こんばんは
毎度おなじみのKボーイでございます
今日もNゲージ鉄道模型のお話になりますが、また過去の入線記事の修正版になります。
何故、このところ過去記事の修正ばかりなのかと申しますと、所有する模型の見直し(削減)を迫られているからで、見直す模型を決めるためです。
今回はネタは少し発売から時間が経った
KATOの415系 常磐線・新色です。
発売は2年前で、完全新規金型の415系の決定版として登場しました
この製品が発売される前から、415系のNゲージはあることにはありました。
でも、KATOにしてもTOMIXにしても、直流用近郊形電車の部品流用が基本。言うなれば「なんちゃって415系」でした。その「なんちゃって」を「ちゃんとした」に変えたのがこの製品なります
415系には多様な番台区分がありますが、今回は国鉄末期の常磐線100・500・700番台で、基本7両と増結4両、4両セットの3種類に分かれます。
国鉄時代なので自分の欲しい姿とは異なりますが、「物は試し」ということで基本7両セットと増結4両セットを入線させています
◎模型の概要
またいつものように模型の概要から説明します。
国鉄時代の仕様なので、7両基本編成は100番台と700番台の混成です。JR化後は500番台と700番台の混成が基本となったので、JR世代には見慣れない組成です
〇模型の主な仕様
- プロトタイプは国鉄勝田電車区K820編成(7両基本セット)、K512編成(4両増結セット)、K505編成(4両セット)
- クリーム10号に青20号帯の常磐線新塗装
- クハ411形は列車無線アンテナ無し、常磐無線アンテナ準備工事の姿
- 側面方向幕準備工事、トイレはタンク式を再現
- クーラーは100番台と4両セットは灰色(AU75M)、700番台と増結セットは銀色(AU75G)
- ロングシート車とセミクロス車で若干異なるモハの床下機器配置を再現
- 内装パーツは100番台が青、500・700番台が赤茶色で成形
- 先頭車は4両増結セットのクハ411-612を除き、ライト点灯
〇7両基本セットの内容
□製品名:品番10-1535 「415系(常磐線・新色)7両基本セット」
□車種構成
●クハ411-202
●モハ414-102
●モハ415-102
●サハ411-704
●モハ414-704(動力車)
●モハ415-704
●クハ411-102
□付属品
●ジャンパ栓
●胴受
●前面表示(無地)×2
●ライトスイッチ用ドライバー
●行先表示シール
(付属品の内、パーツ類)
ジャンパ栓は下り方先頭車に取り付けます。
(左:ホースなし、右:ホースあり・色差し済)
(行先表示シール)
付属の行先シールはサボ仕様です。
上野―平・高萩・土浦・勝田の各行先と、水戸―平、小山―勝田の組み合わせです
ていうか、平(たいら)ってどこ?
