かなり久しぶりの投稿です。
何だかこのブログ・・
年に1~2回だけしか更新してないかも(笑)
でもその分熱い想いを綴っているので、良かったらお付き合いください☆
コロナウィルスに時間も仕事も気持ちも右往左往されてきた2020年ももう10月になってしまった。。。
シーズンもあと2か月もない。。。
今年はもう再開は無理なのかとお店の経営に四苦八苦しながらの日々だったが、このままではやはりこの先の道を作ることはできず、
少し落ち着いてきた今、何とかもう一度いろいろな想いを背負いながら再開し、頑張っています。
それでも、さすがにダメージは大きく、正直例年の1/3にも満たない人数での営業で、気持ちを切り替えて初心に戻って海を魅せることに集中する日々、
いろいろな声もある中で、自分自身が強い意志と対応策を作って、島の安全を第一に考えた中で「観光」という枠を何とか崩さず未来につなげるように、
もう一度頑張ってみようと思うこの頃。
いろいろなマイナスを考えれば怖さしかない・・・・
状況によっては集中打を浴びる事だって考えられる・・・
でも、このままでは島も良い方向には進んでいけないとも思う中で、無理はもちろんせずに少しづつでも最大限の力を振り絞って、
動き出していくことが大切だと感じています。
お店を開業して17年。
おかげさまで島民にも温かく見守られ、お客様にも恵まれ、とても順調に素晴らしい営業を行ってくることができました。
時には忙しすぎて倒れそうになっても、STAFFと共に日々笑顔で乗り越えて・・・
時には自然の驚異に振り回されても、経験を胸に全力で乗り切って・・・
時には船やコンプレッサーの故障に頭を悩ませ、島で1件のお店というプレッシャーに負けそうになっても、1件だからこそ生まれるたくさんの笑顔に助けられ、
時には仲間が一人もいなくなってしまっても、家族の協力でもう一度信頼を取り戻して・・・
いろいろなことはあったが、
そんな中でも「やり切る」意識の中で、日々楽しみを見出しながら走り続けてきたが、
今回の事は全く自分の予想を超えてきた出来事でした。
今シーズンが始まる前、2月海外ツアーを行っている時に、騒ぎは少しあったが、それほど考え込むこともなく、
ある意味では安易に感じていたのかもしれないが、無事にツアーも終えて、戻ってきたら日本が大変な騒ぎになってきていて・・・
正直・・・
本当に驚きました。
島に戻って、世間の状況を冷静に見ていく中で、これは本当に危ないのじゃないかと。
今年は330日前からの航空券予約ができることからおかげさまで予約はひっきりなしに入り、ほぼほぼ一年安泰だろうというくらいの動きがあった中での出来事でした。
そんな時にある日の夜、嫁がつぶやきました。
「しゅうさん・・・このまま続けるのは危ないんじゃないかな・・・」
それまで僕は、シーズンも始まったばかりで、
「しっかり対応してやるしかないでしょ」という姿勢で、
ある意味ではすべてを受け入れず、どこかで現実を見て見ぬふりをして逃げていた気もします。
その時、シーズンの出だしで緊張感持って走り出したばかりの中という事もあり、
出鼻をくじく嫁の言葉に少しイラっときたことを覚えています。
その後、冷静に考えていく中で、
「もしも今の状況で島にウィルスが入ってきてしまったら・・・」
身震いが止まらなくなりました。
次の日もまたその次の日も新しいお客様がくる中で、その対応に追われながらも、
恐怖感は増していくばかり。
どこかで決断しなければ・・・
どこかで・・・
そういう思いが毎日芽生え・・・
決断を急いでいました。
恐らく沖縄では、一番早い「休業」という動きだったと思います。
それは、決して素晴らしいという事ではなく、島の状況、自分の立ち位置、安全、すべてにおいて猶予がなかったからで。。。
この時、初めて嫁の冷静な判断に助けられたと実感する自分がいました。
お店を始めてから台風のような自然環境的なこと以外で、予約をこちら側からキャンセルさせてもらうことは初めての事で、
