「海」と「ダイビング」を熱く本気に考える男のブログ ~JAWS SHU~

「海」を本気に考えます。「海」を本気に案内します。抜群の多良間の海で本気に海を感じてみませんか。

20周年を迎えることができました

2022-10-03 20:53:44 | Weblog


みなさん、お久しぶりです。

先日10月1日に当店は20周年を迎えることができました。

たくさんの皆様方に支えられここまで来れたことに心より感謝もしています。
本当に有難うございました。

本来であれば、盛大なイベントを打って盛り上がりたいところですが、
まだその状況ではないので、思いの丈をブログに綴ったりYouTubeで発信していこうと思っています。

20年・・・

長かったのか、あっという間だったのか・・

正直、記憶にないくらいな日々を送って来ました。

僕たちの仕事は、
大きな責任を背負い、
恐怖に追われ、
凄まじいプレッシャーの中過ごしていく日々です。

OPEN当初からイケイケだった僕のダイビングは
いつしか行動範囲も狭くなり、穏やかを求めるようになりました。

その背景には、
たくさんの怖い経験と
たくさんのプレッシャーとせめぎ合う日々がありました。

「海は怖い」・・・
経験が増すごとに、この感情はどんどん大きくなってきます。

目を離せば人が死んでしまうことがある世界。

本人は気が付かないかもしれないけど、
何十人、何百人の命を陰ながら救って来ました。

「判断すること」。

これにずっと追われてきた20年だったと思います。

朝、車で島を周り海を見回しながら
「今日はどこなら行けるだろうか」の判断。

船を点検しながら
「今の状態でどのような海況なら 乗り越えられるのか」の判断。

お客様と話しながら
「この人たちが今日どのPOINTだったら満足してくれるのか」の判断。

ガイドしながら
「どのようなコースでどのようなペースで何を見せていけば楽しんでくれるのか」の判断。

来島される方々を考えながら
「1日間、2日間、3日間、4日間・・・7日間・・どのようなストーリーを描けば楽しんでもらえるのか」の判断。

島民の気持ちを考えた時に
「今来ている方々が快く受け入れてもらうにはどうしたら良いのか」の判断。

ダイビングが終わって
「1日がどうしたら充実に過ごして頂けるのか」の判断。

ずっと海に出ながら
「安全に終わるためにはどのようなスケジュールで遂行していくのが良いのか」の判断。

1日がいつも外せない「判断」を背負っていく日々でした。
これはこれからもずっとそうだと思います。

判断が合っていれば、最高に喜ばれ信頼を得て
過大評価される世界。

判断を誤れば、すぐに大きな事故になり、
すぐに多くの批判を浴びる世界。

毎日、1日3本のダイビングが終わると
「よかった・・・今日も安全に終われた・・」
「明日はどうにしていこうか、」
「明日も安全でありますように」
そんなことばかりを考え、毎日神頼みをする日々でした。

好きなことを楽しいことをやっていこくことは簡単ではないことは十分承知して始めた仕事だけど、
この20年間挫けそうになることもたくさんあったのも事実です。

その都度、家族やSTAFFや島民、お客様に支えられながらここまで歩んで来れたことを
本当に心から感謝しています。

僕は案外不器用で、人より努力しないと前に出ることができなくて
小さな頃から自分のプライドや華やかさを出すために、こそこそ努力をするタイプだったと思います。
一見、華やかな場所にいつもいるようで、なんだかダメな自分を克服するために精一杯時間を費やして来た気がします。

今までダイビングでもたくさんの人をがっかりさせて来たと思います。
たくさんの人の気持ちを裏切ってきたと思います。
でも、その分たくさんの努力でここまでようやく続けてこれました。

今がゴールなんてもちろん思っていなくて、
今から15年、20年と新たな歴史を刻みたいと思いつつ、
今当店で頑張ってくれている若手STAFFに今までの僕が経験した技術を全て教えていきたいと思っています。

大好きなダイビング。
仕事にしたらめちゃくちゃ怖くなりました。

でも、今でも大好きです。

だから・・

最高の想いと最高の技術で
安全に楽しいダイビングをこれからも提供していきたいと思います。

20周年を迎えて、
本当に多くの皆様の支えに心から感謝しています。

本当に有難うございました!

