実高ふれ愛隊日記

-石川県立大聖寺実業高校情報ビジネス科課題研究ブログ-

日本最大の磁器窯跡・「九谷焼窯跡展示館」

2012年08月20日 | 日記

実高ふれ愛隊で~す(^^)/

古九谷再興を夢見た大聖寺の豪商「吉田屋伝右衛門」は、文政7年(1824年)ついに九谷の地で九谷焼を

よみがえらせました。そして2年後、その窯を山代越中谷に移した後も、多くの九谷焼を世に残しました。

それらの作品は「吉田屋窯」とよばれ、古九谷と並ぶ名品として高い評価を受けることになります。

以後この山代越中谷の「吉田屋窯」は、大聖寺藩政時代には「宮本屋窯」⇒「藩営九谷本窯」へと変遷し、

明治以降も、「民営九谷本窯」⇒「九谷陶器会社」⇒「九谷陶器本社」⇒「大蔵寿楽窯」⇒「嶋田寿楽窯」と

受け継がれ、現在に及びます。

九谷焼はなんといっても私たちの住むこの加賀市を中心としてはぐくまれ、数々の名品が世に生み出されて

きたのです。

山代温泉の「九谷焼窯跡展示館」は、再興九谷にかけた先人の深いこころざしと、180年におよぶ

継承の歴史を目のあたりにすることができる貴重な展示館です。

九谷焼窯跡展示館」の館長さんは北出不二雄先生がつとめられています。

九谷焼窯跡展示館」はみどころ満載です。

(1)旧九谷壽楽窯母屋兼工房・・・明治30年代に現在地に移築されたと推定される民家で、以降

  九谷焼窯元の社屋や経営者の住居兼工房として使われてきました。蹴ロクロ場から絵付場にかけては

  かつての姿に再現され、店の間は常設展示室になっています。建物自体が加賀市の指定文化財です。

  九谷焼の歴史や、製作工程、独特の道具などをわかりやすく展示する常設展のほか、「吉田屋窯」

  「宮本屋窯」「九谷本窯」「松山窯」などの再興九谷諸窯およびそれ以降の九谷焼の名工からテーマを

  しぼって年4回の企画展が行われています。また、ロクロ成形体験・九谷焼絵付け体験のコーナーがあります。

(2)九谷磁器窯跡・・・国指定史跡です。吉田屋伝右衛門が築き、受け継がれてきた連房式登り窯の底面遺跡で、

  その大きさは日本最大規模といわれています。巨大な窯跡は九谷焼のロマンを語ってくれます。

  遺跡を保護するため、建築家内藤廣氏が作られたシェルター覆われています。

(3)山代九谷焼磁器焼成窯・・・昭和15年~40年まで実際に使われていた、九谷焼としては現存最古の窯で

  加賀市指定文化財です。昭和40年頃まで 実際に使われて一回の窯入れで約1000個入ったそうです。

  燃料のアカマツもたくさん積んであります。

加賀の先人たちが九谷焼を通じて追い求めた美意識やものづくりにかけた情熱を九谷焼窯跡展示館」で

体感できます。お時間を見て是非見学してみてください!!

石川県ブログランキングへ