経営者のための聖書講座

永遠のベストセラー、聖書からビジネスのヒントを学ぶ

No.125 預言者たち~エレミヤ(11):抗戦か降伏か

2008-08-14 19:21:35 | エレミヤ
経営はいつも思い通りに事が運ぶとは限らない。
その場合、「撤退」も賢い選択肢の一つである。
ただこの選択には大きな決断力が必要である。

エレミヤの時代、ユダは大きな国難に見舞われていた。
カルデア軍(バビロニア軍)の脅威が迫っていたのだ。

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「主はこう言われる。この都にとどまる者は、剣、飢饉、疫病で死ぬ。
 しかし、出てカルデア軍に投降する者は生き残る。命だけは助かって生き残る。
 主はこう言われる。
 この都は必ずバビロンの王の軍隊の手に落ち、占領される。」
役人たちは王に言った。
「どうか、この男を死刑にしてください。
 あのようなことを言いふらして、
 この都に残った兵士と民衆の士気を挫いています。
 この民のために平和を願わず、むしろ災いを望んでいるのです。」
ゼデキヤ王は答えた。
「あの男のことはお前たちに任せる。
 王であっても、お前たちの意に反しては何もできないのだから。」
そこで、役人たちはエレミヤを捕らえ、
監視の庭にある王子マルキヤの水溜めへ綱でつり降ろした。
水溜めには水がなく泥がたまっていたので、エレミヤは泥の中に沈んだ。
  エレミヤ38:2-6
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カルデア軍に投降せよ。
そうエレミヤはすべての民に語った。
役人たちはエレミヤを民衆の士気を挫く「非国民」だとして死刑を要求した。
王は「お前たちの意に反しては何もできない」と言って
指導力を発揮しえなかった。
エレミヤは泥のたまった水溜めにつり降ろされた。

エレミヤを主の預言者と認める王は、
ひそかに使者を遣わしてエレミヤを呼び出し国家の進むべき道を尋ねた。

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そこで、エレミヤはゼデキヤに言った。
「イスラエルの神、万軍の神なる主はこう言われる。
 もし、あなたがバビロンの王の将軍たちに降伏するなら、
 命は助かり、都は火で焼かれずに済む。
 また、あなたは家族と共に生き残る。
 しかし、もしバビロンの王の将軍たちに降伏しないなら、
 都はカルデア軍の手に渡り、火で焼かれ、
 あなたは彼らの手から逃れることはできない。」
  エレミヤ38:17-18
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エレミヤはゼデキア王に降伏を勧めた。
降伏すれば命は助かり、都は焼かれず、家族も生き残る、と。

ゼデキアはどうしただろうか。

「ゼデキアはバビロンの王に反旗を翻した。」(列王記下24:20)

王はエレミヤの助言を無視した。

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カルデア軍は彼らの後を追い、エリコの荒れ地でゼデキヤに追いついた。
王は捕らえられて、ハマト地方のリブラにいるバビロンの王
ネブカドレツァルのもとに連れて行かれ、裁きを受けた。
リブラでバビロンの王は、ゼデキヤの目の前でその王子たちを殺した。
バビロンの王はユダの貴族たちもすべて殺した。
その上で、バビロンの王はゼデキヤの両眼をつぶし、
青銅の足枷をはめ、彼をバビロンに連れて行った。
カルデア人は、王宮と民家に火を放って焼き払い、
エルサレムの城壁を取り壊した。
民のうち都に残っていたほかの者、投降した者、その他の生き残った民は、
バビロンの親衛隊の長ネブザルアダンによって捕囚とされ、連れ去られた。
エレミヤ39:5-9
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ゼデキア王の治世9年にバビロン軍はエレサレムを包囲し、
治世11年には食糧が尽き、都の一角が破られた。
王と戦士らは夜中に都を脱出するが、追手によって捕縛される。