そして、これからも末永くよろしくお願いいたします。






コロナに対して思うこと

2022-03-20 17:58:54 | Weblog


なんだか気がつけば1年1回UPの超レアブログになってきてしまった。。。

でも、なんかこのブログは熱くすごく考えてアップするので、
その時の感情が出ていて案外好きなので続けたいと思います。

いよいよ2022年度のシーズンがスタートしました。
今年は、STAFFも一人入れ替わり、また志をもった若者が一人チームに加わりました。
その中で、チーフSTAFFの怪我もあり、厳しい中でのスタートを切りましたが、
新しいSTAFFも精一杯頑張りながらいい感じに立ち上がっていきました。

だけど・・・

昨日、多良間島で大きなコロナのクラスターが発生してしまい状況は一転してしまいました。

「学校生徒の感染拡大があるため、僕の息子の感染も疑いがあるため、
お客様に母親が作った昼食などの提供は控えてください」と。

急な連絡の中で、バタバタしながら急遽インスタントラーメンを購入し、
まずはお昼時にお客様には事情を説明し謝罪をしようと考え、
そのまま到着後のお客様をピックアップし港へ向かった。

2本目を潜り終えた後、多数の検査が実施され、多くの方が陽性とされるなかで状況は一変する。

僕の息子も羅患したことがわかり、同居している僕は濃厚接触者になると。。。

「すぐに人と接することをやめてください」
「来島者はすぐにでも島から出したほうが良い・・・」
「明日からの来島者も全て中止にしてほしい・・・」

簡単に言うが・・・

瞬時にする決断にしては重すぎる。。。

港へ帰る船上でSTAFF陣に状況を伝え、
港にてお客様に説明をする。

「すみません、少し大切な話があるので聞いてください。
現在、多良間島にてコロナのクラスターが発生してしまいました。
そのため、来島者の皆様には大変申し訳ないのですが、今から海をご案内することができなくなってしまいました。
なるべく早く島から出たほうが良いとのことで、今日のダイビングはこれで終了となります。
今からのフェリーに乗船するか、エアーの変更などを行って頂き、早めの離島をご検討ください。。」

全員ポカーンとする。

それは当たり前だ。
今到着して、1本しか潜ってない人もいて、すぐに島から出て欲しいと言われたって・・
そんな無茶苦茶なことはないと思う。

それでもそうするしかなく、
無言の時間を経て、そのまま僕は隔離となり、STAFFがその後の対応をしながら休業になった。

僕はお店で明日からのお客様に状況を説明しながら、来島中止をお願いする連絡を繰り返す。
もちろんみんな戸惑い、言葉にしないが苛立ちだって大きいと思う時間が流れる。
「大変申し訳ないのですが、現在多良間島にてコロナのクラスターが発生し、来島予定者には中止をお願いしております・・
大変急なことでキャンセルの問題などあるとは思うのですが、当店も休業となってしまうためご予約を遂行することができず、
本当に本当に申し訳ありません」
「・・・・・・・」

それはそうになるよ・・・

僕の中では、
「これって何なんだろう。。」
「このままずっとこの繰り返しで、僕らの仕事なんて続けられるのだろうか。。」
「予約の責任すら果たせない観光事業なんて成り立たない」と。。
代替えが効く仕事をしている人であればそれほど大きなことではないのかもしれないが、
みんながみんなそんな仕事をやっているわけではない。
僕らのような仕事の人は生きていくなと言っているのと同じことだ。

