夢在西安…? 大陸的☆☆生活

中国に留学してみました

西安留学生活完結篇・待つ女天国(後篇)…☆

2016年04月29日 | 西安留学生活
冬に買った電気式湯たんぽ。
箱の写真はサイアク。





中身はあらかわいい、リラックマ。



この湯たんぽ、すごく良い。
コンセントに繋げると10分くらいで中の水が熱くなって、何時間か持つ。お湯を入れに行く手間もなく、繰り返し使えるのが良い。

では、「待つ女」の続きを。

実習から帰ってきたらその彼女が待っていたのは昨日話したとおり。
その翌日、慣れない実習に疲れ果て寝ていたところ、あさ9時だったか10時だったか、ノックの音で起こされた。
誰だ?……彼女だ。
夜遅かったり朝早かったり、それはともかく、来るなら来るで、なんでそれを事前に言わない?
いらっとして「しばらく待って」と10分ほど追加で寝て、ゆっくり起きて支度をした。途中でまたノックしてきたけど、勝手にやってきて催促しないでほしい。

でもせっかく来てくれて、待たせるのもちょっとかわいそうだ、という気持ちもあった。
「来るなら連絡して」とはっきり言えないあたしも悪い。
簡単に服を着替えた後、部屋に入れずロビーで話を聞いた。
もうすぐあたしが一時帰国するから、会いに来たと言う。

見た目は普通にきれいなOL風の女性。話し方も穏やかで落ち着いている。でもなんかちょっとズレているような……。
話の内容は例によって「タク」。
「タク」とは愛し合っていた、でも今は良い友達。その「タク」と、連絡が取れないという。
彼女はこれからも友達としてよい関係を続けたいと願う。
12月に日本に行くから、その時に「タク」と会いたい、とも言った。ここまで聞いていると、自分勝手な日本人を思い続ける一途な中国人女性の想い、と捉えることもできる。

だけどそのあと、彼女の口から耳を疑うひと言。
「タクは、結婚している。」
は?
どういうことだ?今になってそれを言う?
つまり、「タク」は結婚してしまったけれど、良い友達として関係は続けたい、だけど連絡を取り合っていることを「タク」の奥さんが知ってしまったようだ、それを気にしてか、いくら電話しても出てくれない、どうすればいいのかわからない、ということらしい。

ここに来てこの彼女を形容するひと言がようやくわかった。彼女は「重い」んだ。
何時に帰るかわからないあたしを勝手に待っているあたりも「重い」。
「重い」ことがわかると彼女の主張する「愛し合っていた」も怪しいなあ。
かと言って、あたしは「きっぱり諦めろ」とも言えず。当たり障りのない観点を述べるにとどまった。

そのあと1度彼女に会った。
去年の11月のある日。ダンススタジオからの帰り、彼女はやはりロビーで待っていた。
あたしを見てうれしそうに近寄ってくる彼女。
だけどあたしは我慢しなかった。
「どうして事前に連絡してくれないの?あたしはこの後用事があるの。」
他人の都合を考えずに、「ずっと待ってたよ」を押し付ける感じがいやだった。

彼女は翌月に日本に行くこと、新しい日本語の参考書を買ったことを告げ、しばらく西安にいるからご飯を食べに行こうと言って帰っていった。

その後彼女には会っていない。