よもやまカンボジア

カンボジアの日本語学校で起こった不思議な出来事を…。

カンボジアの模範的休日

2006-11-22 11:55:44 | Weblog
2週間にわたって続いた連休モードしめくくりにふさわしく、先日、学生と海へ行ってきた。コンポンソムというプノンペンから250kmくらいのところで、まあ東京人にとっての湘南?のような位置といえばわかりやすいだろうか。日帰りでも行けるし、泊まってもOKというようなビーチである。海は素朴だけど、なかなかきれいで、プノンペン人のもっとも身近でポピュラーな旅行先といってよいだろう。今回は車を貸しきっての日帰り旅行。片道4時間、とばせば3時間半くらいだろうか。カンボジア人のコンポンソム旅行パターンは朝はやく出て、途中で朝ごはんを食べて、昼前に海につく。昼ごはんを食べてから、海で泳いだり、休んだり、トランプをして過ごし、午後には帰途につく。夕方すぎにはプノンペンに帰るというのが一般的。今回もそれにならった。

コンポンソムは以前にも何回か行ったことがあるので、特に目新しいことはなかったが、やっぱり日本人にとってはシーフードがうれしい。ふだん川魚ばかりなので、コンポンソムの豊富なシーフードは貴重だ。今回もいやというほどいかとえびを堪能した。今回のメンバーは学生ばかりだったので、みんなの懐具合も考慮にいれて、まずは市場へ行って、シーフードを購入。ふだん、自分が旅行で行くときや、少人数で行くときは、めんどくさいのでビーチの海の家のようなところで料理を注文して食べていたが、学生たちにいわせれば、「とにかく高すぎる」とのこと。日本と同じく、観光地値段らしい。なので、最初に市場へ行ってみんなでうろうろして、食材を買った。えび、かに、いか、貝、さまざまな魚など市場でシーフードをじっくり見れてよかった。買い方もいか5kg、えび4kgのような世界。そして、私も今回初めてしったが、市場のなかに料理をしてくれる場所があり、料理賃はとても安いという。買った食材をそこへもっていって、調理してもらい、パック詰めにし、いざ海へ!これはとてもいいシステムなのでもし、またコンポンソムへ行く機会があれば、見習いたいと思った。

海では海の家のようなところを借り(有料)、ご飯を食べ、海に入り、また食べ、だらだらすごす。ずっと海に入っている子あり、ぜったいに海に入らない女子あり、トランプににいそしむ子たちあり、一人でぼーっとする子あり、海辺の散歩に行く子たちあり、とまあみんながてんでばらばらで気ままである。集団行動を子どものときから教育される日本人には考えられない旅行スタイルである。でも、まあこれも楽でいい。私はけっこうこのばらばらさかげんが好きだったりする。びっくりしたのは男子たちの食欲。最初にみんなで食べたときはとても食べきれないと思ったシーフードだったが、彼らはちょっと海に入っては、あがって食べ、また海に入り、また食べ、とその食欲は底知らず。女子もお菓子や果物では負けていない。朝6時から、プノンペンに帰りついた夜8時まで、車の中でも海でもどこでも、みんな始終食べていたような気がする。

通常は午後2時くらいに海をひきあげるのだが、みんな元気でなんと4時まで泳いでいた。帰りの車でも寝ることもなく、ずっと歌を歌っていた。昔からカンボジアに伝わる、農作業をするときの歌で、女子と男子のかけあいの歌だ。何曲もあるらしく、えんえんと歌っていた。男性パートと女性パートのかけあいになっていて、どちらからともなく、歌い出し、ずっと続いていく。途中で誰かが冗談を言い、みんながどっと笑う。ちょっと間ができたなと思うと、また誰かが歌を歌い出し、歌は続いていく。きっと農作業の間じゅう、カンボジアの人達はこの歌を歌いながらやっているのだろう。行きの車ではずっと流行りのポップスのVCDを一生懸命見ていた、一見、今風の大学生の子達がみんなこのような歌を知っており、それをバスでずっと歌っているということが私にはほほえましく、ちょっと驚きでもあった。ほのぼのとしたカンボジアのよさを垣間見たいい休日であった。



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