ヨーロッパの限りない大地

ヨーロッパの色々な都市を訪問した思い出をつづっていきたいです。

ローマ人の物語Ⅳ

2006-05-04 00:54:51 | ヨーロッパあれこれ
ローマ人の物語Ⅳ
ユリウス・カエサル ルビコン以前
塩野七生著
新潮社 

「ローマ人の物語」の第4巻。ユリウス・カエサルの、誕生から幼年・青年期、そしてルビコン川を渡るまでの人生を描いた巻。
塩野先生の本は「イタリア人の手紙」「マキャベリ語録」「ルネッサンスとは何であったか」など何冊か拝読していた。
さらに以前、先生のサッカーについての解説及びインタビューも読んだ。以外とお詳しいのに驚いたが、イタリア遊学中、イタリア男から身の安全を守るためには、サッカーの知識が有効だったとのこと。
「ローマ人の物語」シリーズは、今回初めて読ませていただく。
若き日の武勇伝、元老院との権力闘争、から、おしゃれで借金大王、モテモテでなおかつどの女性からも嫌われないカエサル、などなどを叙述している。
そしてガリア戦記についての詳細な解説。
岩波のそれは通読したものの、簡潔な文章ゆえ、2000年後の東洋人にはわかりにくい(単に自分の読解力及び想像力がないだけか?)点もあったが、今回この本を読ませていただいたおかげで、状況がよく理解でき、すっきりした。
ガリア戦記の叙述が、今に至るまで、フランス人やドイツ人などのメンタリティに影響を与えているのだ。
それにしても、塩野先生がカエサルについて叙述するときは特に、冷徹な筆致の奥に熱い思いを感じるのは気のせいだろうか?

(写真はフランスの子供向けの歴史BDに描かれていた、ウェルキンゲトリクス(ヴェルチンジェトリックス)がカエサルに降伏する時の様子)

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2 コメント

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こんばんわ (SUKIPIO)
2006-05-04 04:26:35
私も詳しくは、知らないですが、ガリア戦記(今のフランス広くは西ヨーロッパにカエサルが遠征した時時の戦記)のおまかな内容として、途中までは、今で言うドキュメンタリータッチで戦記、以後、土地、民族による風習・習慣の様な文化について記載されている。

当時は、ケルト人、ゲルマン人との地域は別れていたと思いますが、以後ゲルマン系になるのでは、ないでしょうか。

また、初期のローマは侵略した国は徹底した破壊をするにですが、(カエサルの少し前)後に融和的あるいはローマ化に統治したと、記憶しています。

間違っていればすいません。

この時期は共和制のローマなので、ある意味現代に近い面が考えられ以後の帝政に移行して行く発端的な人ですから、色んな意味では、興味のある人が多いでしょうね。



話は、変わりますが、初めて未だ浅く、ために成る様な記事は投稿していないのですが、気が向けば見て下さい。



次の旅の紹介を期待しています。





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Unknown (jetmk43)
2006-05-06 22:49:54
確かに少なくとも初期のガリアにおいてのローマ化は、割と融和的にしていたと思います。当時の優れたローマ文明を受け入れ、発展していった街が多く、ローマ化されたことを、誇りにまで思っている街も多く感じます。



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