もう、このような状況になって3年目にもなる。
正直コロナがなくならないことなんて目に見えている。
何を「ゼロ」を目指してやっているのか。
一生「ゼロ」が続くわけがないし、もうこの状況で進んでいかなければいけないわけだからもっと考えたほうが良い。
もちろん対策は最大限にやるのは当然で、その中で進まなければ、みんなが窮屈になるだけで・・・
今回のことで、こうになることくらい島で生活していれば想像がつく。
その中で、今更なんで対応にパニックになるのか。
どれだけ今までこうしたことに対応するため考え対策する時間があったのだろうか。

コロナが発生した期間に変なやつに嫌がらせを受けたり、
一部の自粛警察のように観光者に対して嫌がらせをするような馬鹿がいたり、
何かちょっとあればあたかも正義感振りかざすようにsnsでの発信をするようなアホも存在する中で、
そんなほんの一部の人を除いて、ほとんどの人が実態を理解し物事を前に進めている。

小さな島だからとか老人が多いからとか医療が乏しいからとか
そんなことはもうずっと十二分に理解している。
だからこそ、その中での対応を展開していくことを考え行動しなければ、
そこに生活している人はこれから先何もできないと思う。

ずっと島に人も入れず、
ずっと島からも出ず、
万が一、外に出た人や外から来た人が羅患したら、
ずっとそこを攻め続け、
島にいられないようにするんですかと。
羅患したら島にいられなくなるとかいう雰囲気がもう意味がわからない。

今回、羅患して宮古島に隔離されている子供達がいる。
隔離生活で10日間、小学生3年生や4年生が一人で部屋で過ごせと。。。
濃厚接触者は自宅隔離で、かつ公共の移動機関が使えないため、
症状もなく元気でもその親が子供の迎えにすら行けない。
島に帰って来れない子供達を何とかして戻してほしいと
島での自宅隔離にすることが最優先だと父兄は一生懸命動いているが、
結局誰も大きな責任を負いたくないから話が前に進まない。
そんな時に村が動いて大切な島の子供達を全力で面倒みるくらいのことができないのだろうか。

幸運なことに重症化もなくほとんど全ての子供達が発症してもすぐに完治している。
僕も含め全ての濃厚接触と言われる人だって、なんの症状もない。
それでもこのまま10日間以上の自宅隔離だという。

生き物を扱う畜産農家は1日だって仕事を空けることはできない。
僕のように顧客を担っている業者は、いつまでのお客様をこちらの都合でキャンセルしなければいけないのかすら読めない。
このような状況で、今後の島の生活なんて考えられないのではないだろうか。

こうしたことに関係ない一部の人は、
「そんなの自分たちだけのことでしょ」
と思うかもしれないが、
今後、ずっとこの島は鎖国状態を続けていくのだろうか。
コロナがゼロになるとでも思っているのだろうか。

諸外国では戦争で家族がバラバラになり普通の生活すらできない人たちがいる中、
今当たり前の生活や幸せができていることを無理に奪っていくような必要があるのだろうか。

2年以上この状況下で観光産業の厳しい展開をしてきているが、
今のままではあまりにも将来性がなく、もう撤退すら考えてしまう。

昨晩、嫁とも話をした。
もうSTAFFを連れて沖縄本島とかに拠点を移そうかと。
俺がダイビングの仕事で生きるのであれば拠点は沖縄でも良いのかもしれない。
でも、正直多良間以外で同じモチベーションで海の仕事ができる気がしないし、
そのような中で来てくれるお客様に海を案内するのであれば、一層のことこの仕事をやめて
群馬に帰って、どこか拾ってくれる会社があれば普通に働くよと。
これから外に出る子供の高校進学を考えればそのほうが良いのではないかと話した。

でも・・・
今当店には、これから大きな将来を担う若いSTAFFがいる。
新しく僕を頼ってきた子は
「これから海の仕事で一流になれるように頑張るので指導してください」と。
一緒に4年やっているSTAFFは
「シュウさんの決断についていきます。一心同体なので頑張りましょう」と。。
そういう志のある子が一緒に頑張っている以上、僕が逃げては行けないと奮起しなければと思った。