ゼデキアは王子たちが殺されるのを見せられた後、両眼をつぶされる。

都は火で焼かれ、城壁は取り壊された。


エレミヤの助言を受け入れていれば、
このような悲劇に遭わずに済んだであろうに。


降伏するか、徹底抗戦するか、
この意思決定は次代に大きな影響を及ぼす。


そういえば、今日は東京のある地下壕で、降伏するか否かの会議が行われた日だ。
63年前のことだ。

No.124 預言者たち~エレミヤ(10):不動産投資

2008-08-11 22:00:25 | エレミヤ
いつ、どこに資金を投入するか
それは大事な意思決定の一つである。

エレミヤも不動産を購入したときがあった。


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主の言葉どおり、いとこのハナムエルが獄舎にいるわたしのところに来て言った。
「ベニヤミン族の所領に属する、アナトトの畑を買い取ってください。
 あなたに親族として相続し所有する権利があるのですから、
 どうか買い取ってください。」
わたしは、これが主の言葉によることを知っていた。
そこで、わたしはいとこのハナムエルからアナトトにある畑を買い取り、
銀十七シェケルを量って支払った。
わたしは、証書を作成して、封印し、証人を立て、銀を秤で量った。
そしてわたしは、定められた慣習どおり、封印した購入証書と、
封印されていない写しを取って、
マフセヤの孫であり、ネリヤの子であるバルクにそれを手渡した。
いとこのハナムエルと、購入証書に署名した証人たちと、
獄舎にいたユダの人々全員がそれを見ていた。
そして、彼らの見ている前でバルクに命じた。
「イスラエルの神、万軍の主はこう言われる。
 これらの証書、すなわち、封印した購入証書と、その写しを取り、
 素焼きの器に納めて長く保存せよ。
 イスラエルの神、万軍の主が、
 『この国で家、畑、ぶどう園を再び買い取る時が来る』
 と言われるからだ。」
  エレミヤ32:8- 15
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このときエレミヤは、あからさまな預言活動のゆえ獄舎に拘留されていた。

そこにいとこが来て、畑を買ってくれるよう頼んだ。

バビロニアに荒らされ、捕囚として人々が連れ去られた後
そんな畑に何の価値があるだろう。

エレミヤは銀17シュケルを支払った。(1シュケルは11.5g)
そして、購入証書の正本と副本をしっかりと保管するよう書記バラクに命じた。

エレミヤには確信があった。
将来、人々はこの土地に戻ってくるのだと。


先が見えているのと見えていないのでは、投資の意思決定が違ってくる。


No.123 預言者たち~エレミヤ(9):平和の計画

2008-08-08 11:49:44 | エレミヤ
先の見えない困難な状態というのは苦しいものだ。
しかし、将来に希望があれば、苦難を乗り越える力も湧いてくる。

どん底の状態にあるユダの住民に対しエレミヤは語った。


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主はこう言われる。
バビロンに七十年の時が満ちたなら、わたしはあなたたちを顧みる。
わたしは恵みの約束を果たし、あなたたちをこの地に連れ戻す。
わたしは、あなたたちのために立てた計画をよく心に留めている、と主は言われる。
それは平和の計画であって、災いの計画ではない。
将来と希望を与えるものである。
そのとき、あなたたちがわたしを呼び、来てわたしに祈り求めるなら、わたしは聞く。
わたしを尋ね求めるならば見いだし、心を尽くしてわたしを求めるなら、
わたしに出会うであろう、と主は言われる。
わたしは捕囚の民を帰らせる。
わたしはあなたたちをあらゆる国々の間に、またあらゆる地域に追いやったが、
そこから呼び集め、かつてそこから捕囚として追い出した元の場所へ連れ戻す、
と主は言われる。
 エレミヤ29:10-14
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ユダ王国はバビロンに侵略され、都は焦土と化し、住民は捕囚として連行された。

エレミヤはここで70年後に起こる出来事を預言している。
70年経てば捕囚の民がエルサルムに戻ってくると。

神は、災いの計画ではなく、平和の計画を用意された。

打ちひしがれた民に、将来と希望を与えられた。


歴史はエレミヤの預言が正しかったことを証明している。


計画がある。

果たして、あなたのために立てられた計画とはどのようなものだろうか。

No.122 預言者たち~エレミヤ(8):立派な指導者

2008-08-05 23:07:52 | エレミヤ
ユダ王国は滅亡への道をひた走っていた。
エレミヤは当時の王について以下のように語った。

会社が末期症状に陥らないよう、現代の経営者もよく耳を傾けるべきだろう。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
災いだ、恵みの業を行わず自分の宮殿を
正義を行わずに高殿を建て
同胞をただで働かせ
賃金を払わない者は。
彼は言う。
「自分のために広い宮殿を建て
 大きな高殿を造ろう」と。
彼は窓を大きく開け
レバノン杉で覆い、朱色に塗り上げる。
あなたは、レバノン杉を多く得れば
立派な王だと思うのか。
あなたの父は、質素な生活をし
正義と恵みの業を行ったではないか。
そのころ、彼には幸いがあった。
彼は貧しい人、乏しい人の訴えを裁き
そのころ、人々は幸いであった。
こうすることこそ
わたしを知ることではないか、と主は言われる。
あなたの目も心も不当な利益を追い求め
無実の人の血を流し、虐げと圧制を行っている。
 エレミヤ22:13-17
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レバノン杉は当時、高級建材だった。
この王はレバノン杉を多く得るのが立派な指導者だと思い込んでいたようだ。


