夢在西安…? 大陸的☆☆生活

中国に留学してみました

ボイコット天国…☆

2016年04月25日 | 留学
愛車「百恵号」もすっかり歳をとって、度々校内の修理屋のおっちゃんにお世話になっている。
この陝西なまりの強いこのおっちゃん、顔はごついけどいいヤツ。
「日本の自転車はすごい。質が良くて有名だ。」
「そっかー。」
「なのにお前の乗っている自転車は世界一ボロい。」
なかなかうまいことを言う。「言うよねー」って言いたいけど中国語でなんと言うのだろう?

ところで、この間、留学を始めてから唯一の「サボり」をした。
卒業のための単位も足りていて、奨学金への影響も心配する必要がない、というのも理由のひとつ。
だけど自分のためになると思って、たいていの授業はちゃんと時間通りに出ている。ただこの先生の授業は方針があたしに合わなかった。

その先生はサンドウィッチマン伊達を女にしたような顔のおばちゃんで(前の作文授業の先生はドランクドラゴンの塚っちゃん似のおばあちゃん。鼻の穴を広げて話す時の顔は特にそっくり。日本の男性お笑い芸人を女にすると中国のおばちゃんになるのだろうか?)、マシンガントークでまくし立て、あたしたちを圧倒する。
いいおばちゃんなんだけど、やり方が無茶なんだなあ。

授業の名前も忘れたけど、古典関係で、教科書もない。
授業の進行は「適当」。そして中国人と交流するにはこの程度の知識が必要だ、と言って毎週違うことを課題としてやる。
何がイヤって、その「必要」という古典文学を、自分で勉強して、次の週に一人10分ずつの時間で発表しろと言う。無茶ぶりでしかない。
一週目は「孔子」、二週目は「適当」、三週目は「三字経」…さすがにイヤになった。

口語能力を上げるためなら他の授業ですればいい。
古典文学を「次週までに自分で読んでまとめろ」って、あんた何のためにいるんだよ。

授業中に一応反抗した。「毎週これじゃあ大変だよ」
それに対してフランス人のマキシムが「今、授業少ないからいいじゃん」と言い、あたしの意見は流された。
そりゃアンタみたいに好きな時に授業来て好きな時に宿題出してってやってきた人間には暇つぶしになるだろうけど、あたしは今まですべての授業に時間通り来て、課題こなして、今になってやっと時間を得たんだ。貴重な時間をひとつの授業に費やすのはまっぴら。

しかもこの先生、誰かが遅刻したり欠席したりすると「他の子たちは?」「なんで来ないの?」「先生のことが嫌いなのかしら?」と何度も何度も聞いてくる。知るか。来ている人間に聞くなよ。

もういいや。古典好きじゃないし。三字経を手分けして発表するという前日、あたしは「微信」上のグループ内で言った。
「負担が重過ぎる。あたしもう授業出ない」
これがマズかった。
「じゃあ、俺も出ない」
「え?この授業って出なくてもいいヤツ?」
「選択授業だからいいんだ」
不穏なメッセージが飛び交った。

そして授業当日、時間通りに来たのは2人だけだったらしい。後から何人か来たかは知らない。
あたしは日本人としてのメンツとか学習上の損得とかいろいろ考えた上で初めて「授業拒否」をしたのに、あいつら、ただの「出なくていい授業なら出ない」って安易な考えだ。悔しいことに、「授業に出ない」という点で立場が一緒。

昼には「微信」のグループを通じてクラスメイトからメッセージか来た。
「順子、先生が、宿題やらなくていい、聞くだけでいいから、授業出なさいって言ってるよ」
名指しかあ…。やっぱり真面目に授業に出ると思われている日本人が来ないのは影響が大きいのか。
「まあ、そこまで言うなら…」と、あたしはまた次の週から出ることにした。

後日、他の先生から聞くところによると、その先生はその夜悩んで一睡もできず、翌日何人かの先生に相談したとのこと。
今は遅刻と無断欠席が相変わらずひどいものの、ある程度の人間が来て落ち着きを取り戻した。
授業内容は「適当」も「適当」。

一応、出るけどね。