嫁からも
「いいSTAFFに恵まれているのだし、これからも全てを支えるからもう一度気合を入れ直せ」と。

だからこそ、もう一度立て直していくための道を作らなければいけない。
そのためにも、今の島の状況を変えていかなければいけないと思っている。

自分の仕事のためだとかそんなことではなく、
支えていかなくてはいけない人がいる中で、島を第一に想いながら前に進まなければいけないと思う。

今のままコロナゼロを目指しているようでは、今回のように島の生活ですらまともにできず、
結果、この生活に不便さを感じる人ばかりになってしまうと思う。

みんなそれぞれ社会の中で「生きる」ために頑張っている。

みんなそれぞれの生活がある。

人を揶揄したり、自分の環境を守ることだけ押し付けているようでは、ただ全てをブロックするだけで
何も変わらないのではないだろうか。

今回自分の大切な息子が羅患し、自分も濃厚接触者になる中で、
この環境の馬鹿らしさしか感じなかった。

みんな2〜3日間で元気になり、家族は無症状。
それでも2週間くらい家から出るなと。。。買い物も行けない。
助けてくれる人がいなかったらどうするのだろうか。

一体、僕らは何と戦っているのだろうか。
目に見えないものに左右されて、
嫌がらせをする化け物のような奴が出てきて、
日常が汚されて、
どこに終着したいのかすら目に見えない中で、何をもがいているのだろう。
これが果たして素敵な島だと言えるのだろうか。

大切な子供達は想い出を次々に削られる。
今回の件で、卒業式も中止。
お世話になった先生方にも会えない。
終業式までの残りの日々も学校は休みでみんな自宅隔離。

よく見てください。
みんな元気ですよ。。。

誰も責任は取りたくないからそうになることもわかるが、
あまりにつまらない現実にがっかりしてしまう。
もっと前を向ける世の中を考えなければ一生このままだと思う。

もう3年目・・・
どこかで変えていかなければ、
ストレスだけが積み上がり、人と人とのコミニケーションすらも取れない
おかしな島になっていくと感じる日々です。

ちょっと愚痴っぽくなってしまいましたが、
今の状況をクリアしながら、僕は奮起して夢ある若手と新しいメンバーの将来を一緒に築き上げながら
今シーズンも素敵な海で暴れていきたいと思います。

大好きな島で大好きな人たちの安全を第一に考えながら
それでも前に進む道を模索して頑張っていこうと思います。

心配かけているとは思いますが、
このような状況で僕の気持ちも不安定な日もあります。
それでも、
大切なSTAFFと共に歩みながら、
また最強のダイビングサービスを作っていければと思っています!

今シーズンも素晴らしい島で素晴らしい海をご案内できますように
たくさんのご予約お待ちしています!

たくさんの方に素晴らしい海で、素敵な時間を共有していきたいと思います。

是非対策をしっかりして、
遠慮した気持ちでなく、気持ちよく素敵な時間を過ごしにいらしてください。

皆様とお会いできることを楽しみにお待ちしています!








明るい未来へ。

2021-03-01 16:57:35 | Weblog
いよいよ漁業期間を終えて、
本業、ダイビングガイドへ!!!

ずっと
ずっと
ずっと・・・
コロナで苦しめられて・・・
心なんて何度も折れたよ・・・
それでも
何とか・・・
何とか・・・
打開策を講じながら・・・

お店もSTAFFも
もと通りのまま、
どうにか、
どうにか、
1年を乗り切った・・・・

支えてくれた皆様に感謝しかないです。。

だから・・・

何とかして、
何としてでも、
今年はスタートを切り、
休業することなく、
継続したいんだ。。

正直、
心も身体もボロボロの一年だった。

ガイドの看板を下ろして
日々過酷な潜水漁で、
必死にお店を守るために頑張った。
それでも、
宮古島も多良間島もロックダウンで
魚のセリ価格なんて暴落して、
死ぬ気で海に出て捕ってきた魚を
ただで捨てられていくような日々。。。

