本書は、ヨーロッパ文化史を専門とし、現在は横浜国立大准教授である著者がルードヴィッヒ・ケッヘルについて概説する著作です。
散逸してしまったモーツァルトの楽曲を収集・整理し、626の番号(ケッヘル番号)を付けたケッヘル
著者は、彼の生涯と彼が生きた19世紀中盤の社会を概観し、その業績を新たな見地から再評価します
ケッヘル以前のモーツァルト研究
膨大な楽曲を整理するために用いたカード式分類法
ホーエンシュタインによって進められた教育改革とその挫折
など興味深い記述ばかりでしたが、とりわけ印象的だったのは
メッテルニヒ体制のもと、政治から目を背け、趣味の小世界に没頭した『ビーダーマイアー=市民』に関する記述です
飽くなき情熱を持ち、天才を後世に伝えた非凡なる『凡人』ケッヘル
その平坦ながらも、驚くべき人生とともに、あまり注目されない19世紀中盤のウィーン文化を紹介した本書
モーツァルトやウィーン文化に興味がある方に限らず、多くの方にオススメしたい著作です
散逸してしまったモーツァルトの楽曲を収集・整理し、626の番号(ケッヘル番号)を付けたケッヘル
著者は、彼の生涯と彼が生きた19世紀中盤の社会を概観し、その業績を新たな見地から再評価します
ケッヘル以前のモーツァルト研究
膨大な楽曲を整理するために用いたカード式分類法
ホーエンシュタインによって進められた教育改革とその挫折
など興味深い記述ばかりでしたが、とりわけ印象的だったのは
メッテルニヒ体制のもと、政治から目を背け、趣味の小世界に没頭した『ビーダーマイアー=市民』に関する記述です
飽くなき情熱を持ち、天才を後世に伝えた非凡なる『凡人』ケッヘル
その平坦ながらも、驚くべき人生とともに、あまり注目されない19世紀中盤のウィーン文化を紹介した本書
モーツァルトやウィーン文化に興味がある方に限らず、多くの方にオススメしたい著作です