本書は、漢字学を専門とし、現在は京都大学教授である著者が、
戦後の漢字を巡る動向を概説する著作です。
著者はまず、戦前の漢字規格や占領政策としての漢字廃止論を紹介した上で、
その後の国語審議会での当用漢字や常用漢字を巡る議論、
さらに、コンピューター時代における漢字や常用漢字について論じ、
最後に漢字文化の今後について検討します。
『康熙辞典』に基づく正字・誤字・俗字の基準
での表意派と表音派の議論
そして、JIS規格による強引な包摂など、
身近な漢字にかかわる問題だけあり、どの記述も興味深かったのですが
とりわけ印象的だったのは
終戦まもなく作られた当用漢字字体表の作成を巡る『密室』での作業です。
しばしば耳にする『常用漢字』について、
その意義や変遷を平易に解説するとともに、
国家と言語の関係について、根本的に再考させられる本書
国語や文字に強い関心をお持ちの方に限らず、
多くの方にオススメしたい著作です。
戦後の漢字を巡る動向を概説する著作です。
著者はまず、戦前の漢字規格や占領政策としての漢字廃止論を紹介した上で、
その後の国語審議会での当用漢字や常用漢字を巡る議論、
さらに、コンピューター時代における漢字や常用漢字について論じ、
最後に漢字文化の今後について検討します。
『康熙辞典』に基づく正字・誤字・俗字の基準
での表意派と表音派の議論
そして、JIS規格による強引な包摂など、
身近な漢字にかかわる問題だけあり、どの記述も興味深かったのですが
とりわけ印象的だったのは
終戦まもなく作られた当用漢字字体表の作成を巡る『密室』での作業です。
しばしば耳にする『常用漢字』について、
その意義や変遷を平易に解説するとともに、
国家と言語の関係について、根本的に再考させられる本書
国語や文字に強い関心をお持ちの方に限らず、
多くの方にオススメしたい著作です。