「俺、何やってんだろ」って・・・

何度も何度も思ったけど、

休業中にいろいろな想いをしながらも
「俺は海で生き抜く」
そう決断して、
その思いに集中して
走ってきた。

海は簡単ではない。。。。

海を熟知した大ベテランの友人も
今現在、海上で行方不明になっていて、
無事を祈りつつも
まだ見つかっていない。

海に出ること。
やればやるほど、
どれだけ心と体を削ってやっているか痛感する日々。

それでも、
人が見ることができない水中世界の美しさを伝え、
感動を共にし、お互いが笑顔溢れていくことが、
自分の誇れる職業だと決めたから
やり抜くだけだと。

今までもたくさんの大変さはあったけど、
それでも当たり前にやってきた
「大好きな島の美しい海でダイビングを案内すること」

それが、

こんなにも難しく・・・
こんなにも苦戦する日がくるなんて思わなかった。。

でも、
決して腐った1年にはならなくて、
いろいろなことが始められた1年でもあった気がする。

大自然を前に、
毎日自分の小ささを痛感し、

大自然を前に、
がむしゃらに頑張っていこうと決めたから

規模は縮小してでも、
積み重ねた信頼をまた取り戻せるように、
一歩一歩確実に歩んで
シーズンを向かえていこうと思う。

明日からOPENまでの1週間くらいは、
自分やSTAFFの最も大切になる
「海の感」
を取り戻す日々として講習をしていく。

事故予防
危機管理
トラブル対処
ガイディング
笑顔を生み出すために何をするべきか

そんな
「海の感」
を取り戻す1週間を経て、

僕たちは、
海を案内する
「ガイド」
という場所へ帰りたいと思う。

まだ先の事なんて分からないけど、

身体は不思議なもので、
3か月も悩まされていた
疲労骨折
肋骨骨折
とか、
全てのけがも調整したように治り、
シーズンに向け体の状態が上がってきている

3か月ぶりのランニングからはじまった今日
何だか久しぶりにすがすがしい太陽を浴びた気がした

何とか明るい未来への一歩となりますように。。。

万全な対策を取り、
自分の人生をかけたこの海で
皆さんとお会いできることを
心より楽しみにお待ちしています。

絶対、
みなさんに、
最高の「笑顔」を
届けます。

さぁ、走り出そう。
ただいまっ!!










多良間島&水納島の海 ダイビング ~コロナウィルスによって僕らが変わらなければいけないこと~

2020-10-13 17:11:51 | Weblog
かなり久しぶりの投稿です。
何だかこのブログ・・
年に1~2回だけしか更新してないかも(笑)
でもその分熱い想いを綴っているので、良かったらお付き合いください☆




コロナウィルスに時間も仕事も気持ちも右往左往されてきた2020年ももう10月になってしまった。。。

シーズンもあと2か月もない。。。

今年はもう再開は無理なのかとお店の経営に四苦八苦しながらの日々だったが、このままではやはりこの先の道を作ることはできず、
少し落ち着いてきた今、何とかもう一度いろいろな想いを背負いながら再開し、頑張っています。

それでも、さすがにダメージは大きく、正直例年の1/3にも満たない人数での営業で、気持ちを切り替えて初心に戻って海を魅せることに集中する日々、
いろいろな声もある中で、自分自身が強い意志と対応策を作って、島の安全を第一に考えた中で「観光」という枠を何とか崩さず未来につなげるように、
もう一度頑張ってみようと思うこの頃。

いろいろなマイナスを考えれば怖さしかない・・・・
状況によっては集中打を浴びる事だって考えられる・・・
でも、このままでは島も良い方向には進んでいけないとも思う中で、無理はもちろんせずに少しづつでも最大限の力を振り絞って、
動き出していくことが大切だと感じています。

お店を開業して17年。
おかげさまで島民にも温かく見守られ、お客様にも恵まれ、とても順調に素晴らしい営業を行ってくることができました。

時には忙しすぎて倒れそうになっても、STAFFと共に日々笑顔で乗り越えて・・・
時には自然の驚異に振り回されても、経験を胸に全力で乗り切って・・・
時には船やコンプレッサーの故障に頭を悩ませ、島で1件のお店というプレッシャーに負けそうになっても、1件だからこそ生まれるたくさんの笑顔に助けられ、
時には仲間が一人もいなくなってしまっても、家族の協力でもう一度信頼を取り戻して・・・

