◎この記事は2017年10月28日に投稿した記事の修正版です
ご覧いただきましてありがとうございます
毎度お馴染みKボーイです
さて、Nゲージ車両というのはリアルであることが第一ですが、模型としての「扱いやすさ」も大事な要素です。今日はその「扱いやすさ」を重視した結果、仕様が若干変化した機関車が今日のお題です
ということで、
ナンバーが転写式から、はめ込み式プレートに変更、
KATO EF210-100番台シングルアームパンタ・新仕様のお話になります
旧製品(品番3034-3)を基本にしつつ、より扱いやすい新仕様になった製品です。今回は旧製品との比較をメインにしつつお話していきたいと思います
◎模型の概要◎
模型のプロトタイプはシングルアームパンタを搭載するEF210-100番台の旧塗装です。
〇商品名:品番3034-4「EF210 100番台 シングルアームパンタグラフ」 2017年10月発売
〇付属品
2010年以降に新規製作されたKATOの機関車はユーザー取り付け部品が少ないですが、EF210は基本設計が2000年代なので付属品は多いです。その付属品はコチラ。
・ホイッスル
・手スリ
・GPSアンテナ
・解放テコ
・ナンバープレート(132・126・122・114)
・ナックルカプラー
になります
付属するナンバーの番号と所属機関区は
・EF210-132(新鶴見機関区)
・EF210-126(岡山機関区)
・EF210-122(新鶴見機関区)
・EF210-114(吹田機関区)
です
実車EF210形電気機関車は、平成8年(1996年)に登場した平坦線向けの直流電気機関車になります。
100番台は平成12年(2000年)に登場したグループで、0番台とは制御装置がIGBT化され、外観も一部変化しています。模型のプロトタイプは100番台の中でもパンタグラフが下枠交差式からシングルアーム式となった109号機から155号機で、156号機以降はGPSアンテナを廃止したため屋根上が変わります
(実車 EF210-132 根岸線関内にて 2017年3月14日)
◎旧製品との比較◎
さて、最初に述べたように今回の製品の特長は、ナンバーの表現方法を旧製品の転写式からはめ込み式プレートに変更したことです。旧製品の転写式はメタルインレタによるもので、KATO公式では「転写シール」という名称でした。
実際にどのようなものだったかと申しますと、
右がはめ込み式の新製品、左がメンタルインレタの旧製品です。
今のはめ込み式も隙間が最小限になりましたが、キラリと輝くメタルインレタの質感はいいですね
旧製品のメタルインレタはこのようなシートでした。
実にリアルなメタルインレタをなぜ変えたのか?
その理由は、このメタルインレタが「リアルだけど、非常に貼りにくい」ともっぱら評判だったからです。何しろ中・上級者であっても貼るのにかなり苦戦する代物(その恐ろしさは後述します)
こうした背景もあって「扱いやすさ」を重視した結果、今回の仕様変更でインレタは取りやめて、一般的なはめ込み式パーツと改められました。この仕様変更に関しては私は多いに賛同いたします
ただ、新しく拵えたナンバープレートは隙間は減っていますが、
もう少しゲートの位置を考えて欲しかったですね。丁寧にゲート処理すればぴったりはまる仕様です
同じはめ込み式でも2000年発売の0番台(品番3034)と並べると隙間の少なさはご覧の通り。これなら安心して取り付けられます
またライトは電球色LEDが採用されています。
左が電球色LEDも新製品、右が白色LEDにオレンジ色プリズムの旧製品です。
点灯させると違いがよくわかります。旧製品はレモン色に近いものでしたが、新製品はよりリアルな雰囲気になりました
※もっとも旧製品でも2015年に再生産された分は電球色LEDになっているようです
ボディを動力から外して裏返しにすると、
透明プリズムとオレンジ色に着色されたプリズムの違いがわかるでしょうか。
ちなみにKATOが最初にEF210を発売した時は、
白色LEDそのままでした。当時でもプリズムに着色する手法はあったと思いますが、単に白色LED採用をアピールする狙いがあったのだと思います。
◎付属品取り付けの話◎
ナンバーは取り付けやすくなりましたが、それ以外にもパーツが沢山あるので整備するのは結構大変。作業は腰を据えて、覚悟を決めてやりましょう。
取り付けの際は、ボディと動力ユニットを分離して、さらにパンタグラフも外すのがおススメです。
私の場合、ホイッスル→列車無線アンテナ→信号炎管→避雷器→GPSアンテナ→前面手すり→
解放テコ、の順番で取り付けました。少なくとも屋根上を先にやってから
ついでに片側だけアーノルトカプラーから交換用のナックルカプラーに交換します。説明書にはカプラー交換方法について、ボディをつけたまま交換できると言うような説明となっていますが
ボディをつけたままカプラー交換できるセンス、私には無いね。
実際、分解せずにやろうとすると、板バネが邪魔をします。無理にやろうとすると今度は板バネがダメになりますので、分解できる技量のある方は、
動力ユニットからスカートを外して、カプラー交換するのがベストかと。
スノープロウを外して、スカートの正面の穴から差し込みつつ板バネに注意しながらプロウを元に戻せばカプラー交換完了
付属品の取り付けが完了したらパンタと動力を元に戻して、
整備は完了です。ナンバーは132号機にしました
なんか手すりが曲がっています。
私の性根が曲がっているから…なんてね
(側面です)
拡大しない限りナンバーとボディの隙間は目立ちません
検査標記は「26-7 広島車」と判読できます(旧製品は18-3 新製でした)
◎本当に恐ろしいメタルインレタ◎
最後にメタルインレタのヤバさを簡単にお話します。
メタルインレタを貼る手順ですが、
ベースとなる部分をシール感覚で切り出します。だから転写シールなんですね。
そして、
切り出したものをボディに貼り上からバーニッシャー等でこすります
ここまでは簡単ですが問題はここから。
一般的なインレタならば十分であろう回数分こすったところでベースをボディから剥がすと、
全然転写できていません
仕方がないので元に戻してこすります。それでもダメ、再びこする、それを繰り返す内に…
もう、めちゃくちゃ
でも、頑張って貼れれば非常に実感的。このようにメタルインレタは「扱いやすさ」と「リアル」のトレードオフでした
◎まとめ◎
上級者向け製品ならメタルインレタもアリですが、EF210のようなメジャー形式での採用はかなり無理があったように思います。今回の仕様変更で誰にでも扱いやすくなったことは非常に良い事だと思います
実車は徐々に新塗装化が進んでいて、そのうち新塗装が出ると思います。先日、KATOから300番台が発売されることが決定されました。
車体長が違うので、既存のEF210とはまったく別物なのですかね?
以上です
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