Kボーイの根岸線日記

鉄道が大好きな管理人によるブログです
主に京浜東北・根岸線について書いていきます 
とかいいつつ模型ネタ多め

Nゲージで1980年代前半の東北本線の旧客普通列車を仕立てた話

2023-07-17 11:56:28 | 鉄道模型-機関車・貨車・客車

(この記事は2021年2月に投稿した記事の修正版です。)

こんにちは

毎度おなじみのKボーイです。

今日もNゲージのお話です。

テーマは、ED75形と旧型客車で1980年代前半の東北本線の普通列車を仕立てよう、です。



(ED75と青色多めの旧型客車の組み合わせ)

東北本線の黒磯以北では、1985年3月まで旧型客車による普通列車が運行されていました。1985年3月というと、東北新幹線が上野まで延伸、首都圏では205系電車が山手線に登場した頃です。

もちろん私は実物を知らない世代ですが、赤いED75の後ろに連なる茶色や青色の客車列車は、まあ、乗る分には現在の電車の方が快適でしょうが、旅情を誘う姿ではないでしょうか?

その旧客による東北本線普通列車をNゲージで再現するのですが、一応2年前にも編成を仕立てました。

(2年前のもの)
この時は機関車がトミックスのED75 0番台前期型で、客車はKATOの旧客の組み合わせで、客車の編成はかなり適当でした。

そもそも、2年前にトミックスから東北本線普通列車セット(品番98712)が発売されましたが、このセットの客車はオハフ61形、スハ33形、オハフ33形、スハ43形、オハ35形、スハフ42形の6両セットで、青い客車はスハ43形とスハフ42形の2両だけでちょっと面白くない。

またトミックス製で揃えようとした場合、増結用車両の在庫がないという問題にぶつかりました。一方でその頃KATOはスハ43系各種、茶色の35系の再生産があって、旧型客車の市中在庫が豊富でした。なので多少のデメリットに目をつむってもKATOを選びました。

その後も様々な文献を当たり、新たな知見を得ながら自分の中で理想のイメージが出来上がりました。

個人的な理想は

  1. 1982年前後の黒磯-仙台間の列車
  2. 客車は、盛岡客貨車区所属車をイメージして青色の近代化改装車が中心
  3. 8両から10両程度の編成

としました



(その理想を求めた結果がこちら)

まずは機関車のED75からです。

最初はトミックス製のままでも良かったのですが、やっぱりKATO製がいい

そこで1000番台・前期形を購入しました。



(製品状態)
誘導員手すりと解放てこは出荷段階で取付済みです



(付属品)
選択式のナンバープレートは1004・1008・1011・1014号機が収録されています。このうち1982年3月時点で1008号機のみが青森で、残りの3機は長町機関区の配置でした。

仙台以南を念頭にすると長町機関区所属機を選ぶのが自然で、今回は1004号機を選びました。


(整備後)

ところで、付属品には2エンド側に取り付けるジャンパ栓があります。

説明書によると、カプラーに干渉する場合があるので、連結する場合はジャンパ栓を取り付けないで下さい、と記載があります。


(説明書)
実際に取り付けたところ、確かにカプラーに干渉するようです。ナックルカプラーに交換すれば、許容範囲内に収まるかな、とは思いますが、ジャパン栓を取り付けると下り列車用になってしまうと思ってください。

機関車のほうはここまで、客車の話に移ります。

優等列車と違って、普通列車の編成を知るのは容易ではありませんが、『J train』のVol.75に1983年から1985年にかけての東北本線の旧客の編成例が掲載されているので、そちらを参考にしました

いくつか掲載されていた中で、良さそうなのが1983年頃の黒磯発一ノ関行き131列車でした。昼下がりの14時台に黒磯を出て、夜の22時台に一ノ関に到着する列車です。

客車は盛岡客貨車区所属の8両と、仙台運転所所属の2両による10両編成で、途中仙台で後部の仙台車を切り離したそうです。

掲載されていた編成例では、

  • 機関車(ED75 )
  • スハフ42
  • オハ47
  • スハ42
  • スハフ42
  • オハフ33
  • スハ43
  • オハ46
  • スハフ42
  • スハ43(仙台まで)
  • オハフ61(仙台まで)

の編成でした。

後ろの仙台車は増結車という扱いでしょうか。また、盛岡車の8両も客車運用の視点では4+4の組み合わせになります。電車に例えるなら、131列車は4+4+2の10両編成なんですね

なお1982年3月時点での盛岡客貨車区の旧型客車は

  • オハ35形 1両
  • オハ47形 31両
  • スハ43形 26両
  • オハフ33形 24両
  • オハフ45形 2両
  • スハフ42形 35両

