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紺野キリフキさん『ツクツク図書館』

2008-07-06 22:01:57 | 読書

本日の貸出

『ぼくだけのお姫様』 ユージ

『愛すべき妻』 山田祐二

『おれはあいつに殺される』 作者不詳

 

(紺野キリフキさん『ツクツク図書館』より)

 

前作『キリハラヒロコ』がものすごくヘンで、おもしろかった

紺野キリフキさんの第2作『ツクツク図書館』。

 

つまらない本しかない図書館を舞台に

夏でもコートを何枚も着込む新人職員の『女』

ぎっくり腰の祖母に代わって、本を元の位置に戻す幼稚園児『戻し屋ちゃん』

日本中からつまらない本を集めてくる『運び屋』

職員の誰にも頭の上がらない、気弱な『館長』など

ヘンテコな人々の奇妙な日々を描いた連作集。

 

本を読むのが仕事なのに、ぜんぜん本を読もうとしない『女』 

自分でページをめくり、本を読むネコ

ポルノ本ばかりの《ポルノ王国の部屋》を探し出した男子学生に起こる悲劇

どこからか聞こえる男の泣き声

どこかに眠るという「伝説の本」とそれを守るガイコツ

などなど不思議な雰囲気が漂うエピソードが次々と披露されます。

 

登場人物(←とくに『女』)のせりふや突飛な行動、そもそもの設定自体がとっても可笑しくて

なんども声を上げて笑ってしまいました

 

前作同様に一文一文が短く、各エピソードも短目なので気軽に読めます。

また、ほとんどのエピソードにサブストーリーがあるという構成が新鮮。

こうすること、作品の奥行きが増しているように感じました

しかも、そうしたサブストーリーが本編と同じくらい(・・・もしかしたら、それ以上に)おかしいので、次第にそっちのほうが楽しみになったほど。

 

なかでも気に入ってるのが「△変態」というサブストーリー

『キリハラヒロコ』に登場した<伝説の変態ゴトウさん>がカメオ出演しています

前作で彼のファンになった方は見逃せません 

 

どういう風におススメしていいのか、いまいちわからないのですが

冒頭↑の「本日の貸出し」が笑えた方には強くおススメします

 

なお、

職員もわからないほどたくさんの本と、それが入った小部屋がある図書館

という設定がボルヘスの『バベルの図書館』のパロディに思えて仕方ありません

実際どうなのか?、作者の次回作ともども気になっております


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1 コメント

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腰が痛いのは、辛いですね。 (腰痛アドバイザー)
2008-07-25 01:53:03

腰が痛いのは辛いものです。
私も14年間悩まされました。

私が考案した腰痛解消法をお試しください。
現在、日本で一番多く実践されるようになりました。

【3分腰痛解消法】で、検索すると見つかります。
腰をお大事に。
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