エレミヤは語った。

父を思い出してみよ。

彼は質素な生活をしていたが幸せだった。

彼は正義と恵みの業を行った。
彼は貧しい人の訴えに耳を傾けた。
だから彼の周りにいた人たちも幸せだった。

ところが、あなたは不当な利益を追い求め、同胞をただで働かせている。



優れた指導者とはどのような人を指すのか。

幸せとは何なのか。


今一度、考えてみよう。


No.121 預言者たち~エレミヤ(7):押さえつけられない情熱

2008-08-02 14:55:05 | エレミヤ
どうしても、せずにはいられないもの。
自分がしなければならないこと。

あなたにとって、それは何だろう?

それは「存在意義」や「使命」という言葉で言い表されるものだ。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
主よ、あなたがわたしを惑わし
わたしは惑わされて
あなたに捕らえられました。
あなたの勝ちです。
わたしは一日中、笑い者にされ
人が皆、わたしを嘲ります。
わたしが語ろうとすれば、それは嘆きとなり
「不法だ、暴力だ」と叫ばずにはいられません。
主の言葉のゆえに、わたしは一日中
恥とそしりを受けねばなりません。
主の名を口にすまい
もうその名によって語るまい、と思っても
主の言葉は、わたしの心の中
骨の中に閉じ込められて
火のように燃え上がります。
押さえつけておこうとして
わたしは疲れ果てました。
わたしの負けです。
 エレミヤ20:7- 9
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エレミヤは周囲から相当な嘲りを受けていたようだ。
それらは、不法なものであり、暴力を伴った。

彼はあまりの苦痛に、もう主の言葉を語るのをやめようと思ったこともあった。

しかし、それは叶わなかった。

沈黙を保っていると、彼の心や骨から、メッセージが燃え上がった。
押さえつけておくことはもはや不可能だった。


あなたには、語らずにはいられないメッセージがあるだろうか?
行動せずにいられないものがあるだろうか?

もし、あなたがそれを語るために、行動するために生まれてきたのなら、
到底、それを押さえつけておくことはできないだろう。


No.120 預言者たち~エレミヤ(6):実を結ぶ木

2008-07-30 18:24:19 | エレミヤ
何に信頼して生きるか。
心が向いている方向次第で人生の景色が変わってくる。
エレミヤ書17章に以下のような言葉がある。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
主はこう言われる。

呪われよ、人間に信頼し、肉なる者を頼みとし
その心が主を離れ去っている人は。
彼は荒れ地の裸の木。
恵みの雨を見ることなく
人の住めない不毛の地
炎暑の荒れ野を住まいとする。

祝福されよ、主に信頼する人は。
主がその人のよりどころとなられる。
彼は水のほとりに植えられた木。
水路のほとりに根を張り
暑さが襲うのを見ることなく
その葉は青々としている。
干ばつの年にも憂いがなく
実を結ぶことをやめない。

 エレミヤ 17:5-8
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


一方は、荒涼とした地に立つ裸の木。
炎暑の荒れ野が住まいだ。

もう一方は、水路のほとりに植えられた木。
根は十分に水分を吸収し葉は青々としている。
豊かに実を結ぶ。


我々には選択の自由が与えられている。


これは個人的に印象に残る聖句だ。

19年前の今日、私がクリスチャンになる前の日、
参加した日曜礼拝の説教でこの聖句が読まれた。

図らずも、今日この聖句を紹介することになり、不思議で特別な気分だ。

No.119 預言者たち~エレミヤ(5):味わい、むさぼり食べる

2008-07-27 21:34:26 | エレミヤ
エレミヤは偉大な預言者として知られている。
しかし、彼の書を読む者は彼を身近に感じるのではないだろうか。
エレミヤが自分の正直な気持ちを素直に書き残してくれているからだ。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ああ、わたしは災いだ。
わが母よ、どうしてわたしを産んだのか。
国中でわたしは争いの絶えぬ男
いさかいの絶えぬ男とされている。
わたしはだれの債権者になったことも
だれの債務者になったこともないのに
だれもがわたしを呪う。
主よ、わたしは敵対する者のためにも
幸いを願い
彼らに災いや苦しみの襲うとき
あなたに執り成しをしたではありませんか。
 エレミヤ15:10-11
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

