松岡徹の「一生懸命」

日本共産党・熊本県議「松岡徹」の日々の体験・活動、「県政だより」などを発信します。

「ユメタウン」「ケーズデンキ」の熊本市大江進出問題

2014-02-18 17:02:41 | 日記
熊本市大江に「ユメタウン」「ケーズデンキ」などが進出計画を進めている問題で、幸山熊本市長に対して、緊急申し入れを行いました。特に交通問題が深刻です。
以下、申し入れ文です。

熊本市長 幸山政史様
     2014年2月17日
       日本共産党・熊本県議会議員(熊本市選出) 松岡徹...
       日本共産党熊本地区委員長         重松孝文
       日本共産党熊本市議団           益田牧子
                            上野美恵子
                            那須円

「ユメタウン大江」「ケーズデンキ熊本中央店」について

1、住宅地、文教地区、交通難所地区への大型店進出と熊本市の対応
①2006年のイオンモール佐土原進出計画の際、熊本市は、市街化調整区域における開発行為不許可という決断を下しました。その理由は、
*交通、市民生活、地域経済、環境保全など、幅広い分野に様々な影響を与える。
*都市マスタープランでは、隣接地は第1種低層住宅専用地・良好な住宅地。良好でゆとりある住宅地としての土地利用を維持、発展させる必要がある。
*交通問題、とりわけ空港アクセスに問題が生じる。
*環境保全、特に地下水涵養・保全に影響する
*「熊本の顔」である中心商店街への影響が大きい。
―というものです。(2006年5月、幸山市長臨時記者会見、「ようこそ市長室」より)

②「ユメタウン大江」「ケーズデンキ熊本中央店」進出計画が進められている大江地区でも、市民生活、交通、環境など様々な問題が生じています。
*計画地の南北に大江小学校。白川中学校、東部に熊本学園大学、県立劇場が隣接し、近隣は住宅地であり、大型店の進出で環境が一変する。
*近隣商店、子飼商店街、中心商店街への影響は甚大。
*文教、住宅地域として良好な環境づくりが進められてきた地域であること。にもかかわらず、ケヤキ並木(19本)が、住民や近隣への説明もなく、合意を得る努力もなされず伐採されるなど、強引に工事が進められている。
*とりわけ、交通問題が深刻な事態になることが予測される。~交通問題については、別項にて詳述。
―ことなどです。
市街化調整区域の佐土原のケースとは違い、法的権限上の制約はありますが、熊本市として直視し、真摯に対応すべき問題です。
大規模小売店舗立地法は、「大規模小売店舗の立地に関し、その周辺の地域の生活環境の保持のため、大規模小売店舗を設置する者によりその施設の配置及び運営方法について適正な配慮がなされることを確保することにより、小売業の健全な発達を図り、もって国民経済及び地域社会の健全な発展並びに国民生活の向上に寄与する」ことしています。
熊本市においては、「熊本市大型店の立地に関すガイドライン」を定め、「政令指定都市移行に伴い区役所が設置され、行政区を新たなまちづくりのエリアとして、それぞれの区の特性に応じたまちづくりを市民や民間事業者との協働により進めていくこととしており、大型店においても、地域社会の一員として自らの役割を認識し、様々な課題を抱える地域のニーズを十分に踏まえたうえで、地域貢献への取り組みを進めていくことが求められます。
このような観点から、本市では、大型店に対して、大規模小売店舗立地法の規定による手続きとは別に、早期における出店計画書の提出、地元説明会の開催及び開業後の地域住民等との協議の場の設置など、地域住民等との十分なコミュニケーションと連携のもと、地域の実情に即した形で地域貢献を進める」としています。
現在、法7条1項に基づく「提出者による住民等への説明会の開催」の段階です。
にもかかわらず、工事は一方的に進められています。これでは。「周辺の地域の生活環境の保持」(大店立地法)、「地域住民等との十分なコミュニケーションと連携」(熊本市ガイドライン)は図られません。
 事業者の行為は、大店立地法、熊本市ガイドラインの趣旨に背くものと指摘せざるを得ません。
 同時に、こうした状況に至らしめている熊本市の対応に重大な問題があることも併せて指摘するものです。

2,1月17・18日の説明会で明らかになった問題点等について
約1年前に、出店計画書の明会が開かれ、「できるだけ早く再度開催する」との約束に反して、約1年間も説明会が開かれませんでした。事業者の態度は、住民への説明という点で不誠実といえるものです。やっと開かれた説明会でしたが、内容に重大な疑義、問題がありました。参加した住民等が納得できるものではありませんでした。

①説明会でなされた交通問題についての説明は、予測される事態の深刻さを示すデータは秘匿され、「大した変化はない」と受け止められるデータによる説明でした。
具体的には、「交差点需要率」で説明がなされました。それによるとと、交差点1から7まで平日も休日も、「現況」「開店後」ともあまり変化はないようになっています。
交差点需要率―単位位時間内に交差点が信号で処理できる交通量に対し、実際に流入する交通量の比率。値が高くなるほど交差点の混雑が見込まれ、一般的に0・8ぐらいで部分的に渋滞が発生し、0・9を超えると信号が一巡しても車をさばききれなくなる―というもので、一般にはわかりにくい。
  ところが、「交差点等の車線別混雑度・滞留長」では、交差点1(消防局)C地点(明午橋に向かう方向)の直進・左折は、平日の現況・混雑度は0・424→開店後0・945、休日は、0・355→0・888に。平日の現況・滞留長は45・4m→95・6mに。休日は、44m→102・7mになっています。交差点6(消防局から、味噌天神方面に向かって、白川中裏門通りとの交差点)でも同様な状況がみられます。
滞留長とは右折車線や左折車線のつまり「長さ」のこと。
このことが示しているのは、混雑時は、車が直進も左折も、右折もできないということです。消防局の救急車、消防車の運行にも重大な支障となります。
こうした点については、当然、交通管理者からも指摘がなされているはずです。
しかし説明会では、混雑度、滞留長に関する資料説明は一切なされませんでした。真実を隠ぺいし、住民に誤った判断をもたらす説明が意図的になされたと断じざるを得ません。
  ユメタウン、ケーズデンキ、2つの病院、2つの銀行等の出入り口がそれぞれどうなるのか、全体を明らかにしてほしいとの声も、住民から出されています。
②父母、地域住民の「大江小学校側に車両の出入り口は設けないでほしい」との強い要望は無視されています。
③営業時間が、午前8時から23時となっている。車の出入りは、午前7時半から23時半までとされており、朝の通学、出勤と競合し、渋滞、交通事故の危険を増大させます。にもかかわらず、説明会では「当社の方針」と開き直っています。
④騒音、大気汚染についての懸念も寄せられています。

3、熊本市に次のことを求めます。
①現時点であらためて、大江地区への「ユメタウン大江」「ケーズデンキ熊本中央店」問題について総合的に検証し、可能な限りの対策を講じるべきです。特に交通問題については、近隣住民、交通管理者、専門家も入った体制での全面的な再検証を行うべきです。
②「株式会社イズミ」「株式会社九州ケーズデンキ」が住民説明会を再度開催するよう求めることを要請します。
③現状のままで、工事を続行するのではなく、交通問題などが解決するまで、往時を中断するよう求めること。

                               以上
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