今のいわき駅です。
国鉄の臭いがプンプンする駅名ですが、平成初期に変更されたので、651系「スーパーひたち」の平行きがありました
〇4両増結セットの内容
□製品名:品番10-1536 「415系(常磐線・新色)4両増結セット」
□車種構成
●クハ411-612(ライトなし)
●モハ414-512
●モハ415-512
●クハ411-512
※付属品は基本セットと同内容です
模型の概要は以上です
◎模型の細部を見る
まずはお顔からです。
(正面から)
良くできているお顔だと思います。
下り方先頭車には幌が取り付け済みです
上の画像には、付属品の胴受を取り付けていますが、先頭車同士で連結運転する場合は胴受は使用できません。
ところで交直流用近郊形電車って、113系や115系と違って正面の幌枠が薄いんですよね。
元祖・東海形153系や最初の近郊形電車401系の流れを汲んでいるようですが、模型でもしっかり再現されています。
(手前:415系、奥:113系)
模型を手にするまで、幌枠の差なんて知らなかったけどね~。
そのことを知ってしまった以上は、もう元には戻れない。
出来の良い模型は罪ですな。
(先頭部を斜め上から)
所属標記は「水カツ」、ATS標記は「S」です。
屋上の常磐線無線アンテナは、配管と台座のみの準備工事となります。
なお、手前の車は100番台でベンチレーターが押し込み式、奥が500番台でベンチレーターが角形です
ベンチレーターのほか、クーラー脇のランボードも100番台と500番台で形状が異なります。
100番台は断面が垂直、500番台は斜めの大型タイプです。
(クハ411-202の側面)
常磐線で言えば上野方先頭車です。
電動発電機(MG)搭載で床下はギッシリ。
MGを搭載しているためその冷却用に、
車体にその通風孔があります。
何はともあれ、直流型の流用をやめたことで、最も恩恵を受けたのは先頭車ですかね。
国鉄仕様なので側面方向幕は各車ともに準備工事です。
塗り屋根の500・700番台は、妻面にキャンバス押さえが無い姿になります
続いてモハ414形の屋根を見てみましょう。
100番台と4両セットのクーラーは灰色のAU75Bの三菱製(AU75BM)、700番台と増結セットは銀色のAU75Gになります。
賑やかな高圧機器が並ぶモハ414形のパンタグラフ周り。
交直流用電車はこうでないと
内装パーツも100・500・700番台ごとに作り分けています。
100番台がセミクロスで青色、
500番台がロングシートの赤茶色、
700番台が車端部ロングシートのセミクロスシートで赤茶色です
(サハ411-704 側面)
サハですが、MG搭載なので床下は機器でいっぱいです
(モハ414-704 側面)
さて、700番台は混成する100番台よりも床面高さを下げたので、すべての側扉・側窓の位置が下方向にずれていました。
そのあたりを模型では再現したかと言うと、
クツズリの位置のみ再現しています。
なんか中途半端な再現ですね。
多分、床面高さの違いを完璧に再現しようとすると、ガラスパーツも別に拵えないといけないから、わざと再現していないのでは?
だって、床下をここまで厳密に再現して、床面高さの意味を間違える。
そんな間違いは…しないよね?
西落合だもん、そんなヘマはしないと思うよ。
KATOの新しい415系は、床下にも強いこだわりが見受けられます。
一見同じに見える電動車の床下も、
100番台・500番台・700番台の細かな違いを再現しています。
(モハ414形の比較)
各車ちょっとずつ違います。
ロングシート車とセミクロスシート車の違いのほか、製造年次による機器の変更が反映されているようです
(モハ415形の比較)
ロングシートの500番台は、重量の都合から蓄電池箱をモハ414形からモハ415形に移設しています。
上のモハ414形と比較するとわかるかな?
細かい所は以上です
◎車両紹介
いつもどおりの車両紹介です。
●クハ411-512(増結セット)
ロングシート車の下り方先頭車です。
●モハ415-512(増結セット)
ロングシート車のパンタ無し電動車です
●モハ414-512(増結セット)
ロングシート車のパンタ付き電動車です
●クハ411-612(増結セット)
ロングシート車の上り方先頭車です。
模型ではライトがないので、先頭に立たせる際は要注意です
●クハ411-102(基本セット)
シートピッチ拡大車の下り方先頭車です
●モハ415-704(基本セット)
700番台で床面高さが下がったと言っても実車で25mmなんですよね。
●モハ414-704(基本セット)
7両基本セットの動力車です。
※サハ411-704とモハ415-102は省略