このとき、彼は周囲の人間関係で悩まされていたようだ。
かなりうんざりしている様子が伝わってくる。

何をしても責められる。
恩をあだで返される。

彼は、不条理に納得できない自分の気持ちから逃げずに、それをじっくり味わった。
自分の気持ちを無視せず、無理に押し込めるようなことをしなかった。

それゆえ、彼の心には常にスペースが保たれ、彼はハングリーでいられた。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
あなたの御言葉が見いだされたとき
わたしはそれをむさぼり食べました。
あなたの御言葉は、わたしのものとなり
わたしの心は喜び躍りました。
万軍の神、主よ。
わたしはあなたの御名をもって
呼ばれている者です。
 エレミヤ15:16
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

彼は真理の探究に貪欲に取り組んだ。

求める心はよく吸収する。

彼は神の言葉をむさぼり食べた。

それが自分のものとなったとき
彼の心は喜び躍った。


正直に自分の気持ちを味わうことなしに
この喜びを得ることはなかっただろう。


「心の貧しい人々は、幸いである、
 天の国はその人たちのものである。
 悲しむ人々は、幸いである、
 その人たちは慰められる。
 柔和な人々は、幸いである、
 その人たちは地を受け継ぐ。
 義に飢え渇く人々は、幸いである、
 その人たちは満たされる。」
            (マタイ5:3-6)

No.118 預言者たち~エレミヤ(4):苦難は鍛練

2008-07-24 19:10:49 | エレミヤ
エレミヤは、主の言葉をストレートに語ったがゆえに、
反対者から苦しみを受けた。
裁きを主にゆだねたエレミヤであったが、
神に逆らう者が栄え、いっこうに裁きを受けずにいるのに業を煮やしていた。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
正しいのは、主よ、あなたです。
それでも、わたしはあなたと争い
裁きについて論じたい。
なぜ、神に逆らう者の道は栄え
欺く者は皆、安穏に過ごしているのですか。
あなたが彼らを植えられたので
彼らは根を張り
育って実を結んでいます。
口先ではあなたに近く
腹ではあなたから遠いのです。
主よ、あなたはわたしをご存じです。
わたしを見て、あなたに対するわたしの心を
究められたはずです。
彼らを屠られる羊として引き出し
殺戮の日のために取り分けてください。
いつまで、この地は乾き
野の青草もすべて枯れたままなのか。
そこに住む者らの悪が
鳥や獣を絶やしてしまった。
まことに、彼らは言う。
「神は我々の行く末を見てはおられない」と。
  エレミヤ12:1-4
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

なぜ?・・・
いつまで?・・・

エレミヤの問いに対し、主は答えられた。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
あなたが徒歩で行く者と競っても疲れるなら
どうして馬で行く者と争えようか。
平穏な地でだけ、安んじていられるのなら
ヨルダンの森林ではどうするのか。
  エレミヤ 12: 5
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

お前は将来、馬と競争するのだ。
お前は将来、森林を舞台として戦うのだ。

徒歩で行く者と競って疲れるようでどうする。
平穏な地だけにしか対応できないでどうする。

主はエレミヤを鍛えておられたのだ。

今、苦難に直面している方がいたら、
くじけないでほしい。

その試練は、あなたが将来もっと大きなステージで活躍するための
トレーニングかもしれない。

「わが子よ、主の鍛錬を軽んじてはいけない。
 主から懲らしめられても、
 力を落としてはいけない。
 なぜなら、主は愛する者を鍛え、
 子として受け入れる者を皆、
 鞭打たれるからである。」
             (ヘブライ 12:5-6)

No.117 預言者たち~エレミヤ(3):主への直訴

2008-07-21 22:26:01 | エレミヤ
エレミヤがあまりにはっきりと真実を語るので、
多くの人がエレミヤを疎んじた。
エレミヤの身に数々の嫌がらせが襲いかかった。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
主が知らせてくださったので
わたしは知った。
彼らが何をしているのか見せてくださった。
わたしは、飼いならされた小羊が
屠り場に引かれて行くように、何も知らなかった。
彼らはわたしに対して悪だくみをしていた。
「木をその実の盛りに滅ぼし
 生ける者の地から絶とう。
 彼の名が再び口にされることはない。」
万軍の主よ
人のはらわたと心を究め
正義をもって裁かれる主よ。
わたしに見させてください
あなたが彼らに復讐されるのを。
わたしは訴えをあなたに打ち明け
お任せします。
 エレミヤ11:18-20
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

反対する者たちがエレミヤに対して悪だくみをしていた。
エレミヤは何も知らなかったが、主が見せてくれた。

エレミヤは地上から抹殺されようとしていたのだ。


信念を貫いた結果、嫌がらせを受けるということはよくあることだ。

皆さんならどうするだろう。

嫌がらせを恐れて信念に妥協するか
嫌がらせに対し復讐をするか

エレミヤがとった行動は?

