よもやまカンボジア

カンボジアの日本語学校で起こった不思議な出来事を…。

懐かしい絵本を発見

2006-10-28 19:17:13 | Weblog
先日(この原稿を書いたのはかなり前だが、ネットの調子が悪く更新できなかったのでだいぶたつ)、機会があり、プノンペンのスラムへ行った。日本のNGO団体が移動図書館をやっているのを見学したのが、そこでとても懐かしい絵本を見た。そこはスラムといっても、かなり発達したコミュニティになっていて、家々もかなりきれいだった。私が住んでいるところはプノンペンの中心から離れているので、うちの裏の家などと大差はないほどにきれいであった。しかし、彼らがそこに不法占拠しているのもまた事実であり、カンボジアでの貧困層にあることには変わりがない。日本人にとっては信じられないだろうが、スラムの子どもたちは生まれてから一度も本というものを見たことがない子も多いのだそうだ。それでも最近はだいぶ環境もよくなってきたようで、そこのスラムではかなりの子ども80%が学校へ通っているといっていた。NGO団体による移動図書館は本とともに、図書館員の読み聞かせのお兄さんがやってくる。子どもたちは誰もが真剣に読み聞かせを聞き、本をじっくり見ていた。カンボジアの本はまだまだ少ないので、日本の絵本も多くあり、そこにクメール語訳がついていた。私がちょうどその子ども達のくらいのころに読んだ懐かしい絵本がたくさんあり、それを真剣にスラムの子どもたちが読んでいた。日本人の子ども達も本離れが激しいというが、スラムの子ども達が一生懸命本を読んでいる姿を見て、本の基本的な楽しさを見たような気がする。本を読まなくても生きていることはもちろんできるが、やっぱり本がない人生より、本がある人生のほうが数倍楽しいではないだろうか。カンボジアの人々がいつか読書の楽しさを知る日が来ますように!



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