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おやじの本音を綴ります。

守株待兎

2013-05-01 19:00:37 | ブログ

Dcim0346 柳川のうなぎや

所要で熊本県人吉市までの日帰りドライブでちょっと寄り道。

折角のドライブなので帰りは「何か美味いものでも食べて帰ろう」というので同行者意見一致した。「通過点でのご当地うまいものグルメは?」というオーダーにナビゲーターとして情報収集に努める。

まずどこで食べるか?

人吉市を夕方発つので頃合いからすると日田市が候補となる。

では何を食べるか?

日田といえば「〇〇〇の焼きそば」ということになるが、態々インターを下りてまで食べに行くにはちょっと動機が足りない。ということで土地勘のある知り合いに電話をかけて情報を求める。

そこで得たのが「戸山のうなぎ」

なるほどシーズン的にも良いし水郷日田のうなぎならば上手いこと間違いなしということで、夕飯は「うなぎの蒲焼」が合言葉になった。

やがて「あの人たちはうなぎを食べに行くらしい・・・」が他人の知るところとなり、自分たちも「うなぎを食べるなら今でしょ!」みたいな空気となる。

そして用事も終え、みやげも購入。あとは一路「戸山のうなぎ」ということで帰路についた。

ところで、出来合いの蒲焼しか食べる機会がないワタシはおよそ思いも付かなかったが「予約をしておかなくて大丈夫か?」の意見が出る。聞けば「蒲焼はうなぎを捌いて出来上がるまでに30分は要する」ということ・・・なるほどだった。

日頃うなぎ屋で食事などしたこともないワタシには及びもつかないが、こういうところで違いがでるのだろう。そこで到着時間を予測して予約電話を入れることにしたが、なんと留守番電話だった。「本日臨時休業とさせていただきます」というテロップにがっかり・・・

再び知り合いに日田グルメ情報を求めるが、うなぎを超えるだけの魅力が得られない。

「もうなんでもいいや」みたいな投げやりな意見も聞こえてくるところで柳川インターの標識が現れる・・・そこでドライバーの気の利いた一言「下りましょうか?」

話しはコジツケがましいが柳川が生んだ大詩人北原白秋の代表作「まちぼうけ」は中国の韓非子の作「守株待兎」を題材としている。

ある日のこと。木こりが山で仕事をしていると切り株につまずいたウサギが首の骨を折って死んだ。労せずして獲物を得ることができた木こりは、仕事もせずに切り株でウサギがつまずくのを待ち続け、やがて斧は錆びついてしまった・・・

ということで「まちぼうけ」を口ずさみながら「蒲焼上定食」を食べたかどうかは定かではないが、「戸山のうなぎ」はまぼろしとなった。


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