試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3150形モハ3183[3174F-2] 新赤電色 通過標識灯非点灯化施工,TNカプラーSP化(運転台側前進取付)

2017-09-26 21:39:16 | 京成線:3150形
予行演習。

グリーンマックス製京成3150形3174F現行色前期仕様+3186F新赤電色2両口(3174F-2)のモハ3183を入場させた。
モハ3183では運転台側TNカプラーSPを前進取付しモハ3171現行色前期仕様の整備に備える。
前進取付はゴム系接着剤を併用するためTNカプラーSPの予備品には向かずモハ3183専用となる。


京成3150形モハ3183 新赤電色(3174F-2)。

モハ3183は回着時から車体傾斜が目立っていた。
原因はTR-180床板にあると思われ第二次整備での解消を目指す。
千葉線系統化に伴い通過標識灯は非点灯化する必要がありこれは過去の施工例に倣う。
また3162F現行色晩年仕様(3162F-5)と同一LOTで集電板と導電板の接触部にはグリスが塗布されていた。
3700形でグリス除去の影響は全く生じないと判明しており3174F-2でも同様の措置を施す。


入工中のモハ3183。

工程は車体側と床板側に分かれる。
手間を要するのは集電板と導電板のグリス除去だった。
先に床板側の整備に着手した。
KS-116非動力台車を取り外しても集電板は台枠スリット部に残ったまま落ちて来ない。
グリス量は3700形旧製品3708,3708登場時仕様(元3708F),3728,3721後期仕様(3728F)と同等だと思われた。
この状態では台枠集電板スリット部のグリス除去が課題となる。


分解されたTR-180床板一式。

TR-180床板分解時にTNカプラーSP化により不要となるダミーカプラーも撤去した。
グリスは予想通りの量だったが思いの外固形化が進んでいない。
これはリリースから施工までの期間が短かったためだろう。
先ず台枠のグリス除去から手を着けた。
まだ粘度を保っていたためティッシュペーパーを紙縒状に纏め集電板スリット部を往復させた。
これだけで大半のグリスが拭き上げられた。
最後にクリーナーを漬けた極細綿棒で脱脂を行っている。


脱脂を終えた台枠集電板スリット部。

続いて導電板のグリス除去に移行した。
導電板の清掃もティッシュペーパーでの拭き取りで終えられた。
その代わりグリス塗布部の変色が目立つためラプロス#8000で研磨を施している。
当初は部分研磨の予定だったが他箇所との差が激しくなり全面研磨に切り替えた。
導電板はラプロス#8000を軽く擦る程度で輝いてくれる。
全長の割には手早く研磨を終了した。


既に崩壊の前兆が現れていた座席部品センターピン部(成田寄)。

導電板は新品同様に戻った一方で気になる箇所を発見した。
これまで悩まされてきた座席部品センターピン部の様子がおかしい。
確認すると成田寄のビス山が崩れかけ一部に亀裂まで走っていた。
車体傾斜の要因はこれだと思われる。
中古製品での回着であり発症は前オーナーさん所有時代からか出荷時からかは判らない。
床板撤去は台車へ負荷が掛からない様に行っており今入場に拠るものではないと思う。
自分の取扱いが過去の座席部品センターピン部破損に全て直結した訳ではないらしい。
ここまま放置するとビス締結が不可能に陥ると思われた。
亀裂は流し込み接着剤で溶着させ捲れたプラスチックは爪楊枝でビス山に沿い埋め込んで対処した。


研磨された集電板。

集電板のグリスは凸部に集中していた。
最終的にラプロス#8000で研磨を行うのは導電板と同様である。
作業経過も集電板と同じ道を辿る可能性が高く最初から全面研磨を選択した。
当然ながら導電板との接触は断面が主である。
集電板の凸部頂点は入念に脱脂した上で磨き上げた。


暫定的に組み上げたTR-180床板一式。

グリス除去の後に上野寄KS-116のカプラーポケットを撤去した。
車輪の輪心黒色化を済ませTR-180床板の組立に入る。
座席部品センターピン部に不安の残る成田寄は台枠との平行に注意し締結を行った。
応急措置の効果はそれなりに得られ現時点で台車脱落を招くような兆候は出ていない。
なおTNカプラーSPは上野寄のみ装着し前進取付を施す成田寄は先送りとした。


消去された六角[特急]種別板。

TNカプラーSP前進取付を残し車体側の細工に移った。
千葉線系統に充当するため印刷済の六角[特急]種別板は不要となる。
好みのデザインで印刷消去が惜しまれた。
しかしグリーンマックス製普通[]種別板ステッカーはTOMYTEC製京成3500形3556F朱帯色(3556F)で使用済だった。


モハ3556 [B21 普通 千葉中央]:3556F[グリーンマックス製普通[]種別板ステッカー貼付)。

3556Fの種別板は[=通勤特急=]表示が印刷済だった。
種別板挿しモールドを埋めないためグリーンマックス製[]種別板ステッカーで隠蔽した。
残る普通[]種別板は1枚しかなく3174F-2では不足してしまう。
富士川車輌工業製ステッカーはラベルタイプで厚みを隠せない。
止むなくペイントリムーバーで六角[特急]種別板を消去した。
この時に尾灯ライトベゼルの銀色印刷まで剥がしてしまい見窄らしくなってしまった。
側面には影響が見られなかったため前面側だけを油性ペイントマーカーで補修している。