一人一人への連絡は正直そんなことが認めてもらえるのか震えてやっていました。
やっていることが本当にあっているのかもわからず、怖く苦しい決断で・・・
お客様へのキャンセルの電話の後は、毎回、切なさしか残らない日々。。
でも、結果的にその後、緊急事態宣言が発令され、一気に日本が動き出しました。
自分の動きは合っていたのだとほっとする反面・・・
「休業」なんてある意味簡単だ。
その後の再開は死ぬほど難しくなることは、頭のどこかで感じとっていました。
そこからは、この先の不安がのしかかる日々。
予想通り、自力ではもう進めなくなり、行政と歩みをそろえていくスタイルをとるしか術はなくなっていました。
しかしながら、当たり前だがこのようなことは行政も初めての事。
そして、仕事の状況的に民間事業所との温度差はどうしても生まれてきます。
何とかその温度差を埋めながら進めるが、やはり再開は程遠く・・・
気が付けば我々の仕事上とても大切なGWも「休業」で終わり、6月に突入していました。
この時、観光の今後を考えた時、もしかすると我々のような職業は、
このままの日本の中では、なくなっていく事業なのではないかと。
もうこれ以上お店を引っ張っていくのは危険すぎる。
STAFFの人生をここで止めるわけにはいかない。
どうしたら良いのだろうと、悩む日々の中で、
今まで一直線に進んでいた気持ちは折れてしまい・・・
夢を追い始めてから何度もくじけた時も、一度も考えることはなかった
「新しい道」を模索し始めました。
抱えるものがある以上、止まることはできない。
自分の持っている技術を駆使し、必死に「漁業」という新しい枠も取り入れ、
お店存続のため自分自身が別の仕事で働き、その資金をお店に入れるように、新しい道も視野に入れながら、動き始めました。
どこか、寂しさしかなかったし・・・
正直、困惑が大きく、
生きる道を探すしかなかったような気がします。
そこから何とか再開でき、キャンセルばかりの中で足を運んでくれたお客様に新しい予防対策を講じたサービスで仕事をするものの、
今まで当たり前だったことができない辛さが、どうしても苦しく・・
再開したが、時に笑顔は消えていた日も続きました。
そうこうしているうちに、第二波がやってきて・・・
ぎりぎりまでWITHコロナで頑張ろうと、進まなければ何も生まれないし、国が観光事業を前に進めている中、自分は逃げるのかと、
葛藤が大きかったが、最後に頭によぎるのは、「ここは他とは地域が違いすぎる」。
島を守るには、今頑張って「進む」ことではない、
「止まる」ことだと・・・
またしても苦渋の決断をしなければいけなくなり、
泣く泣くまた一人一人にキャンセルの電話をする日々が続きました。
今回はさすがに、「休業」の連絡はスムーズにはいかず・・・
時には罵倒され・・・
金銭的トラブルにまでなったこともありました。。。
理由は簡単で、前回と違って、国の経済はSTOPしない方針の中で、
沖縄も前に進む方針だったからです。
だからこそ、当店だけが「休業」する現実に、何の後ろ盾はなく・・・
責められても仕方ありませんでした。
でも、自分の中では今は営業を頑張る時ではないと。
しっかりと冷静に見極められるようにもなっていました。
島の診療所の先生とも相談しながら、現実を受け止められるようにもなっていました。
ただ・・・
今回の休業は前回と違ってトップシーズン。
前回の春先は、まだこの先トップシーズンの営業ができれば何とか取り戻せるという、どこか安心もあったのかもしれないが、
今回はさすがにこのままいけば、営業せずにオフシーズンに入り、また次のシーズンまで無収入が続く状況。
我々の仕事では命取りになる状況に、
さすがに気持ちは折れそうになりました。
周囲の島でも同業者で「休業」しているところはなく、
どこか気持ち的な焦りと前に進めないもどかしさが胸につまり、
下を向いてばかりの日々。
しかし・・・
そんな時に多くのお客様から、
本当にたくさんの支援や応援の声が次々と届きました。
