経営者のための聖書講座

永遠のベストセラー、聖書からビジネスのヒントを学ぶ

No.164 スカウト

2008-12-28 12:29:27 | マタイ
「ヒト」は大切な経営資源である。
厳しい経営環境において、企業間の人材の差はことさら如実に現れることだろう。
人材の抜擢は、経営者の重要な役割の一つだ。

イエスは、三十歳のときに宣教活動をスタートさせた。
それまでの大工の仕事を辞め、いわば、新たに「創業」したわけだ。

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そのときから、イエスは、「悔い改めよ。天の国は近づいた」と言って、
宣べ伝え始められた。

イエスは、ガリラヤ湖のほとりを歩いておられたとき、
二人の兄弟、ペトロと呼ばれるシモンとその兄弟アンデレが、
湖で網を打っているのを御覧になった。
彼らは漁師だった。
イエスは、「わたしについて来なさい。人間をとる漁師にしよう」と言われた。
二人はすぐに網を捨てて従った。

そこから進んで、別の二人の兄弟、ゼベダイの子ヤコブとその兄弟ヨハネが、
父親のゼベダイと一緒に、舟の中で網の手入れをしているのを御覧になると、
彼らをお呼びになった。
この二人もすぐに、舟と父親とを残してイエスに従った。

  マタイによる福音書4:17-22
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イエスは当初、一人で活動していた。
だが、ある時から仲間を募ることにしたようだ。

ガリラヤ湖のほとりを歩いていたイエスは、漁師の兄弟に目をとめた。
彼らは湖に網を打っていた。
イエスは、その兄弟に呼びかけた。
「わたしについて来なさい。人間をとる漁師にしよう」。

漁師の兄弟、ペトロとアンデレは、すぐに網をその場に捨てて、
イエスに従った。

三人で湖のほとりを歩いていると、
舟の中で網の手入れをしている別の漁師の兄弟が目にとまった。

イエスは彼らにも呼びかけた。

漁師の兄弟、ヤコブとヨハネは、すぐに舟と父親をその場に残して、
イエスに従った。

イエスのカンパニーは五人になった。

イエスのかなり眼力は非常に優れていたといえるだろう。
彼らは皆、後に有名な十二使徒のメンバーになる。
特にペトロとヨハネは、歴史に名を残す「ベストセラー作家」になっている。
新約聖書には、ペトロとヨハネの著作が収められていて、
今も世界中の人々に影響を与えているのだ。

短時間で四人の有能な人材をスカウトすることにイエスは成功した。

「人間をとる」というビジョンをイエスは提示した。
四人はこれに共鳴したのだろう。

それに加え、「この人についていきたい」と思わせる魅力が
イエスにはあったに違いない。

彼らは、いずれも「すぐに」それまでの仕事を捨ててイエスに従ったのだ。


ふさわしい人材はおのずと集まってくる。
理念、ビジョン、情熱、求心力・・・。
そのようなものが経営者自身に備わっていれば。