でした。オハ46形が見当たりませんが、この後に他区から転入してきたようです。

この131列車を念頭に、編成も組んでみます。
客車は単品製品が中心ですが、

品番10-0340-1『旧型客車4両セット(ブルー)』の車両も組み合わせます。

このセットの詳細記事は→コチラ


そして、出来上がったのがさっきも画像に上げたこの編成です。

 


機関車はともかく、客車の所属標記や車番は明らかに違いますが、その辺は目をつむって、とにかくイメージを大切にします。

車種は以下の通りです。



スハフ42形(ブルー・アルミサッシ仕様) 
『旧型客車4両セット(ブルー)』セットより。



オハ47形(ブルー) 品番5135-2より


スハ43形(ブルー) 品番5133-2より


スハフ42形(茶) 品番5134-1より



オハフ33(一般形・茶) 品番5128-1より



オハ47形(ブルー・プレス製ドア) 
『旧型客車4両セット(ブルー)』セットより

 



オハ46形(ブルー) 
『旧型客車4両セット(ブルー)』セットより


スハフ42形(ブルー) 品番5134-2より



オハ35形(ブルー・一般形) 品番5127-2より



オハフ61形 品番5267より

これで客車10両編成の出来上がりです。

もちろんメンバーは固定しなくても良くて、

他に手元ににスハ43形の茶色とオハフ45形のブルーもあるので、適宜車両を入れ替えて楽しめます

ちなみにオハフ45形は、オハ46形ともに最近になって単品で発売されました


スハ42形の軽量版ですが、屋根色と屋根布押さえがない妻面といった違いが楽しめます

こんな感じで旧型客車による東北本線普通列車ができました。



(最後尾のテールライトをつけて)
旧型客車に限らず、今では客車列車そのものが貴重になりましたね。



(東北特急の485系と)
編成例は東北新幹線開業後の1983年のものでしたが、そこまで厳密にはこだわりません。

最新の電車群もいいですが、たまにはこういうネタも良いかと

 

以下、説教臭い雑談

 

若いころの私、10年から15年ぐらい前ですが、こういった旧型客車には興味はなかったですね。ていうか、2000年代を走る国鉄車に興味があっても、国鉄時代そのものに関心がなかった。東北本線の客車列車に乗ったことはないし、京浜東北線の103系と違って私にとっては「懐かしいもの」ではない。それがどうしてこうなったか?

いろいろ考えても明確な答えはないですね。

知り合いの影響?

模型メーカーの策略?

私は現実逃避、というのが強いかな

今の鉄道に希望が持てないから、現実逃避しているのでしょうね

本来は鉄道というのは社会インフラであって、社会が変われば役割が変容するのは必然ではあります。そして変容について行けずに役割が終わったものは消える運命です。赤字ローカル線そうだし、国鉄末期に廃止された小荷物輸送もそれですね。

とは言え、そんな鉄道を趣味に「してしまった」立場からすれば、頭でわかってはいても昨今の鉄道の状況は目をそむけたくなりますね。ローカル線のさらなる廃止議論もあるし、幹線の貨物列車も度重なる災害で不安定になりつつあります。

身近なところを見ても、みどりの窓口は削減されるし、駅員も減ってホームの立ち番もどんどん省略。先日横浜駅の東海道線ホームから立ち番が消えましたからね。ますます人が消えて、鉄道はますます無機質なものなっていくのでしょう。そして、その方向性は変わることはない。

でも、それは趣味的なのであって、現実には東海道新幹線の最新のN700Sは快適だし、今のところ指定席券売機で十分です。

でも趣味的には面白くない。そんな現実に目をそむけたくなるから、今の視点からすれば非効率で無駄の多かった時代の鉄道に憧れを抱いてしまうのではないか。そう考えると、自分だけの世界をつくれる鉄道模型は強いですね。現実の数少ないネタに集中して疲弊するよりは…。

うーん、答えは一つではないと思います

こういうのは人が集まって一晩中議論してもきっと答えはでないですよ、きっと

以上です

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2 コメント

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Unknown (野津田車庫)
2021-02-24 21:15:45
こんばんは。

昭和時代の旧客による普通列車は統一感が無く雑多な車両が連なっているのが模型的には非常に面白く、世代でなくても興味を惹かれますね。
東北本線普通列車では一部に気動車との併結列車も存在していますし、当時の特徴的な編成を再現するのもまた一興ですね。
Re: (Kボーイ)
2021-03-02 23:01:38
野津田車庫様

コメントありがとうございました。返信が遅くなり申し訳ありません。

様々な形態の車両が連なる編成は、魅力的であると同時に、こだわりはじめると非常に「沼」なのが恐ろしいところですね。

東北本線においてはスハ32やスハ35が旧客末期まで残っていたと聞いただけで、それらの製品を探し始める始末です。

そういえば、東北本線には気動車併結列車と言うのがありましたね。雑誌で写真を見たことがあります。確か東北本線内は客車列車にぶら下がって、支線区内でディーゼルカー単独になる列車でしたね

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