●モハ414-102(基本セット)
シートピッチ拡大車のパンタ付き電動車です
●クハ411-102(基本セット)
シートピッチ各台車の上り方先頭車です。
車両紹介は以上です。
◎まとめ
この模型を買ってから2年ぐらい経っていますが、なんかモヤモヤします。
端的に言うと、
「良く出来ているし細かい作り分けに脱帽。でも、心に響かない」
メーカーはこだわりました。
今までなかったものを出してくれました。
でも違う。力を入れるべき所はそこじゃない。
時代設定もさることながら常磐線415系の魅力を存分に引き出しきれてないからでしょうね。ステンレス車1500番台との混結とか、色々と魅力ある編成となるとやはり民営化後なのに。
常磐線の民営化後も早く発売しないかな、なんて思うのですが当分無理だね、こりゃ。
発売から2年経過しても未だメーカー在庫があるようでは…。発売前にホビーセンターカトー東京店で、「今回のが売れない限り次はない」とかメーカーの人が言っていたけど、だったら皆が欲しい仕様を先に売れよ、ツッコミを入れたかった次第であります
常磐線のJR仕様が出なかった代わりに、現在も活躍中の100番台九州色が出ました。自分は興味ないけど、KATOがしっかりバリエーション展開してくれたので、その点は良かったですね。
常磐線・新色の方は純然たる国鉄仕様ですが頑張れば、「なんちゃってJR仕様」にできなくはないです。
列車無線アンテナのっけて
JRマークと方向幕シールを貼れば、
気分はJR仕様…。
でも方向幕準備工事の上から方向幕シールを貼ると周囲から浮いてしまうので諦めました
やはりJR仕様を待ちたいところ。
それに民営化後は、編成の組み方も違います。
常磐線の415系は、昭和63年9月から7両基本編成を500番台・700番台混成とすると編成組み換えが実施されました。7両中4両がロングシート車となるので、当時の『電車編成表』には「ハーフロング化」と記載されていました。
しかし、全編成が対象となった訳ではなく、模型のプロトタイプとなったK820編成は、組み換えが実施されず、引き続きオールセミクロス編成でした(編成はK919編成に変更)。
その後、編成が組み替えられ、クハ411-102/202とモハ414・415-704でK502編成を組成。残り3両は415系0番台の混成の上で引き続きK919編成を名乗りました。この組成でE531系投入を迎えます
残りのK506・K512編成は多数派の700番台中間組み込みの7両編成になって、同じくE531系投入を迎えました
はあ、なんか愚痴多めになっちまったな。
JR仕様はしばらく出ない、
という前提でこの記事を書いております。
※2022年7月にJR仕様ではないけど国鉄標準色「赤電」が出ました。
100番台基本セットを購入し、500番台の増結セットは見送りました。
ちょっと渋めのカラーリングです。
クーラーはAU75の日立製です
入線記事はいずれ。
まあ、しかし別に国鉄仕様であって、模型ですからE531系と並べたっていいじゃないの。
どうせ手持ちのE531系も上野東京ライン仕様だから、どっちもどっち
以上です
関連記事
KATO E531系常磐線・上野東京ライン→コチラ
ホビセンの中の人がイベント時で言う分なら、多少強気な発言をしても、「みんな買ってね」という軽い冗談として済みますが、有力模型店がホームページ上で、KATOの強気な発言を警告したことに、私はビックリしております。
また同時に、模型店側がKATOに対して不快感を表明していると私は受け止めました。中途半端な仕様を発売しておいて、売れなかったら次はないとは、何様つもりだ、というのが見え隠れします。
「本社を綺麗に建て替えると、元気が無くなるパターン」、本社どころか工場も新しく建てるので、なおさら心配ですよね。
そうですよね、工場も建てるのですよね。
私は某メーカーに勤めており、建屋の金利償却がどの程度か、多少はイメージ出来るのですが、年間総生産30億〜40億であの綺麗な本社は、とお節介が働きます。
タキ1000が大変な値上げになりますが、
、、いやらしいので、これくらいにしておきます。。
A6258 15系 新製冷房車・常磐線 新塗装床下グレー (4両セット) はどうでしょうか?
スカートの形がおかしいですが、床下グレーで色もKATOよりちかく唯一末期型を再現しています。
>マイクロのhttps://www.1999.co.jp/10098810... への返信
そうですねぇ…。
末期の仕様で色味は悪くはないのですが、雰囲気が私の好みとは合わないようですね。
結局どっちもどっちかと。
未だにKATOの国鉄仕様は店頭在庫があるようなので、JR仕様は望み薄ですね。