彼は自分の気持ちを神に訴えた。
復讐は神にゆだねた。

神は、人のはらわたと心を究め、正義をもって裁かれる。

そう信じていた彼は、自らに妥協せず、自らの心を汚すこともせず、
定められた道を歩み続けることができた。


No.116 預言者たち~エレミヤ(2):平和、平和

2008-07-18 22:17:47 | エレミヤ
主に勇気づけられ、エレミヤは預言活動を開始した。
当時、彼の住む国は平和を謳歌していたが破滅の危機は確実に迫っていた。
盲目な指導者たちについて主の言葉が発せられた。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「身分の低い者から高い者に至るまで
 皆、利をむさぼり
 預言者から祭司に至るまで皆、欺く。
 彼らは、わが民の破滅を手軽に治療して
 平和がないのに、『平和、平和』と言う。
 彼らは忌むべきことをして恥をさらした。
 しかも、恥ずかしいとは思わず
 嘲られていることに気づかない。
 それゆえ、人々が倒れるとき、彼らも倒れ
 わたしが彼らを罰するとき
 彼らはつまずく」と主は言われる。
  エレミヤ6:13-15
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

真実を語り、民を警告し、過ちを正すべき預言者や祭司らの心は
残念ながら鈍っていた。

彼らは、平和がないのに、「平和、平和」と言った。

彼らの治療は安易であり、欺きであった。

他者の目からみると滑稽であり、嘲りの対象であったのに、
本当の状態は、本人らには見えていなかった。


今の会社の状態はどう見えるだろう?

ある人は「平和だ、平和だ」と言うかもしれない。

しかし、そんな中、「問題がある」と言ってくる者もいたとしたら
どうするだろうか。

そんな不吉なことを言う輩は遠ざけるか、それとも謙虚に耳を傾けるか。

もしかしたら、ただのネガティブな人物かもしれない。
だが、もしかしたら、
会社の危機を救う提言をする者である可能性だってあるのだ。


経営者は、将来に対し責任がある者として、よくよく現状を見極める必要がある。


No.115 預言者たち~エレミヤ(1):生まれる前に

2008-07-15 22:48:36 | エレミヤ
エレミヤはヨシア王の時代に活躍した預言者だ。
ヒゼキヤといいヨシアといい善王の時代には偉大な預言者がいた。
いや、善王だからこそ預言者を重用したのかもしれない。
悪王は預言者がいても耳を貸さなかった。

エレミヤの預言活動の開始にあたって以下のような出来事があった。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
主の言葉がわたしに臨んだ。
「わたしはあなたを母の胎内に造る前から
 あなたを知っていた。
 母の胎から生まれる前に
 わたしはあなたを聖別し
 諸国民の預言者として立てた。」
わたしは言った。
「ああ、わが主なる神よ
 わたしは語る言葉を知りません。
 わたしは若者にすぎませんから。」
しかし、主はわたしに言われた。
「若者にすぎないと言ってはならない。
 わたしがあなたを、だれのところへ
 遣わそうとも、行って
 わたしが命じることをすべて語れ。
 彼らを恐れるな。
 わたしがあなたと共にいて
 必ず救い出す」
と主は言われた。
  エレミヤ1:4-8
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

若きエレミヤに主の言葉が臨んだ。
「わたしはあなたを母の胎内に造る前からあなたを知っていた」。
「諸国民の預言者として立てた」。

どうやらエレミヤは生まれる前からある使命のために選ばれていたらしい。

それを聞いたエレミヤに強烈なサボタージュが襲いかかった。
「わたしは若者にすぎません・・・」。

主の反応はこうだった。
「若者にすぎないと言ってはならない」、
「行け」、
「語れ」、
「わたしが共にいて必ず助け出す」。


あなたはエレミヤのようでないとどうして言えようか。

もしかしたら、あなたも生まれる前から神に知られていたかもしれない。
特別な使命を帯びてこの世に生まれてきたのかもしれない。

もしそうだとしたら?

「そんな、わたしのようなものが・・・、そんな大それたこと・・・」
なんて思うなら、やはりエレミヤのようかも。


この世に生まれてきた意味は何だろう?

今日、あなたがこの世に存在しているのは何か使命があるからに違いない。

自分で自分を小さくしてしまわないように。

創造主の声に耳を傾けてみよう。