一次遮光処理を施した通過標識灯用プリズム。

通過標識灯は切替スイッチの無い強制点灯式である。
[普通]には相応しくなく遮光処理を行い非点灯化させる。
下地として通過標識灯用プリズム前端に油性ペイントマーカーを塗布した。
銀色を用いたのは通過標識灯擬似点灯化車との工程を共通にしているためである。
この後前面からプリズムが目立たない様にマッキーで塗り潰した。
ちなみにマッキーの代わりにオレンジの紙用マッキーを乗せると擬似点灯化車となる。
最後にようやく突き止めた運行番号表示器を貼付した。
3150形では自作運行番号表示器ステッカー編成が主力でモハ3183も追随している。


塗り潰された[UENO 上野]幕。

製品の行先方向幕は[UENO 上野]表示が印刷済だった。
英字並記行先方向幕は新旧幕に関わらず天地に余裕が無い。
等幅でのステッカー切り出しに失敗する機会が多く[UENO 上野]幕を青マッキーで塗り潰した。
[UENO 上野]を中心に基準幕擬化したがこれは失敗だった。
行先方向幕ステッカーは左右が不足し行先表示器両端には製品印刷の青地が伺える。
先ず外周を青枠状にしてから[UENO 上野]にするべきだったと思う。


ゴム系接着剤を併用し取り付けたTNカプラーSP(成田寄)。

車体を組立て運転台側TNカプラーSPの前進取付に取り掛かった。
TNカプラーSPは他形式の連結試験で用いた前進取付対応品である。
既にボス嵌合部は逆L字形に加工しており車体との現物合わせを行うのみだった。
TNカプラーSPのボス嵌合部とカバーを除くマウント天面へゴム系接着剤を塗布した。
床板前端から逆L字形のボス嵌合部を台枠の取付部へ滑り込ませる。
そして床板と車体を組み付けTNカプラーSPの位置を調整した。


モハ3155,モハ3183 (3158F-1,3174F-2:TNカプラーSP前進取付車)。

TNカプラーSP前進取付位置調節はモハ3155新赤電色(3158F-1)を参照しながら行っている。
3158F-1は3190F新赤電色(3190F-1)と組合せ4+4編成,4+2編成に対応させていた。
このうち3158F+モハ3188+モハ3187(3158F-2)は3174F-2と同じ4+2編成である。
尚且つ逆組成を考慮して出場させたため運転台付車両でも違和感の無いモハ3155は良い手本となった。
位置決定後にTNカプラーSPと前面車体裾を確認するとパーティングラインに重なっており目安となりそうだった。
これにより入場を控えるモハ3174,モハ3171現行色中期仕様は単独で作業を進められると思う。




モハ3183 [B25 高砂]:TNカプラーSP前進取付,車体傾斜修正施工。

モハ3155とのTNカプラーSP位置比較で車体傾斜がほぼ解消されたと判明した。
入場前は床板と座席部品の噛み合わせが悪かったと思われる。
成田寄座席部品センターピン部の亀裂も関係した可能性がある。
TR-180床板嵌合時に座席部品と台枠の平行へ注意を払った事が奏功したらしい。
特に細工は行わなかったが車体傾斜が抑えられたのは収穫だった。
但し安心出来る状態ではなく要注意指定とした。




モハ3183 点灯試験[B25 高砂]:前照灯(通過標識灯非点灯化)。


モハ3183 点灯試験[B25 高砂]:尾灯。

点灯試験では通過標識灯の状態を最初に確認した。
油性ペイントマーカーとマッキーの二重遮光対策で狙い通りの答を得ている。
グリス除去の影響も伺えず不安定な点灯に陥る事も無かった。
グリーンマックス製前尾灯点灯車のグリス除去は過去の実績もある。
今後も安定点灯を保ってくれるだろう。




モハ3183(輪心黒色化)。

点灯試験に合格しモハ3183が竣工した。
種別,行先変更以外に細工が伺える箇所は輪心黒色化程度である。
TNカプラーSP化は連結器がダミーカプラーより一回り大きくなったが黒色成形品で余り目立たない。
通過標識灯非点灯化が千葉線系統投入に於ける重要な作業だった。
更に引き立たせるには油性ペイントマーカーのみで良かったかもしれない。


モハ3184+モハ3183 (3174F-2:TNカプラーSP化)。

編成単位ではTNカプラーSP化が効果を発揮する。
アーノルトカプラーからTNカプラーSPに交換され連結部の印象が大きく変化した。
先に竣工したモハ3184との連結も可能になり2両単位で完成線へ留置している。

3174F-2はモハ3184+モハ3183(新赤電色)の第二次整備を終えた。
要の動力車は3174F現行色前期仕様(3174F-1)に組成される。
以降が第二次整備の本番と言えよう。
先ずはモハ3171(中間組込車)のTNカプラーSP前進取付を優先する。
その後の入場順は未定だがモハ3172は2個モーター搭載動力ユニットのTNカプラーSP擬化を要する。
優先順位を上げたいが作業時間には限りがある。
3174F-2の出場は時間確保が鍵を握ると思う。

この記事についてブログを書く
« 京成3150形モハ3184[3174F-2]... | TOP | 京成3150形モハ3171[3174F-2]... »