試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

モハ301-22[ミツK3F] 青帯冷房改造車 (TOMIX製PS16R(PS21)形パンタグラフ(0262)換装試行)

2019-08-21 21:37:16 | 国鉄/JR301系,103系1000番台
弱腰。

回着したマイクロエース製JR301系ミツK3F青帯冷房改造車(Tc8)は軽微な第一次整備を終えた。
第二次整備ではJR301系ミツK2F青帯冷房改造車(Tc4),ミツK5F青帯冷房改造車(Tc2),ミツK10F青帯未更新車(Tc6)と仕様を揃える。
先ずモハ301形をTOMIX製PS16R(PS21)形パンタグラフ(0262)へ換装する作業から取り掛かった。


JR301系モハ301-22 青帯冷房改造車(ミツK3F)。

マイクロエース製301系列でのTOMIX製PS16R(PS21)形パンタグラフ換装は国鉄301系ミツK1F黄帯非冷房車(Tc5)が試作編成だった。
これはJR103系1200番代ミツK6F青帯未更新車(Tc1204)でのパンタグラフ換装試行結果を受けたものだった。
ミツK6FではTOMIX製PS16R(PS21)形パンタグラフの固定方式策定に試行錯誤を重ねている。
直後に301系列もTOMIX製PS16R(PS21)形パンタグラフへの換装が決定したが一体成形車体が行く手を阻む。
屋根板が取り外せたミツK6Fのパンタグラフ換装方法は301系列に採用出来ない。
そのためマイクロエース製パンタグラフの老朽化が著しかったミツK1Fを試作編成に起用した。


入工中のモハ301-22。

301系列のTOMIX製PS16R(PS21)形パンタグラフ換装はモハ103-1214(ミツK6F)で試行した取付方式とした。
先陣を切ったモハ301-1(ミツK1F)だが取付孔の間隔が合わずTOMIX製PS16R(PS21)形パンタグラフの浮き上がりに悩まされる。
これに苦戦しながらも流し込み接着剤による固定でマイクロエース製パンタグラフを廃止した。
続けてモハ301-2,モハ301-3,モハ301-15(ミツK1F)も換装を終えたがΦ1.1mmへ拡大した取付孔との相性が課題になった。
試行はミツK10F,ミツK5Fでも続きようやくミツK2Fにて相応の結果に到達している。
当然ミツK3FもTOMIX製PS16R(PS21)形パンタグラフに置き換えるが約3年9箇月振りの施工には不安を抱えていた。


対角線上に溶着されているマイクロエース製パンタグラフ。

パンタグラフ取付孔を拡幅してもTOMIX製PS16R(PS21)形パンタグラフの取付脚は内傾を抑えられない。
しかも施工対象車はモハ301-20,モハ301-22,モハ301-23,モハ301-24(ミツK3F)と4両に及ぶ。
加工誤差に加え個体差も重なる関係上4両同時施工は見附を崩す確率が高く感じられた。
やはり過去の細工を参照しながら1両だけ先行換装する方法が無難に思える。
またミツK5FとのLOT差があるかもしれず改めて構造確認も必要だとの答に行き着いた。
そこでモハ301-22をTOMIX製PS16R(PS21)形パンタグラフ換装試作車に当て単独入場させている。


車体内側から押し出して撤去したマイクロエース製パンタグラフ。

ミツK1F,ミツK2F,ミツK5F,ミツK10F(←ミツK5F)は初出場から時間が経過した後にパンタグラフ換装が行われている。
極端に剛性が落ちたマイクロエース製パンタグラフは上昇姿勢の維持が難しくなっていた。
これに対しミツK3Fのパンタグラフは将来の老朽化を心配する必要が無いと感じられるほど剛性が高められていた。
それでも他編成に揃えるため敢えてTOMIX製PS16R(PS21)形パンタグラフへの交換を行う。
マイクロエース製パンタグラフはミツK5Fを踏襲する対角線上だけの溶着固定が採用されていた。
流し込み接着剤投入量を控える傾向はミツK3Fでも現れておりΦ0.8mmのドリルで車体内側から押し込むのみで撤去出来た。


