試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成200形モハ206 更新車 晩年仕様 (三代目:TNカプラーSP化,パンタグラフ換装,誘導無線アンテナ取付)

2018-11-30 21:45:20 | 京成線
一段落。

TOMYTEC製京成200形206F更新車晩年仕様(三代目:206F)は第一次整備から遅延が発生した。
モハ206,モハ207(206F)両車共改番する予定であり今後の工程はモハ206,モハ207更新車晩年仕様(206F)より多岐に渡る。
急ぎたいところだが4両編成化の目途すら立っておらず仕切り直してモハ206(206F)を入場させた。


京成200形モハ206 更新車 晩年仕様(206F)。

モハ207(206F)で作業が滞った主因は連結面側妻板の湾曲であった。
これさえなければモハ207(206F)を持ち出してまで行った床板比較は必要無かったはずである。
台枠が収まりきらない個体は初で慌てた面もあったと思う。
回着時期が異なったモハ206で再び同じ現象に襲われる確率は低いと思えた。
但し先入観は禁物であり二の轍は踏まないよう心掛けた。
当然の如く連結面側妻板が車内側へ歪んでいないか真っ先に確認している。


入工中のモハ206。

先に3H-67非動力台車を取り外した。
台枠を車体に残したまま連結面側妻板の状況を確認する。
結果妻板は歪んでおらずと台枠前端とも十分な余裕を残した嵌合状況だった。
従って連結面側妻板への細工は回避される。
その代わり海側成田寄側板の不自然な膨らみが気になった。
原因は台枠にあると予想される。
如何せんリリースから時間が経過しており側板の変形まで至っていない事を願った。


妻板の代わりに撓んでいた側板(成田寄)。

再び3H-67非動力台車を装着し床板を撤去する。
この際成田寄の締結が緩く感じられた。
嫌な予感が走ったがTOMYTEC製非動力台車締結ピンの保管品は多分に残っている。
破損させても代替が利くため動揺には達していない。
モハ207の第一次整備にてグリーンマックス製PT-43S形パンタグラフからエラー品を除外していた。
姿勢が崩れるパンタグラフを引き込む事はなく即運転台側用TNカプラーSPの製作に取り掛かる。


発生品を再用したTNカプラーSPカバー(上野寄)。

運転台側用TNカプラーSPはカバー前端部とジャンパ連結器モールド上段を削る。
モハ206では先にジャンパ連結器モールド上段の切除から開始した。
TNカプラーSP単体である程度整形を済ませた後に台枠へ取り付ける逆順とした。
台枠から迫り出すカバーを罫書きクラフトナイフで開削を進める。
ジャンパ連結器の強度低下に直結する加工は危険が伴うため慎重を期して細工を進めていた。
しかしカバー前端部の短縮化時にジャンパ連結器が大きく傾いてしまった。
車体と競合する箇所であり継続使用には向かない。
ひとまず連結面側用TNカプラーSPのカバーと振替えようとした。


整形を終えた運転台側TNカプラーSP。

ところが連結面側用に準備したTNカプラーSPは密着式であった。
密着式TNカプラーSPを予備品へ戻した際に連結器部品を失ったSPフレーム一式が目に止まった。
このカバーを運転台側用TNカプラーSPへ転用し加工に戻る。
失敗に懲り逆順は取り止められ従来通り丸妻,折妻車共通の施工方式でカバー整形を進める。
今度は無難な仕上がりを迎え最低限の剛性を確保出来たと思う。
但し原形よりも大幅に成形部が削られており粗雑な取り扱いは厳禁である。
暫定形状に達した運転台側用TNカプラーSPは台枠からの迫り出しが廃された。
この状態であれば車体との競合は発生しないと思われる。


側面のバリを切除した台枠(成田寄)。

続いて車体が膨らんでいた箇所の台枠を確認する。
当該箇所にはリブ状のバリが残っていた。
外観からは伺えないためクラフトナイフで大雑把に削り取る。
車体膨張の原因は解消されたが車体が変形を記憶していないかが気に掛かる。
早急に3H-67非動力台車のTNカプラーSP対応化へ着手した。
ここで成田寄台車用締結ピンが絶命してしまい交換を余儀なくされている。
たまたま灰色成形品が残っておりこれを充当した。
よって交換前と外観は変わっていない。


