試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成500形モハ501[502F] 更新車 晩年仕様 走行部品(TT-04R:発生品)組込,床板一体化,TNカプラーSP整形施工

2018-12-04 21:48:36 | 京成線
走行抵抗。

TOMYTEC製京成200形モハ206+モハ207更新車晩年仕様(三代目:206F)の500形編入は第一段階を突破した。
各々モハ502,モハ501に改番され502F更新車晩年仕様(502F)の基本形態に一歩近付いたと思う。
但し当初の計画に従うと206F更新車晩年仕様(206F)と離合出来なくなる致命的欠陥を抱えていた。


京成500形502F 更新車 晩年仕様。
502F:[502]+[501]。

モハ500(502F:動力ユニット搭載予定車)の種車となるモハ206(四代目)導入は中古市場に左右される。
比較的動きの少ない製品故に投入の目途が立たず502Fは3両編成化さえ厳しい環境にある。
しかも都度206Fからモハ208を拝借する臨時組成は放棄された。
計画を改めモハ502を一時的な動力ユニット搭載車とし2両編成単独でも自走可能にする。
但しTOMYTEC製TM-05R動力ユニットの整備は時間を要するため先にモハ501の作業を進める。


入工中のモハ501更新車晩年仕様(502F)。

モハ501の第二次整備は改番とFS-28(TS-310)非動力台車化で打ち切られた。
残る項目は床板一体化,TNカプラーSP整形,ヒューズボックス黒色化行先表示類整備の4工程である。
既に行先表示類は絞り込みを終えていた。
しかし2両編成での暫定出場が確実となり当面は採用に踏み切れなくなった。
再考のため行先表示類整備は今入場に含めない。
またヒューズボックス黒色化もモハ502との並行作業へ廻され第三次整備は2工程で中断される。


ウエイトを貼り付けた台枠。

走行部品のうち金属車輪は改番入場でFS-28(TS-310)非動力台車へ装着を済ませた。
後はウエイトを組み込み正規仕様化する。
金属車輪同様にウエイトも廃車発生品の再用となった。
供出種車都合により双方ともメーカー指定のTT-03RではなくTT-04Rを用いている。
TT-03RとTT-04Rは使用されないアーノルトカプラーアダプターの成形色が異なるだけである。
従って転用しても不都合は生じない。
撤去した床下機器部品は歪みを抱えており谷型へ円弧を描く形状に改めた。
ウエイトはゴム系接着剤で台枠に直接固定するTOMYTEC製品での共通仕様とした。


台枠に密着して取り付けられた床下機器部品。

床下機器部品は両端部が取付脚より張り出す成形になっている。
その構造上全てを台枠に密着させるのは難しい。
206Fでは台枠と床下機器部品の隙間に微量の流し込み接着剤を投入し浮き上がり防止策とした。
但しこの方法では将来の台枠更新を困難に陥れる可能性がある。
モハ501では流し込み接着剤の投入を台枠内側床下機器部品取付口からに改めた。
整形を施した床下機器部品の両端は台枠に対し中央部よりも近接している。
そのため両端取付口に触れる箇所まで到達しており溶着させるには十分だった。
また取付脚の固定も同時に行え作業効率化に繋がった。


一体化された座席部品と台枠(上野寄)。

続いて座席部品と台枠を溶着する床板一体化を図る。
かつては筒状に成形されたダミーカプラー取付孔モールドへ直接流し込み接着剤を投入していた。
ところが最近の製品は座席部品に折り返しが設けられこの方式が通用し難くなりつつある。
そこで同様の効果を得られるダミーカプラー取付孔からの流し込み接着剤投入が現在の手法に変わった。
200形は折り返しの無い座席部品を有していたが後者の固定方式が採用された。
そのため一体化された床板は手を加えた痕跡が殆ど伺えず206F非動力車とは異なる仕上がりとなった。


TNカプラーSPフレームを切除する走行抵抗軽減策 (加工品,未加工品)。

206Fが出場するまでTOMYTEC製京成形式は18m級の3500形未更新車しか在籍していなかった。
初となる17m級非動力車は原則的に3500形未更新車に倣い原形のままTNカプラーSPを取り付けた。
2両編成で暫定出場した当初は特に気にならなかったものの増備に連れ加速度が鈍くなる。
2000形クハ2003の竣工で4両編成化された206Fは極端に走行性能が落ちてしまった。
原因を探ったところ車体中央寄のTNカプラーSPフレームが金属車輪と接触していると判明した。
モハ208(動力ユニット搭載車)で大幅に加工したTNカプラーSPを参考にフレームの一部切除へと踏み切った。


台枠裏面が伺えるようになったTNカプラーSP装着部(成田寄)。

既に他形式で採用済の走行抵抗軽減策だったため試行は行わず3両同時施工とした。
その結果206Fは2両編成時代と同等の性能まで回復している。
3H-67非動力台車からFS-28(TS-310)非動力台車へ履き替えたモハ501も発症の可能性が否定できなかった。
連結性能に影響を与えずに済む細工であり予め対策を施す。
フレームの車体中央寄にある丸孔を基準とし復心スプリング支持モールドまでを切除した。
206Fにて平坦線ならばTNカプラーSPとの接触を完全に防げると実証されている。
台車へ角度を付けても先に車輪が触れる箇所は台枠裏面となる。
よって最低限のアプローチアングルは確保されていると言え勾配線区にも対応出来ると思う。




モハ501 [93   ]:床板一体化施工。


モハ207 [93  津田沼]:206F(床板一体化施工車)。

この症状発生は台枠裏面の成形がTNカプラーSPと支障するためだと思われる。
TNカプラーSPの復心スプリング支持部は凹形成形部を持つ台枠裏面と競合してしまう。
これにより全体的にTNカプラーSPの車体中央寄が線路側へ押し出され車輪との猶予を潰しているように見える。
復心スプリング支持部は整形が行えずフレームの一部を掻き取るしか思い浮かばなかった。
なおフレームの掻き取り施工によりTNカプラーSPは当然の如く剛性が下がる。
しかし床板への取り付けは未加工品とほぼ同等を保てており特に留意する必要は無い。


モハ501+モハ206 (502F+206F:床板一体化施工車+床板一体化施工車)。

FS-28(TS-310)非動力台車を取り付け運転台側TNカプラーSPが車体裾と競合しないか確認した。
第一次整備で細工が重なったせいか無事車体全長に収まり台枠下垂は防がれた。
連結器高もモハ207(206F)と大凡揃えられたと思う。
モハ206(206F)との連結試験でも全高差は感じられない。
よってTNカプラーSPの再整形は不要と判り乱れた細工面を超極細マッキーで塗り潰した。
行先表示類が定まっておらず[93   ]表示に留まるが現時点で引っ掛かる箇所は無くなっている。




モハ501更新車晩年仕様(502F:床板一体化施工)。


200形モハ207更新車晩年仕様(206F)。

モハ501の第三次整備は一旦中断されるが仮竣工に近い状態まで仕上げられたと思う。
床下機器も波打ちが廃され車体裾と平行に改められた。
今後側面見附で変更される箇所はヒューズボックスのみとなる。
これ以外はモハ207と遜色なく映り一区切りを迎えられた。
行先表示類の選定はモハ502へ動力ユニットを暫定搭載させた後に絞り込む。
モハ502の工程は改番以上に難航すると思われる。
何れにせよモハ500にて挑まなければならない項目であり前倒し作業と考え加工に当たる。
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