試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成2000形クハ2003 更新車 晩年仕様 運転台側前面窓上部通過標識灯追設試行(ジャンク車両出自角形尾灯移設)

2018-03-25 21:22:21 | 京成線
最終形。

TOMYTEC製京成2000形クハ2003更新車晩年仕様(←200形モハ207:二代目)は少しずつ様になってきたと思う。
車体への加工は運転台側前面窓上部通過標識灯の追設を試行するのみとなる。
通過標識灯追設は検討項目で留まっていたがクハ2003竣工の大枠が定まったため実行に移す。


京成2000形クハ2003 更新車 晩年仕様。

京成青電形式の更新修繕では2000形まで通過標識灯が運転台側前面窓上部に設置されていた。
600形以降から尾灯兼用形に変更され姿を消している。
クハ2003の種車はモハ207(二代目)でありこの通過標識灯が無い。
アンチクライマーの移設と丸形尾灯化は最初から放棄した。
しかし予定には無かった前面窓車体断面黒色化により前面窓下部が拡大された様に見えた。
モハ206,モハ208更新車晩年仕様(206F)との間に挟まれるクハ2003は先頭に立たない。
組成を逆手に取り小加工で通過標識灯の再現を試行する。


入工中のクハ2003。

通過標識灯は角形尾灯を有するジャンク車両から移設する。
形状を崩す可能性のあるクリアレンズ化後の製品は切り出しに向かないと考えた。
よってレンズ類がモールド成形されている旧世代のTOMYTEC製品を角形尾灯供出車にした。
小部品を接着するだけの工程であり車体は分解しない。
前面見附を大幅に狂わせた場合には即撤去し通過標識灯の再現そのものを見送る。
これまで比較的手の込んだ細工が多かったクハ2003の第二次整備では安直な作業となる。
逆に余り結果が期待出来ない裏返しでもあった。


通過標識灯取付目安とした前面幕板部のパーティングライン。

2000形の通過標識灯は下段雨樋下部に取り付けられていた。
モハ207(二代目)は青電色塗り分けのパーティングラインが目立ちこれを下段雨樋に見立てている。
側面幕板上部埋込式ベンチレーター再現時には下段雨樋とのバランスを重視した。
パーティングラインは一直線状で車体を囲う様に走る。
通過標識灯も幕板のパーティングラインを目安に追設する。
部品を供出するジャンク車両は丸妻車両で角形尾灯成形部には後退角があった。
2000形の通過標識灯は後退角が無く見える。
しかし角形尾灯切除部の角度を平行に保てる自信が持てなかった。
仕方無く丸妻形状に合わせ角形尾灯を切り出しそのまま転用する事にした。


通過標識灯の取付を終えたクハ2003。

通過標識灯枠は薄緑色が正しい。
これを再現するには部品が小さ過ぎた。
止むを得ず緑マッキーで塗り潰し完全再現は諦めている。
しかもジャンク車両の塗装を剥離せず上塗りした結果訳の分からない色合いになってしまった。
元々出来る範囲内での通過標識灯追設と見切っておりこのまま作業を続行している。
なお通過標識灯のレンズ部はマッキーで黒色化した。
車体への取付は即時撤去を考慮しゴム系接着剤を用いる。
失敗に終わっても車体塗装を傷めずに済む。
ただ部品が極小で塗布には苦戦した。
切り出した角形尾灯の後退角方向を確認し運転台側前面窓上部へ貼り付ける。
当初の取付位置はパーティングラインとの間に空間を設けた。
しかし200形より前照灯位置の低い2000形を基準にすると何処か落ち着きが無く感じられた。
そこで通過標識灯上端をパーティングライン直上に合わせ見附を整えている。


後退角が判る通過標識灯。

角形尾灯を通過標識灯の代用にする案自体は悪くなかったと思う。
しかし技量都合で尾灯台座ごと切除するしかなかった。
そのためオーバースケール感は拭えない。
屋根上側から見ると後退角の存在までもが伺える。
部品供出種車は平妻車両が適していたかもしれない。
ここはジャンク車両確保との兼ね合いもあり致し方ない。
都合良く2000形の通過標識灯に適する尾灯形状車両を入手出来る確率は低いだろう。
試行に至っただけでも恵まれていたと考えている。




クハ2003 [     ]:通過標識灯追設。


モハ208 [     ]:206F(通過標識灯兼用尾灯車)。

大雑把な仕上がりながらクハ2003に通過標識灯が追設された。
種車が200形である以上2000形らしく見せるには限界がある。
クハ2003の前面見附は合格とも不合格とも言えない微妙な結果を迎えている。
ところがモハ208更新車晩年仕様(206F)との比較で翻意した。
何度も比較対象に挙げているモハ208とは多くの共通項がある。
クハ2003の前面窓天地拡大は車体断面黒色化と言う錯覚に頼った。
追設した通過標識灯は物理的にモハ208との差別化を強化出来る箇所だと感じられた。
決して見映えは芳しくないものの前面見附を崩すまでには至らないと判断し存置が決定している。


モハ208+クハ2003 (山側)。


モハ206+モハ208 (206F:海側)。

モハ208と運転台側が向き合って組成されるクハ2003の側面見附は山側に特徴が1点増えた。
返ってオーバースケールが幸いし通過標識灯の存在がはっきりと手に取れる。
曲線通過時の良いアクセントになってくれると思う。
通過標識灯追設は当てにしていなかった工程でありまさかの正式採用となった。

クハ2003の第二次整備は下廻り関連を残すだけになった。
TOMYTEC製品共通の床板一体化と走行部品組込が主工程となる。
走行部品は予備品を充当し導入コスト削減へ繋げる。
唯一逆反りしている台枠に不安を抱えるがどうにかクハ2003の竣工まで持ち込みたい。

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