Φ1.1mmに拡大したパンタグラフ取付孔。

ここでTOMIX製PS16R(PS21)形パンタグラフの仮搭載を試みたが相変わらず取付孔とは合致してくれない。
少しだけ期待を寄せていた無加工での交換は早々に不可能と判明している。
結局パンタグラフ取付孔をΦ1.1mmへ拡大するミツK1F以来の取付方式に落ち着いた。
ドリルを当てる角度は大曲なハ字形としパンタグラフ取付脚受入猶予を確保する。
取付孔拡大までの作業は最終施工だったミツK2Fでの方式を全面的に採り入れている。
モハ301-22では更なる取付脚内傾の緩和を狙い車体内側取付孔だけ楕円形に変更した。


仮搭載されたTOMIX製PS16R(PS21)形パンタグラフ。

早速TOMIX製PS16R(PS21)形パンタグラフをモハ301-22へ仮搭載した。
楕円形に整形した車体内側取付孔はパンタグラフの浮き上がりを抑える効果へ直結したらしい。
これにより流し込み接着剤の投入時はTOMIX製PS16R(PS21)形パンタグラフを軽く支えるだけで済むように変わっている。
しかし肝心な取付脚の内傾具合はミツK2Fから進歩が伺えないまま終わった。
TOMIX製パンタグラフの取付脚径は基本的にΦ0.7mmが採用されている。
従ってΦ1.1mmにまで拡大された取付孔とは0.4mmもの差が生じてしまう。




モハ301-22(TOMIX製PS16R(PS21)形パンタグラフ換装試行)。

マイクロエース製301系では窮屈な取付を強いられるため車体断面とパンタグラフ取付脚にはある程度の接触面積が望めた。
よって流し込み接着剤だけの溶着でもTOMIX製PS16R(PS21)形パンタグラフは十分な固定が可能となる。
その固定力は上昇,下降に全く影響を及ぼさない強度まで達するが思わぬ方向からの負荷には耐えられない恐れがあった。
そのためJR103系1000番台を含めたパンタグラフ換装換装車では車体内側取付孔部へゴム系接着剤を塗布する補強策が採られていた。
だが改修入場させたミツK6Fでモハ103-1214のTOMIX製PS16R(PS21)形パンタグラフが外れかける事態に襲われる。
直接的な原因は流し込み接着剤投入量不足だと思われたが今更になってゴム系接着剤での補強が意味を成していないと気付いた。




モハ301-22+モハ300-15 (ミツK3F:TOMIX製PS16R(PS21)形パンタグラフ換装試行)。


モハ301-9+クモハ300-3 (ミツK2F:TOMIX製PS16(PS21)形パンタグラフ換装施工車)。

Φ1.1mmの取付孔中心にはパンタグラフ取付脚が鎮座しておりゴム系接着剤は車体内側を覆うだけに留まっていた。
根本的解決は取付脚もろともパンタグラフ取付孔を接着剤で埋め込む方式が理に適っていると思えた。
しかし一体成形車体ではゴム系接着剤を行き渡らせ難く木工用ボンドに変更して対応している。
ちなみにパンタグラフ取付孔は屋根上側から隙間が見える状態であり木工用ボンドの到達状況確認も労さなかった。
パンタグラフ換装試作車として竣工したモハ301-22(ミツK3F)はミツK2Fに近い見附を保てたと思う。
久し振りとなるTOMIX製PS16R(PS21)形パンタグラフ換装は工程変更を伴う作業であった。
安全策のつもりだったが結果的に単独入場は良い選択だったと思える。
モハ301-20,モハ301-23,モハ301-24はモハ301-22を新たな基準に据えパンタグラフ換装を行う。
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