いろいろなことはあったが、
そんな中でも「やり切る」意識の中で、日々楽しみを見出しながら走り続けてきたが、
今回の事は全く自分の予想を超えてきた出来事でした。

今シーズンが始まる前、2月海外ツアーを行っている時に、騒ぎは少しあったが、それほど考え込むこともなく、
ある意味では安易に感じていたのかもしれないが、無事にツアーも終えて、戻ってきたら日本が大変な騒ぎになってきていて・・・
正直・・・
本当に驚きました。

島に戻って、世間の状況を冷静に見ていく中で、これは本当に危ないのじゃないかと。
今年は330日前からの航空券予約ができることからおかげさまで予約はひっきりなしに入り、ほぼほぼ一年安泰だろうというくらいの動きがあった中での出来事でした。

そんな時にある日の夜、嫁がつぶやきました。

「しゅうさん・・・このまま続けるのは危ないんじゃないかな・・・」

それまで僕は、シーズンも始まったばかりで、
「しっかり対応してやるしかないでしょ」という姿勢で、
ある意味ではすべてを受け入れず、どこかで現実を見て見ぬふりをして逃げていた気もします。

その時、シーズンの出だしで緊張感持って走り出したばかりの中という事もあり、
出鼻をくじく嫁の言葉に少しイラっときたことを覚えています。

その後、冷静に考えていく中で、
「もしも今の状況で島にウィルスが入ってきてしまったら・・・」
身震いが止まらなくなりました。

次の日もまたその次の日も新しいお客様がくる中で、その対応に追われながらも、
恐怖感は増していくばかり。
どこかで決断しなければ・・・
どこかで・・・
そういう思いが毎日芽生え・・・

決断を急いでいました。

恐らく沖縄では、一番早い「休業」という動きだったと思います。
それは、決して素晴らしいという事ではなく、島の状況、自分の立ち位置、安全、すべてにおいて猶予がなかったからで。。。
この時、初めて嫁の冷静な判断に助けられたと実感する自分がいました。

お店を始めてから台風のような自然環境的なこと以外で、予約をこちら側からキャンセルさせてもらうことは初めての事で、
一人一人への連絡は正直そんなことが認めてもらえるのか震えてやっていました。

やっていることが本当にあっているのかもわからず、怖く苦しい決断で・・・
お客様へのキャンセルの電話の後は、毎回、切なさしか残らない日々。。

でも、結果的にその後、緊急事態宣言が発令され、一気に日本が動き出しました。
自分の動きは合っていたのだとほっとする反面・・・

「休業」なんてある意味簡単だ。
その後の再開は死ぬほど難しくなることは、頭のどこかで感じとっていました。
そこからは、この先の不安がのしかかる日々。

予想通り、自力ではもう進めなくなり、行政と歩みをそろえていくスタイルをとるしか術はなくなっていました。
しかしながら、当たり前だがこのようなことは行政も初めての事。
そして、仕事の状況的に民間事業所との温度差はどうしても生まれてきます。

何とかその温度差を埋めながら進めるが、やはり再開は程遠く・・・
気が付けば我々の仕事上とても大切なGWも「休業」で終わり、6月に突入していました。

この時、観光の今後を考えた時、もしかすると我々のような職業は、
このままの日本の中では、なくなっていく事業なのではないかと。

もうこれ以上お店を引っ張っていくのは危険すぎる。
STAFFの人生をここで止めるわけにはいかない。
どうしたら良いのだろうと、悩む日々の中で、
今まで一直線に進んでいた気持ちは折れてしまい・・・
夢を追い始めてから何度もくじけた時も、一度も考えることはなかった
「新しい道」を模索し始めました。

