難しい注文

粘土で犬猫を作り始めてもう１０年以上が経ち、最近は羊毛も始めたりしてますが、粘土のお花は７年くらいになるかと。

最初は自分用に粘土でリースを作りたくって薔薇を作り始めました。あれから沢山のリースやアレンジメントを作ってきましたが手元に残ってるのはその一番最初のリースだけ。そのリースは今見るとあまりにもひどい出来で、見る度に捨てちゃおうかって思うのですが、それを『ひどい出来』と思えるだけ少しは進歩してるってことかと喜ぶことにしてます。

お花は注文をいただくことが多いのでできる限り注文をいただいた方の思い描いてるものに近づけられるよう努力するのですが、それが案外と難しい・・・こういう気持ちは同じような仕事をしてらっしゃる方はみんな感じてることだと思うのです～。

色だけの注文と違ってアレコレとあると作ってるうちに自分でもわけが分からなくなっちゃったりして(笑）

そんな葛藤の中で出来上がったこのアレンジメントです。

とにかく出来上がって良かったです。

最近はこういう色合いは避けてたのもあって自分ではどうかな～～って思ってたのですが、出来上がったのを見ると確かに華やかですね。

そして全部粘土だけでっていうことだったので、本当に全部粘土だけです。

粘土のお花を作り始めた頃は全部粘土で作品を完成させてました。

でもある時ふと『これって自己満足に過ぎないんじゃないかな』って思い始めたのでした。見る人はそれが何でできたとしてきれいと思ったり、自分の好みであったりすればいいわけで大変な思いをして全部粘土で作りましたってそんな裏事情はまったく関係のないことなんじゃないかって。

そんな風に思ってから少しずつ自分の作風も変わってきてたのですが、今回その難しい注文の一つがとても引っかかっていて良いものが作れるだろうか・・・って考えれば考えるほど余計作れないような気がしたのでした。

苦手な課題を突き付けられたようで・・・できれば避けたい気持ちでしたが、向き合って仕上げるということで自分の中では克服したような気持ちにもなって今は少しすっきりしてます。

でも、決して克服したわけではなくってまたいつかこういう課題が出たらまた泣きそうになるんだろうな～。

まだまだ自分の器は小さいなって思うのです。


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