本当に泣けてくる毎日でした。
お店の事、STAFFの事、家族の事までみんなが心配してくれて、
しっかり守らなければいけない自分がここで折れていたらいけないと、
今まで心のどこかで信頼をつないできた多くの方々が、
倒れそうな僕にぐっと手を差し伸べてくれて支えてくれました。
もちろん今も危ない状況であることは間違いないですが、
今は状況を冷静に受け止めながら、自分で判断し、それを信じ、
そしてそれを支持してくれる人がいるということが、
今回の一連の最初とは大きく違う気がします。
時代って変わっていくのだなって最近は特に思います。
僕らが思春期の頃、連絡ツールは、固定電話からポケベルになり、当時どこかの社長しか持っていないイメージだった携帯電話があっという間に当たり前になっていきました。
そして、インターネットが普及し、僕らが気付かない間に、時代はどんどん進んでいました。
今では世の中のすべての情報を手に入れることができるスマートフォンがほとんどの人の手にある時代となり、
いち早く何かの事業に取り組めば大成功をおさめることさえ可能な時代になりました。
Facebook、インスタグラム、Youtube、ツイッター、tiktok、ブログ・・・
もうついていけないくらいの新しいことが次々と流れていく時代。
毛嫌いしていた自分もいたけど、時代に合わせていくことに目を向けると、
また別の視点からの楽しさも出てきました。
そして、そんな時代の変化が、結果的には多くの人との「つながり」を作ってくれて、
離れたところからも多くの人が助けてくれました。
そんな時代の流れの中で、僕の仕事を考えた時・・・
僕の職業は、そんな時代の流れの中にはない「人の気持ち」を「心」で繋げていくとても大切な職業だと感じるようになってきました。
最近まで、今の世の中で、僕らの職業はなくなるのではないかと考えていた気持ちは消えて、
今後、僕らの職業は「命を守りながら、気持ちをつなげる」「他には代用できないプロの仕事の要」になるのだと。
僕はこのお店を開業するときからずっとその「気持ち」に自分の神経をとがらせ集中してきたからこそ、
小さな島の小さなお店に多くの人が来てくれるようになり、その大切な方々が今手を差し伸べてくれるのだと勝手ながら感じています。
今回、時代は大きな変化をもたらし、「サービス業」が太刀打ちできないようなウィルスという壁が立ちはだかりました。
正直、大きすぎる壁の中で、自分の足元はもう見ることはできず、ふらふらな気持ちはありますが、
それでも日々笑顔でいられること、家族、STAFFと協力しながらやれることを今はやろうという時間を過ごすことで、
「充実感」が不思議と生まれてきています。
そして、「サービス業」は必ずこれからもずっと必要となると感じています。
今回の事で今も、旅にも出かけられない、飲みにも行けない、外食も躊躇してしまう、
そんな大きなストレスが生まれていることは間違いないと思います。
だからこそ、新しい形で「サービス業」が奮起しないといけないと感じています。
この期間、
漁師として海に出たり、
STAFFに集中してプロフェッショナルな講習をしたり、
島の子供たちに海の事やシュノーケリングを教えたり、
赴任してきている先生方に美しい海での休日の過ごし方を教えたり、
ダイビング指導をYoutubeに取り組んでみたり、
忙しすぎてできなかったことが今は少しできるようになり、
ある意味では充実感も出てきています。
でも、どんなにあがいてもすでに10か月間、収入はゼロ。
これでは、気持ち的に充実させ、よそ見していても、
どこかで底が尽きて、お店を存続させ、家族を養う事なんて今後できなくなってしまいます。
今、状況が緩和されてきている中で、この時を大切に再開し、また一から頑張ろうと思って走り出し
しっかりと現状を受け止めながら「新しいサービス業」を確立しようと思っています。
もちろん、島の安全が第一で、
恐怖感はたくさんありますが、
