本書は、教会法を専門とし、
コーネル大学教授(執筆時)である著者が、
Constitionにまつわる思想の歴史について論じる著作です。
著者は、中世の教会法学者やローマ法学者などの膨大な文献を参照し、
立憲主義の思想的起源は、大分裂時代、さらにまで遡ることができると指摘。
その上で、団体、代表、同意、首長の権限への制限など
教会や世俗のConstitutionをめぐる具体的な論点についてより詳細に考察します。
急進的宗教革命者と反宗教革命者の論拠の一致、
大分裂を終わらせようとしたジェルトンとその逆説
クザーヌス『普遍的一致について』に見える人民主義と多元主義の胚胎など
興味深い記述ばかりでしたが、なかでも印象的なのは、
マルシリウスが相反する学説を巧みに折衷することで、
裁治権や同意について独自の見解を打ちだしたという記述です。
立憲主義や制度をめぐる議論の淵源を探るとともに、
中世教会法学が築き上げた、知の体系の奥深さを垣間見ることができる本書。
教会史や法制史に興味がある方に限らず、
多くの方にオススメしたい著作です。
コーネル大学教授(執筆時)である著者が、
Constitionにまつわる思想の歴史について論じる著作です。
著者は、中世の教会法学者やローマ法学者などの膨大な文献を参照し、
立憲主義の思想的起源は、大分裂時代、さらにまで遡ることができると指摘。
その上で、団体、代表、同意、首長の権限への制限など
教会や世俗のConstitutionをめぐる具体的な論点についてより詳細に考察します。
急進的宗教革命者と反宗教革命者の論拠の一致、
大分裂を終わらせようとしたジェルトンとその逆説
クザーヌス『普遍的一致について』に見える人民主義と多元主義の胚胎など
興味深い記述ばかりでしたが、なかでも印象的なのは、
マルシリウスが相反する学説を巧みに折衷することで、
裁治権や同意について独自の見解を打ちだしたという記述です。
立憲主義や制度をめぐる議論の淵源を探るとともに、
中世教会法学が築き上げた、知の体系の奥深さを垣間見ることができる本書。
教会史や法制史に興味がある方に限らず、
多くの方にオススメしたい著作です。