上子が映えますね。
モハ184の床下は、0番台と200番台で異なる空気圧縮機を再現しています。
恥ずかしながら、TOMIXのハイグレードモデルが出るまで違いがあるとは知らなかった。
調べてみると、コンプレッサーの三相交流誘導機化とあるから、実車を扱う立場では大きな設計変更のようです。
模型から実車を学んだ、ということでしょうか。
サロ185の小ぶりなグリーン車マークですが、文字がしっかり判読できます
側面の次は屋根上です
今回の湘南ブロック塗装では屋根の色味を変更しています。
従来品に比べ屋根色が明るくなり、艶消しの梨地仕上げとなって、私好みになりました
一方でクーラーと強制換気装置の色が逆に濃くなってしまったのが惜しい。
好みの問題ではありますが…。
また、斜めストライプ仕様でAU75Gだったクーラーが、
今回の湘南ブロック塗装はAU75Cの三菱製(AU75CM)となっています。
これはプロトタイプの違いによるです。
斜めストライプは200番台の後期製造車を、
湘南ブロック塗装は前期製造車をモデルにしています
後期製造車では普通車のクーラーを
ステンレスキセのAU75Gに変更したのが目立つ特徴です。
後期製造車に該当するのは田町車B5~B7編成、
大宮車ではOM06~OM09編成です。
もちろん前期製造車でも
クーラーを銀キセのF形に交換した車はいます。
モハ185-200のパンタグラフは中央本線対応のPS24です。
元新前橋車を搭載するPS16Jに比べて小ぶりなのが特徴です
そのほか、
内装は普通車は緑系、グリーン車は青系で成形されています
模型の細かい所は以上です
◎模型の整備について
付属品の取り付けなど、入線整備の話を少しだけいたします
今回新たに追加されたATS車上子パーツですが、
説明書には取り付け方の記載がなく、
補足説明書が同封されています。
それによると、ATS車上子は取り付け足をカットする必要があります。
それらしい切り込みが入っているので、
その部分でカットすれば良いみたいです
列車無線アンテナは例によって、ユーザーがドリルで取り付け穴を開けるスタイル。
ドリル刃は0.5mmです。
JR仕様ぐらいは製品状態で穴を開けてもいいのに、とは常々思います
そして、製品にパーツとインレタのみでは側面が寂しいです。
そこで他社製シールやインレタでドレスアップします。
側面行先表示は、ジオマトリックスのJ8152A「185系 田町」、号車表示はKATOの185系シール、禁煙表示は世田谷総合車輛センター798「禁煙表記インレタ2」を使用します
ドレスアップ後はコチラ。
かなり良くなりました。
エンド標記は手ごろなのが入手できなかったので保留です
◎車両紹介
最後にいつもの車両紹介して終わりです
2号車 モハ184-206
電動発電機、コンプレッサーを搭載する中間電動車です
3号車 モハ185-206
パンタグラフ、主制御器を積む中間電動車です。
こちらはトレーラー仕様です
5号車 モハ184-205は省略
車両紹介は以上です
◎まとめ
TOMIXの185系ハイグレードモデルの第3弾となった湘南ブロック塗装、出来の良さは言うまでもありません。できることなら従来型スカートも付属していれば面白かったのですが、別途製品化するのでしょうかね?
発売前の懸案事項でブロック塗装も問題なく、これならエクスプレス185系カラーを出しても問題ないのではないでしょうか。
以上です
関連記事
TOMIX 185系0番台 斜めストライプ(踊り子色・強化型スカート)→コチラ
TOMIX 185系200番台国鉄特急色→コチラ
おはようとちぎとホームタウンとちぎが入っていて私好みな内容ですね。
栃木に工場があるトミックスだけに、外せないヘッドマークだったろうね。
おはようとちぎとホームタウンとちぎは2010年12月改正で廃止になったけど、ギリギリ強化型スカートでもいけるのね。