100%に近い対策を講じた中で、その中でも一人一人のお客様とOPEN当時のように一生懸命「海」を通して
「気持ち」を伝えていこうと思っています。
正直、出会いや再会の中で、「夜ゆっくり飲みながら語りましょうか?」と口元まで出かかることは多いです。
みんなとぐっと握手したり、ハグしたり、感動を共にした時のアクションもつい出てしまいそうになることもあります。
今までと違って何だか接する時間が少なくて、ただ、ダイビングを案内するだけになってしまうかもしれない。
それが、とても息苦しく・・・
サービス再建にはまたこれからもっと真剣に取り組まなければいけないことだらけです。
今まで何が最高の時間なのかと考えながら、継続できるサービスを一生懸命やってきたような
みんながダイビング後、ほっとするような昼食の提供もできない。
ログ付けとしてお店で海を語ることもできない。
出会いや再会に感謝して、感極まって握手することもハグすることも・・・
気持を表現することもマスクを通して無表情の中で伝えなければならない。
そう・・・
今回のウィルスは、本当に大きなものを失う出来事だけど・・・
それでも、僕は「海」を案内する職業のプロとして、そこに集中しながら笑顔になってもらい、
少しでも気持ちがほぐれるほっとした時間をこの島で送ってもらえるように、
頑張って再開をしていこうと思っています。
気が付けば、シーズンも残り1か月半。。。
予約もほとんどキャンセルで、人数も入れられないので、縮小した営業にはなっていますが、
その分、海や人と向かい合って、また一歩一歩頑張ろうと思っています。
多くの皆様の支えに心より再開できていることを感謝します。
また、
温かな雰囲気のある島、
そしてそこに笑顔があふれる人々、
そんな時間が流れ出すことを信じて、
今はやれることを頑張りたいと思います。
しっかりと
島の方々の想いを胸に
楽しみにされている来島者の方々の想いを胸に
一歩前に足を踏み出していきたいと思います。
今後とも全力で頑張りますので、
どうぞよろしくお願い致します!
何だかこのブログ・・
年に1~2回だけしか更新してないかも(笑)
でもその分熱い想いを綴っているので、良かったらお付き合いください☆
コロナウィルスに時間も仕事も気持ちも右往左往されてきた2020年ももう10月になってしまった。。。
シーズンもあと2か月もない。。。
今年はもう再開は無理なのかとお店の経営に四苦八苦しながらの日々だったが、このままではやはりこの先の道を作ることはできず、
少し落ち着いてきた今、何とかもう一度いろいろな想いを背負いながら再開し、頑張っています。
それでも、さすがにダメージは大きく、正直例年の1/3にも満たない人数での営業で、気持ちを切り替えて初心に戻って海を魅せることに集中する日々、
いろいろな声もある中で、自分自身が強い意志と対応策を作って、島の安全を第一に考えた中で「観光」という枠を何とか崩さず未来につなげるように、
もう一度頑張ってみようと思うこの頃。
いろいろなマイナスを考えれば怖さしかない・・・・
状況によっては集中打を浴びる事だって考えられる・・・
でも、このままでは島も良い方向には進んでいけないとも思う中で、無理はもちろんせずに少しづつでも最大限の力を振り絞って、
動き出していくことが大切だと感じています。
お店を開業して17年。
おかげさまで島民にも温かく見守られ、お客様にも恵まれ、とても順調に素晴らしい営業を行ってくることができました。
時には忙しすぎて倒れそうになっても、STAFFと共に日々笑顔で乗り越えて・・・
時には自然の驚異に振り回されても、経験を胸に全力で乗り切って・・・
時には船やコンプレッサーの故障に頭を悩ませ、島で1件のお店というプレッシャーに負けそうになっても、1件だからこそ生まれるたくさんの笑顔に助けられ、
時には仲間が一人もいなくなってしまっても、家族の協力でもう一度信頼を取り戻して・・・
いろいろなことはあったが、
そんな中でも「やり切る」意識の中で、日々楽しみを見出しながら走り続けてきたが、
