試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クハ103-576[ラシ337F-1] 前照灯リフレクター再現試行 ※TOMIX製High-Grade製品,失敗記録:効果無効

2017-09-17 21:11:54 | 国鉄/JR103系
二失策。

点灯機構を持つ先頭車はKATO製101系を除き静態時に前照灯が黒色になってしまう。
これは点灯用プリズムとの都合で避けられない現象だと思う。
今回少しでもリフレクターを再現出来ないか挑んだが残念ながら失敗に終わった。


JR103系ラシ337F (1989/2)。
ラシ337F-1:Mc69-M'177-T142-M149-M'280-T'c576+Tc373-M46-M'46-Tc374。
※TOMIX製High-Grade製品。

前照灯リフレクター再現試作車にはTOMIX製High-Grade製品クハ103-576(ラシ337F-1)を起用した。
製品仕様からTOMIX製High-Grade製品を各種試作車に抜擢する機会は殆ど無い。
最終目標はクハ103-48,クハ103-71(ツヌ306F-1:TOMIX製High-Grade製品)のLP402前照灯見附向上である。
運行番号表示器部品嵌合の具合が芳しくないクハ103-48,クハ103-71へいきなり施工するのは危険と考えた。
そこでラシ337F-1(6+4編成)の常時中間組込車となるクハ103-576を選択した。
クハ103-576はラシ337F-3でも在籍し各種試作に用いている。
試行機会に於いて先頭に立たない運転台付車両の存在は非常に助かる戦力と言える。


クハ103-576(ラシ337F-1)。


クハ103-576(ラシ337F-3:グリーンマックス製)。

クハ103-576はクハ103-601(元ツヌ315F)を黄色5号へ改めた。
塗装変更直後はクハ103-611(元ツヌ323F)を名乗ったが余りに塗装状態が酷かった。
先頭車には相応しくなく新製投入車だった当時のクハ103-576(ラシ337F-1)と振替え新クハ103-576へ改番した。
多少修正を施したが現在でも被膜は塗装変更当時から殆ど変わっていない。


モハ102-280+クハ103-576 (ラシ337F-1:塗装変更車+塗装変更車)。

5号車のモハ102-280もモハ102形初期形冷房改造車(朱色1号)の塗装変更車だった。
モハ102-280は動力ユニットをモハ102-177(ラシ337F-1)から移設させ編成の中核を担っている。
ラシ337F-1は塗装変更車が6両を占める。
このうち8,9号車のモハ103-46+モハ102-46を除く4両を3~6号車に集約し組成した。
そのため6号車に配置されるクハ103-576は編成から浮かずに上手く埋没していると思う。
ラシ337F-1ではクハ103-373も中間組込車である。
しかしクハ103-48,クハ103-71のライトケース構造に近いと思われるクハ103-576を入場させた。


入工中のクハ103-576。

前照灯リフレクター再現はライトケースへの細工を主とした。
TOMIX製High-Grade製品クハ103形用ライトケースはプロトタイプに関わらず比較的撤去し易い。
しかしクハ103-576では塗装変更が悪い方向に作用した。
塗装施工時期都合で塗装被膜は柚肌と厚塗りが重なっている。
漏れなく運行番号表示器,行先表示器部にも塗料の吹き込みがあった。
そのため本来ならライトケース撤去と同時に脱落する表示器部品が車体に残ってしまった。


ライトケース撤去中のクハ103-576。

通常製品ではライトケースの把手を斜め下方向に引き出すだけで取り外せる。
ところが表示器部品の嵌合がきつくなったせいでライトケースに引っ掛かり引き出せなくなった。
一定の角度以上から動かないため表示器部品の方向を考え斜後方へ引き抜き対処している。
ライトケース撤去後も表示器部品は車体から脱落しなかった。
このままでは組立時の作業を阻むため強引に引き抜いている。


TOMIX製High-Grade製品初期形冷房改造車用ライトケース。

TOMIX製103系High-Grade製品は塗装変更車が数多く存在する。
各取付部品の撤去こそ行ってきたがライトケースには手を着けた事は無かった。
複雑な構造をしていると厄介だったが基本は2pcsだった。
両側面の嵌合爪を外すと前後方向に分離する。
但し片側を浮かすと反対側が戻り易くプラスチックドライバーを挟みながら分解した。


分解したライトケース。

導光用プリズムは運転台側ライトケースの取付孔に嵌め込むだけの単純な構成である。
前照灯リフレクター再現にはそれなりの余裕があるように見えた。
先ずアルミテープを用い静態時の煌めきを醸し出せるか試す。


2箇所に貼付したアルミテープ。

前照灯用プリズムの形状から連結面側ライトケースには円弧状の前端部から折返し部に貼付した。
アルミテープ同士の反射を稼ぐため運転台側ライトケースはプリズム通過部下へ貼り付けている。
一度ライトケースを組立て反射具合を確認した。
施工前よりは茶色味を帯びており多少の効果は得られたらしい。
しかし想定より反射せず余り期待を寄せずに車体を組み立てた。




クハ103-576 [23M 千葉]:アルミテープ式前照灯リフレクター再現(失敗)。

予想通り効果は全くと言って良いほど得られず空振りに終わった。
黒色のライトレンズは入場前と変わっていない。
遮光度の高いライトケース内部へのアルミテープ貼付はその位置が奥過ぎた模様である。
そのためLP411前照灯の小径レンズでは反射するだけの光量を稼げなかったと読む。


アルミホイルを巻いた前照灯用プリズム。

ここで作業を中止しても良かった。
しかし前照灯リフレクター再現に未練があり再挑戦している。
ライトレンズに近い場所へ反射部を設ければ状況が変わると考えた。
アルミテープでは厚みを防げずライトケースの組み立てをし難くさせるように思えた。
そこでアルミテープの使用を取り止めアルミホイルを持ち出した。
今度は前照灯用プリズムそのものへアルミホイルを巻き付ける。
プリズム全体を包んだ後にプリズム取付孔へ押し込み固定した。
ライトケースを組み立てるとアルミテープ式より煌めきが増した。
これなら期待できると思いクハ103-576を組み立てた。


クハ103-576 [23M 千葉]:アルミホイル式前照灯リフレクター再現(失敗)。

ところがライトケースを車体に装着すると有していたはずの煌めきが失われてしまった。
前面を光源に向けるとライトレンズは銀色味を帯びてくれる。
アルミホイル式はアルミテープ式より効果がある事実は確かだった。
完全に失念していたのはLP411前照灯の形状である。
ライトレンズ周囲にはリブが設けられいる。
光源が斜め上に変わるとリブの張り出しが庇の役目を果たしアルミホイルの反射を防ぐ。
前照灯リフレクター再現試作車にクハ103-576を起用した時点で間違っていた事になる。


クモハ103-69,クハ103-576 (原形車,前照灯リフレクター再現施工車)。

記録にも残せない程度だがクハ103-576のライトレンズは僅かに茶色味を帯びている。
残念ながらクモハ103-69(ラシ337F-1)との比較では全く変わり映えがしない。
スケールで見てしまうと全く効果の無い施工だと判った。
LP402前照灯では多少違う答になるかもしれない。
しかし余りに再現の手応えが得られなかったため施工自体を先送りとする。

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