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佐々木毅さん編『現代政治学の名著』

2010-12-27 19:24:28 | 読書
本書は、政治学を専門とし、

東京大学教授(執筆時)である編者が中心となり、

20世紀政治学の重要な著作を紹介するものです。


リップマン『世論』、ロールズ『正義論』

ハイエク『隷属への道』、丸山眞男『現代政治の思想と行動』

などいずれも著名な政治学者の代表作について

そこで展開された議論や

「ミランダとクレデンダ」、「ポリアーキー」、「利益集団自由主義」など、

中心的な概念を概観するほか、

その思想的背景や後世への影響について分析します。


モーゲンソーによるナショナル・インタレストの限定

ミヘルスのエリート論とムスカらのエリート論との相違など

興味深い記述ばかりですが、とりわけ印象的だったのは、

リップマンとその師であるウォーラスの議論の相違は、

両者の人間観の違いに由来するという指摘です。


政治学上の重要な議論とその機微を、平易かつ的確に知ることができる本書


政治学に興味がある方に限らず、

政治を客観的に見つめていたい方、諸試験を受ける方など、

多くの方にオススメしたい著作です。

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