買ったのはずいぶんと前ですが
分厚さ(600ページ)にたじろぎ放置。
風邪を引いて寝込んだ一昨日、ようやく読み始め
じっくり3時間もかけて読了。
物語は、屋久島と思われる島へ登山旅行に来た4人の男女が登山をしながら、
自分の過去を振り返り、そこにある「謎」-友人の死、恋人の死、柘榴を嫌いになった理由、高所恐怖症になった理由など-を自問、話し合うもの。
30代後半の男女がそれぞれに対する複雑な想いを持ちつつも、「友人」でいられることがとても羨ましく、自分もこのようになりたい(4人は難しいだろうけど)、と思いました。
憂理という名前の女性や、『黒と茶の幻想』というタイトルは
『麦の海に沈む果実』や『三月は深き紅の淵を』との関連を伺わせはしますが、
そこら辺は、あまり考えずに―というか気付かなかった―完結した作品として楽しめます。
恩田作品らしく登場人物の造形も面白く
主役では、外見とは裏腹の冷たさを持つ蒔生や
作中に直接登場はしないものの、主人公らに大きな影響力を持つ紫織
などは好きなタイプです。
予備知識なしに読んだうえ、
「森は生きている」なんて文章から始まるので
てっきり「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」的なファンタジーホラーかと思い、読み始めましたが
心温まる良作に出会えて本当に良かった。
分厚さ(600ページ)にたじろぎ放置。
風邪を引いて寝込んだ一昨日、ようやく読み始め
じっくり3時間もかけて読了。
物語は、屋久島と思われる島へ登山旅行に来た4人の男女が登山をしながら、
自分の過去を振り返り、そこにある「謎」-友人の死、恋人の死、柘榴を嫌いになった理由、高所恐怖症になった理由など-を自問、話し合うもの。
30代後半の男女がそれぞれに対する複雑な想いを持ちつつも、「友人」でいられることがとても羨ましく、自分もこのようになりたい(4人は難しいだろうけど)、と思いました。
憂理という名前の女性や、『黒と茶の幻想』というタイトルは
『麦の海に沈む果実』や『三月は深き紅の淵を』との関連を伺わせはしますが、
そこら辺は、あまり考えずに―というか気付かなかった―完結した作品として楽しめます。
恩田作品らしく登場人物の造形も面白く
主役では、外見とは裏腹の冷たさを持つ蒔生や
作中に直接登場はしないものの、主人公らに大きな影響力を持つ紫織
などは好きなタイプです。
予備知識なしに読んだうえ、
「森は生きている」なんて文章から始まるので
てっきり「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」的なファンタジーホラーかと思い、読み始めましたが
心温まる良作に出会えて本当に良かった。