今回の事は全く自分の予想を超えてきた出来事でした。
今シーズンが始まる前、2月海外ツアーを行っている時に、騒ぎは少しあったが、それほど考え込むこともなく、
ある意味では安易に感じていたのかもしれないが、無事にツアーも終えて、戻ってきたら日本が大変な騒ぎになってきていて・・・
正直・・・
本当に驚きました。
島に戻って、世間の状況を冷静に見ていく中で、これは本当に危ないのじゃないかと。
今年は330日前からの航空券予約ができることからおかげさまで予約はひっきりなしに入り、ほぼほぼ一年安泰だろうというくらいの動きがあった中での出来事でした。
そんな時にある日の夜、嫁がつぶやきました。
「しゅうさん・・・このまま続けるのは危ないんじゃないかな・・・」
それまで僕は、シーズンも始まったばかりで、
「しっかり対応してやるしかないでしょ」という姿勢で、
ある意味ではすべてを受け入れず、どこかで現実を見て見ぬふりをして逃げていた気もします。
その時、シーズンの出だしで緊張感持って走り出したばかりの中という事もあり、
出鼻をくじく嫁の言葉に少しイラっときたことを覚えています。
その後、冷静に考えていく中で、
「もしも今の状況で島にウィルスが入ってきてしまったら・・・」
身震いが止まらなくなりました。
次の日もまたその次の日も新しいお客様がくる中で、その対応に追われながらも、
恐怖感は増していくばかり。
どこかで決断しなければ・・・
どこかで・・・
そういう思いが毎日芽生え・・・
決断を急いでいました。
恐らく沖縄では、一番早い「休業」という動きだったと思います。
それは、決して素晴らしいという事ではなく、島の状況、自分の立ち位置、安全、すべてにおいて猶予がなかったからで。。。
この時、初めて嫁の冷静な判断に助けられたと実感する自分がいました。
お店を始めてから台風のような自然環境的なこと以外で、予約をこちら側からキャンセルさせてもらうことは初めての事で、
一人一人への連絡は正直そんなことが認めてもらえるのか震えてやっていました。
やっていることが本当にあっているのかもわからず、怖く苦しい決断で・・・
お客様へのキャンセルの電話の後は、毎回、切なさしか残らない日々。。
でも、結果的にその後、緊急事態宣言が発令され、一気に日本が動き出しました。
自分の動きは合っていたのだとほっとする反面・・・
「休業」なんてある意味簡単だ。
その後の再開は死ぬほど難しくなることは、頭のどこかで感じとっていました。
そこからは、この先の不安がのしかかる日々。
予想通り、自力ではもう進めなくなり、行政と歩みをそろえていくスタイルをとるしか術はなくなっていました。
しかしながら、当たり前だがこのようなことは行政も初めての事。
そして、仕事の状況的に民間事業所との温度差はどうしても生まれてきます。
何とかその温度差を埋めながら進めるが、やはり再開は程遠く・・・
気が付けば我々の仕事上とても大切なGWも「休業」で終わり、6月に突入していました。
この時、観光の今後を考えた時、もしかすると我々のような職業は、
このままの日本の中では、なくなっていく事業なのではないかと。
もうこれ以上お店を引っ張っていくのは危険すぎる。
STAFFの人生をここで止めるわけにはいかない。
どうしたら良いのだろうと、悩む日々の中で、
今まで一直線に進んでいた気持ちは折れてしまい・・・
夢を追い始めてから何度もくじけた時も、一度も考えることはなかった
「新しい道」を模索し始めました。
抱えるものがある以上、止まることはできない。
自分の持っている技術を駆使し、必死に「漁業」という新しい枠も取り入れ、
お店存続のため自分自身が別の仕事で働き、その資金をお店に入れるように、新しい道も視野に入れながら、動き始めました。
どこか、寂しさしかなかったし・・・
正直、困惑が大きく、
生きる道を探すしかなかったような気がします。
そこから何とか再開でき、キャンセルばかりの中で足を運んでくれたお客様に新しい予防対策を講じたサービスで仕事をするものの、
