本日の貸出
『ぼくだけのお姫様』 ユージ
『愛すべき妻』 山田祐二
『おれはあいつに殺される』 作者不詳
(紺野キリフキさん『ツクツク図書館』より)
前作『キリハラヒロコ』がものすごくヘンで、おもしろかった
紺野キリフキさんの第2作『ツクツク図書館』。
つまらない本しかない図書館を舞台に
夏でもコートを何枚も着込む新人職員の『女』
ぎっくり腰の祖母に代わって、本を元の位置に戻す幼稚園児『戻し屋ちゃん』
日本中からつまらない本を集めてくる『運び屋』
職員の誰にも頭の上がらない、気弱な『館長』など
ヘンテコな人々の奇妙な日々を描いた連作集。
本を読むのが仕事なのに、ぜんぜん本を読もうとしない『女』
自分でページをめくり、本を読むネコ
ポルノ本ばかりの《ポルノ王国の部屋》を探し出した男子学生に起こる悲劇
どこからか聞こえる男の泣き声
どこかに眠るという「伝説の本」とそれを守るガイコツ
などなど不思議な雰囲気が漂うエピソードが次々と披露されます。
登場人物(←とくに『女』)のせりふや突飛な行動、そもそもの設定自体がとっても可笑しくて
なんども声を上げて笑ってしまいました
前作同様に一文一文が短く、各エピソードも短目なので気軽に読めます。
また、ほとんどのエピソードにサブストーリーがあるという構成が新鮮。
こうすること、作品の奥行きが増しているように感じました
しかも、そうしたサブストーリーが本編と同じくらい(・・・もしかしたら、それ以上に)おかしいので、次第にそっちのほうが楽しみになったほど。
なかでも気に入ってるのが「△変態」というサブストーリー
『キリハラヒロコ』に登場した<伝説の変態ゴトウさん>がカメオ出演しています
前作で彼のファンになった方は見逃せません
どういう風におススメしていいのか、いまいちわからないのですが
冒頭↑の「本日の貸出し」が笑えた方には強くおススメします
なお、
職員もわからないほどたくさんの本と、それが入った小部屋がある図書館
という設定がボルヘスの『バベルの図書館』のパロディに思えて仕方ありません
実際どうなのか?、作者の次回作ともども気になっております
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