一度で車体に収まった運転台側台枠。

3H-67非動力台車を装着した台枠を車体へ組み込む。
ここでは運転台側台枠の下垂よりも先に成田寄側板で生じていた車体膨張を確認している。
幸いバリ切除だけで側板は平面に戻り1つ目の課題が解消された。
改めて運転台側用TNカプラーSPの嵌合具合を確かめる。
モハ206用台枠は若干順反りの兆しがありモハ207(206F)までには至らなかった。
この反りは座席部品との一体化で解消されるはずである。
連結面側妻板と台枠には余裕が残されており十分吸収出来る状態に持ち込めた。


固定したグリーンマックス製PT-43S形パンタグラフと誘導無線アンテナ。

2つ目の課題も一応乗り越えられたと思える。
一度の加工で終えられた運転台側用TNカプラーSPは今後の整備で再修正を要するかもしれない。
その代は小幅で済むと予想しておりこれ以上の細工は見送った。
床板関連の整備を終え屋根板廻りへの部品取付に移る。
誘導無線アンテナの取り付けはΦ1.0mmのドリルで屋根板を開孔するだけとなる。
屋根板裏面のガイドに従い貫通させ流し込み接着剤にて固定した。
形状差異のある誘導無線アンテナはモハ207(206F)と同じく平板成形面を海側に向けた。




モハ206 [93   ]:TNカプラーSP化,グリーンマックス製PT-43S形パンタグラフ換装施工。

グリーンマックス製PT-43S形パンタグラフは引き続き木工用ボンドで固定している。
高い嵌合精度を誇るとは言え上昇時の負荷はそれなりに大きい。
青電形式は運転台側にパンタグラフを搭載しているため浮き上がると不恰好に見えてしまう。
無用な手間を生じさせない固定化は必須だと考えている。
まだ仮装着の台枠であるが車体裾との位置関係は悪くない。
個人的にはアーノルトカプラーマウントが切除された3H-67非動力台車も前面見附を向上させる一因だと思っている。
種別表示板や捲り式行先方向板は未装着ながら相応の外観に達したと思う。


モハ206:TNカプラーSP白濁対策施工。

黒色成形密着自動式TNカプラーSPは灰色成形品と異なり予備品を多数抱えている。
これは以前の誤投入が発端で長らく眠っていた。
ご多分に漏れず白濁現象が生じていたため簡易清掃を施した。
時間を要する湿式白濁対策は採用機会が減少している。
代わりに歯ブラシで表面を払う乾式白濁対策が主流となった。
分解加工を行った運転台側用TNカプラーSPに加え連結面側も同様の措置を採っている。
クリーナーを使用しておらず再発周期は短くなると思われる。
但し施工が容易であり都度清掃を増やして対応したい。




モハ206(グリーンマックス製PT-43S形パンタグラフ換装,誘導無線アンテナ取付)。

第一次整備を終えたモハ206は僅かな車体不等沈下が見られる。
運転台側が高くなっているが原因は台枠の反りにあると判っており対処可能だと思われる。
またTOMYTEC製17m級非動力車用台枠はモハ208(206F)から捻出された予備品がある。
万が一にも対応できる環境と言え心配はしていない。
モハ206の第一次整備はTNカプラーSPカバーでの失策がありながら約80分で終了している。




モハ207更新車晩年仕様(206F:車体清掃施工)。

日付を跨ぐまでの時間を活用しモハ207(206F)で発覚した車体塗装乱れの様なものを修正する。
記録でははっきりと浮かび上がる海側上野寄側扉の異物だが実際に手に取ると全く判らなかった。
そこで車体を光源で照らしながら状況を再確認している。
するも塗装被膜とは明らかに違う表面が露わになった。
手で触れるとべたつきが感じられたため塗装乱れではない。
粘着力を落としたセロハンテープを繰り返し側扉に当て謎の物質を取り除いた。


モハ206+モハ207 (206F:TNカプラーSP化)。

中間組込車化も考えたモハ207(206F)は無瑕疵品同等になった。
何故粘着物質が付着したかは不明だがモハ206(206F)に見劣りしない外観へ復している。
よって車体振替は撤回となり先頭車両での起用が確定した。
TNカプラーSP化によりモハ206+モハ207の連結面間隔は大幅に短縮された。
全高及び連結器突き出し長もほぼ同等で違和感は全く無い。
モハ207に於ける連結面側妻板整形の影響も出ず一安心出来た。




206F (第一次整備完了)。

失策が続いたものの206Fの第一次整備が完了した。
どうにか一区切りを迎えられたが肝心なプロトタイプがまだ定まっていない。
本格的な第二次整備へ移行する前に編成を絞り込む必要がある。
候補に挙がった3編成からどれが206Fの離合相手に最も適しているか施行を重ねる。
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