「海」と「ダイビング」を熱く本気に考える男のブログ ~JAWS SHU~

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多良間島&水納島の海 ダイビング ~息子に伝えたいこと~

2016-08-17 23:14:54 | Weblog
70歳になる父と母から僕が初めてダイビングをしたのは7歳の時だと聞いていた。


今日、長男の7歳の誕生日。


夕方からどうしても一緒に潜りたくて、子供を連れて外洋に出航し、
僕がこの島に来て初めて開発したPOINTに一緒に潜りに行った。


まだ何も分からなくていいのだけど・・

パパからの強い想いをこめた誕生日プレゼント・・・


ダイビングを生涯するかどうかなんてわからないし、強制もしないけど、
僕はこの島でのダイビングシーンを息子には少しでも目に焼き付けてほしいと思って。。。



今季は台風もなく、快晴・凪でGOODコンディションが続く日々。

日々笑顔に包まれるダイビングの中で、異常水温によるサンゴの白化現象に胸を痛めるダイビングガイドが続いている。


数年前オニヒトデの大量発生で必死に保全活動を繰り返し、
どうにか守ってきたあのサンゴたちも今は何することもできず日に日に白くなり・・・

自然の驚異を目の当たりにしながらのダイビング。
想うとこはたくさんあるものだ。


昔の話になるが、
僕がこの島に来て、基盤を作り上げようと踏ん張ってきて2年が経とうとするときに、
同業者が来て、同じようにお店を作ろうとしたことがあった。

僕が潜るPOINTを見ては、後ろからつけてその横にブイを打ち・・・
やっていることはほんとめちゃくちゃで・・・
ある時、話し合わなければならなく、その方と面して話す機会を作り、実直に話をしたことを覚えている。

恐らく僕よりも20歳くらい上の本島でダイビングSHOPを営む人だったと覚えている。
20代の僕にその方はこう言った。

「あなたにとってダイビングってなんですか?」

僕はこう答えた。

「生涯をかけて追及しても飽き足りない大好きなレジャーであり、僕がプロフェッショナルとして導ける誇りある仕事です」と。

僕はこう返した。

「あなたにとってダイビングってなんでしょうか?」

彼はこういった。

「ビジネス以外の何物でもありません。」と。

当時夢にかけ突っ走っていた僕だから分からなかったのかとも思ったが、
今となってはっきりと思うとこがある。

それは違う。

と。

好きなことを商売にすることはとてもとても難しいと言われるが、
そんなことはない。

確かに夢を追いかけるだけじゃだめだし、ロマンを追いかけているだけてもだめだ。
でも・・・
そこを追いかけなければ、この仕事は完成しないと思う。

この人の目は完全に死んでいて、そこには海に対するロマンも夢もないように感じた。


40台になった今、不思議と僕の中でその当時とあまり気持ちの変化はない。

この海にかける想いや情熱、ここに遊びに来られる人への気持ち、
日々の変化の中で大きなプレッシャーから逃げたいときなんてたくさんあるけど、
僕は小さな離島でのダイビングシーンは、心からあるこうした想いを貫けなければできないと痛感している。


そして、それを貫くと同時にその気持ちを胸に
しっかりと家族やSTAFFを支えるビジネスシーンもできなければこれまた夢物語で何の意味もない。

小さな島に想いを寄せて、そこから始まった僕の新しい人生。

そこに生まれてきた長男には、少しでも感じてほしいと思いながら・・・
たくさんの想いを込めて潜ってきた。

この子がもしも海の世界に羽ばたくとき、あと20年後くらいだろう。
その時の海はどうになっているのだろうか・・・

各地で開発が重ねられ、外国人観光客の受け入れがキャパを超えている現状の中、
一人でもこの海を真剣に考える奴がいなくなったらあっという間に飲み込まれてしまう気がしてならない。

所詮、1店舗だけでいきまいているだけかもしれないけど、
そんな情熱を消さない力ある1店舗を貫きたいと、いばらの道を歩むしかないのだろうと。

来月にはもしかしたらサンゴ礁は半減してしまい。
20年後には僕がここに来た時と同じように素晴らしい景色が残るのかもしれない。

たくさんの想いはあるが、
好きだけでやっていくだけならやらない方がいい
夢だと言って現状がみれないのであればやらない方がいい
仕事として生計を立てられないのであればやらない方がいい

日々、その海を愛し、そこを追及し、
そこに耐えきれる体力と精神力を鍛え、
来る人に幸せな時間を過ごしてもらい、
その中で支えるべき人たちを支える力をつけて、
初めて好きなことが仕事になるのだろう。


息子よ・・・
日々の生活の中で、夢や希望、
自然に対する大切な気持ちを少しでも心に刻みながら、健康に育っていって下さい。

誕生日おめでとう。

パパより☆


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