左から2人目。マルタを演じたシュテファニー・グラーザー
DVDにて鑑賞。スイス映画。監督ベティナ・オベルリ。
スイスの山合いにあるドイツ語圏のある村の中の(現代の)物語です。
マルタというおばあちゃまが夫を亡くし、生前2人でやっていた小さな雑貨・食料品店を昔とった杵柄、繊細なレースで刺繍を施した高級下着の店に生まれ変わらせようとするのですが・・・
牧師である息子や村の人々にみっともないとか、いやらしい店とか言われ、さんざん意地悪されます。
スイスの村のあまりに封建的・因習的なのにびっくりしました。
考えてみれば、スイスという国は婦人参政権が認められたのがヨーロッパで一番遅かった国の1つといいます。71年にフランス語圏の数州で認められたとのことですが、スイス全土、全州で婦人参政権が認められたのは何とついこの間の93年のことなんですって。
そう考えると、何かこの映画の中の人々の態度、わかるなぁ・・・
途中まで村の人々(主に男)の態度にむかっ腹を立てつつ、はらはらしながら見ていましたが、ラスト自分を貫いたマルタにほっとし、胸がすきました。いい映画でしたわ。
と、同時にここにも、こんな保守的な村にも老人問題が頭をもたげてきているんだなぁと思わされるエピソードもあって胸が痛くなりました。