本書は、児童向けの歴史物語を数多く手掛けた著者による、
児童向けの長編小説です。
舞台は18世紀のアメリカ
12歳の少年マットは、家族が越して来るまでの7週間、
誰もいない新しい居住区で一人過ごすことになる。
最初は意気揚々としたマットだったが
しかし、大切な銃や小麦粉を盗まれ、落ち込んでしまう。
そんなある日、マットはあるできごとをきっかけに、
近くに住む先住民たちと知り合うのだが……
風習も考え方も違う先住民への驚きや困惑
先住民の少年エイティアンから聞く神話
そして、先住民たちを追い出した白人に対する複雑な気持ち
どの場面も印象的でしたが、なかでも一番印象的だったのは、
マットが最後に下す重大な決断です。
本を閉じてから、あの先マットとエイティアンはどんな風に生きたのか、色々と想像してしまいました
見渡す限りの大自然の中、他者との出会いを通じ、
少年が人間的に成長する姿を丁寧に描いた本書
中高生に限らず、一人でも多くの方にオススメしたい著作です。
<感想文について>
個人的には、この本はとても感想文が書きやすいと思います。
もし自分がマットのような状況におかれたらどうしよう・・?
自分ならエイティアンたちについて行っただろうか?
などと「もし自分だったら?」という観点から考えることができます。
また、マットはその後どんな人間になっただろうか?
自分はマットにどんな人間になってほしいだろうか?
などと「物語のその後」を考えることもできます。
さらに、マットとエイティアンの考え方が違ったように、
自分も友人と意見が食い違ったことはないか?
その時、自分はどうしたか?
なぜ、マットと自分の対応は違ったのだろうか?
など、「似たような自分の経験」と結びつけて書くことも可能です。
何か疑問などがあれば、あればコメント欄に気軽に書き込んでくださいね