今まで当たり前だったことができない辛さが、どうしても苦しく・・
再開したが、時に笑顔は消えていた日も続きました。
そうこうしているうちに、第二波がやってきて・・・
ぎりぎりまでWITHコロナで頑張ろうと、進まなければ何も生まれないし、国が観光事業を前に進めている中、自分は逃げるのかと、
葛藤が大きかったが、最後に頭によぎるのは、「ここは他とは地域が違いすぎる」。
島を守るには、今頑張って「進む」ことではない、
「止まる」ことだと・・・
またしても苦渋の決断をしなければいけなくなり、
泣く泣くまた一人一人にキャンセルの電話をする日々が続きました。
今回はさすがに、「休業」の連絡はスムーズにはいかず・・・
時には罵倒され・・・
金銭的トラブルにまでなったこともありました。。。
理由は簡単で、前回と違って、国の経済はSTOPしない方針の中で、
沖縄も前に進む方針だったからです。
だからこそ、当店だけが「休業」する現実に、何の後ろ盾はなく・・・
責められても仕方ありませんでした。
でも、自分の中では今は営業を頑張る時ではないと。
しっかりと冷静に見極められるようにもなっていました。
島の診療所の先生とも相談しながら、現実を受け止められるようにもなっていました。
ただ・・・
今回の休業は前回と違ってトップシーズン。
前回の春先は、まだこの先トップシーズンの営業ができれば何とか取り戻せるという、どこか安心もあったのかもしれないが、
今回はさすがにこのままいけば、営業せずにオフシーズンに入り、また次のシーズンまで無収入が続く状況。
我々の仕事では命取りになる状況に、
さすがに気持ちは折れそうになりました。
周囲の島でも同業者で「休業」しているところはなく、
どこか気持ち的な焦りと前に進めないもどかしさが胸につまり、
下を向いてばかりの日々。
しかし・・・
そんな時に多くのお客様から、
本当にたくさんの支援や応援の声が次々と届きました。
本当に泣けてくる毎日でした。
お店の事、STAFFの事、家族の事までみんなが心配してくれて、
しっかり守らなければいけない自分がここで折れていたらいけないと、
今まで心のどこかで信頼をつないできた多くの方々が、
倒れそうな僕にぐっと手を差し伸べてくれて支えてくれました。
もちろん今も危ない状況であることは間違いないですが、
今は状況を冷静に受け止めながら、自分で判断し、それを信じ、
そしてそれを支持してくれる人がいるということが、
今回の一連の最初とは大きく違う気がします。
時代って変わっていくのだなって最近は特に思います。
僕らが思春期の頃、連絡ツールは、固定電話からポケベルになり、当時どこかの社長しか持っていないイメージだった携帯電話があっという間に当たり前になっていきました。
そして、インターネットが普及し、僕らが気付かない間に、時代はどんどん進んでいました。
今では世の中のすべての情報を手に入れることができるスマートフォンがほとんどの人の手にある時代となり、
いち早く何かの事業に取り組めば大成功をおさめることさえ可能な時代になりました。
Facebook、インスタグラム、Youtube、ツイッター、tiktok、ブログ・・・
もうついていけないくらいの新しいことが次々と流れていく時代。
毛嫌いしていた自分もいたけど、時代に合わせていくことに目を向けると、
また別の視点からの楽しさも出てきました。
そして、そんな時代の変化が、結果的には多くの人との「つながり」を作ってくれて、
離れたところからも多くの人が助けてくれました。
そんな時代の流れの中で、僕の仕事を考えた時・・・
僕の職業は、そんな時代の流れの中にはない「人の気持ち」を「心」で繋げていくとても大切な職業だと感じるようになってきました。
最近まで、今の世の中で、僕らの職業はなくなるのではないかと考えていた気持ちは消えて、
今後、僕らの職業は「命を守りながら、気持ちをつなげる」「他には代用できないプロの仕事の要」になるのだと。
僕はこのお店を開業するときからずっとその「気持ち」に自分の神経をとがらせ集中してきたからこそ、
小さな島の小さなお店に多くの人が来てくれるようになり、その大切な方々が今手を差し伸べてくれるのだと勝手ながら感じています。
今回、時代は大きな変化をもたらし、「サービス業」が太刀打ちできないようなウィルスという壁が立ちはだかりました。
正直、大きすぎる壁の中で、自分の足元はもう見ることはできず、ふらふらな気持ちはありますが、
それでも日々笑顔でいられること、家族、STAFFと協力しながらやれることを今はやろうという時間を過ごすことで、
「充実感」が不思議と生まれてきています。
そして、「サービス業」は必ずこれからもずっと必要となると感じています。
今回の事で今も、旅にも出かけられない、飲みにも行けない、外食も躊躇してしまう、
そんな大きなストレスが生まれていることは間違いないと思います。
だからこそ、新しい形で「サービス業」が奮起しないといけないと感じています。
この期間、
漁師として海に出たり、
STAFFに集中してプロフェッショナルな講習をしたり、
島の子供たちに海の事やシュノーケリングを教えたり、
赴任してきている先生方に美しい海での休日の過ごし方を教えたり、
ダイビング指導をYoutubeに取り組んでみたり、
忙しすぎてできなかったことが今は少しできるようになり、
ある意味では充実感も出てきています。
でも、どんなにあがいてもすでに10か月間、収入はゼロ。
これでは、気持ち的に充実させ、よそ見していても、
どこかで底が尽きて、お店を存続させ、家族を養う事なんて今後できなくなってしまいます。
今、状況が緩和されてきている中で、この時を大切に再開し、また一から頑張ろうと思って走り出し
しっかりと現状を受け止めながら「新しいサービス業」を確立しようと思っています。
もちろん、島の安全が第一で、
恐怖感はたくさんありますが、
100%に近い対策を講じた中で、その中でも一人一人のお客様とOPEN当時のように一生懸命「海」を通して
「気持ち」を伝えていこうと思っています。
正直、出会いや再会の中で、「夜ゆっくり飲みながら語りましょうか?」と口元まで出かかることは多いです。
みんなとぐっと握手したり、ハグしたり、感動を共にした時のアクションもつい出てしまいそうになることもあります。
今までと違って何だか接する時間が少なくて、ただ、ダイビングを案内するだけになってしまうかもしれない。
それが、とても息苦しく・・・
サービス再建にはまたこれからもっと真剣に取り組まなければいけないことだらけです。
今まで何が最高の時間なのかと考えながら、継続できるサービスを一生懸命やってきたような
みんながダイビング後、ほっとするような昼食の提供もできない。
ログ付けとしてお店で海を語ることもできない。
出会いや再会に感謝して、感極まって握手することもハグすることも・・・
気持を表現することもマスクを通して無表情の中で伝えなければならない。
そう・・・
今回のウィルスは、本当に大きなものを失う出来事だけど・・・
それでも、僕は「海」を案内する職業のプロとして、そこに集中しながら笑顔になってもらい、
少しでも気持ちがほぐれるほっとした時間をこの島で送ってもらえるように、
頑張って再開をしていこうと思っています。
気が付けば、シーズンも残り1か月半。。。
予約もほとんどキャンセルで、人数も入れられないので、縮小した営業にはなっていますが、
その分、海や人と向かい合って、また一歩一歩頑張ろうと思っています。
多くの皆様の支えに心より再開できていることを感謝します。
また、
温かな雰囲気のある島、
そしてそこに笑顔があふれる人々、
そんな時間が流れ出すことを信じて、
今はやれることを頑張りたいと思います。
しっかりと
島の方々の想いを胸に
楽しみにされている来島者の方々の想いを胸に
一歩前に足を踏み出していきたいと思います。
今後とも全力で頑張りますので、
どうぞよろしくお願い致します!