抱えるものがある以上、止まることはできない。
自分の持っている技術を駆使し、必死に「漁業」という新しい枠も取り入れ、
お店存続のため自分自身が別の仕事で働き、その資金をお店に入れるように、新しい道も視野に入れながら、動き始めました。

どこか、寂しさしかなかったし・・・
正直、困惑が大きく、
生きる道を探すしかなかったような気がします。

そこから何とか再開でき、キャンセルばかりの中で足を運んでくれたお客様に新しい予防対策を講じたサービスで仕事をするものの、
今まで当たり前だったことができない辛さが、どうしても苦しく・・
再開したが、時に笑顔は消えていた日も続きました。

そうこうしているうちに、第二波がやってきて・・・

ぎりぎりまでWITHコロナで頑張ろうと、進まなければ何も生まれないし、国が観光事業を前に進めている中、自分は逃げるのかと、
葛藤が大きかったが、最後に頭によぎるのは、「ここは他とは地域が違いすぎる」。
島を守るには、今頑張って「進む」ことではない、
「止まる」ことだと・・・

またしても苦渋の決断をしなければいけなくなり、
泣く泣くまた一人一人にキャンセルの電話をする日々が続きました。

今回はさすがに、「休業」の連絡はスムーズにはいかず・・・
時には罵倒され・・・
金銭的トラブルにまでなったこともありました。。。

理由は簡単で、前回と違って、国の経済はSTOPしない方針の中で、
沖縄も前に進む方針だったからです。

だからこそ、当店だけが「休業」する現実に、何の後ろ盾はなく・・・
責められても仕方ありませんでした。

でも、自分の中では今は営業を頑張る時ではないと。
しっかりと冷静に見極められるようにもなっていました。

島の診療所の先生とも相談しながら、現実を受け止められるようにもなっていました。

ただ・・・
今回の休業は前回と違ってトップシーズン。

前回の春先は、まだこの先トップシーズンの営業ができれば何とか取り戻せるという、どこか安心もあったのかもしれないが、
今回はさすがにこのままいけば、営業せずにオフシーズンに入り、また次のシーズンまで無収入が続く状況。

我々の仕事では命取りになる状況に、
さすがに気持ちは折れそうになりました。

周囲の島でも同業者で「休業」しているところはなく、
どこか気持ち的な焦りと前に進めないもどかしさが胸につまり、
下を向いてばかりの日々。

しかし・・・
そんな時に多くのお客様から、
本当にたくさんの支援や応援の声が次々と届きました。

本当に泣けてくる毎日でした。

お店の事、STAFFの事、家族の事までみんなが心配してくれて、
しっかり守らなければいけない自分がここで折れていたらいけないと、

今まで心のどこかで信頼をつないできた多くの方々が、
倒れそうな僕にぐっと手を差し伸べてくれて支えてくれました。

もちろん今も危ない状況であることは間違いないですが、
今は状況を冷静に受け止めながら、自分で判断し、それを信じ、
そしてそれを支持してくれる人がいるということが、
今回の一連の最初とは大きく違う気がします。

時代って変わっていくのだなって最近は特に思います。

僕らが思春期の頃、連絡ツールは、固定電話からポケベルになり、当時どこかの社長しか持っていないイメージだった携帯電話があっという間に当たり前になっていきました。
そして、インターネットが普及し、僕らが気付かない間に、時代はどんどん進んでいました。

今では世の中のすべての情報を手に入れることができるスマートフォンがほとんどの人の手にある時代となり、
いち早く何かの事業に取り組めば大成功をおさめることさえ可能な時代になりました。

Facebook、インスタグラム、Youtube、ツイッター、tiktok、ブログ・・・

もうついていけないくらいの新しいことが次々と流れていく時代。

毛嫌いしていた自分もいたけど、時代に合わせていくことに目を向けると、
また別の視点からの楽しさも出てきました。

そして、そんな時代の変化が、結果的には多くの人との「つながり」を作ってくれて、
離れたところからも多くの人が助けてくれました。

そんな時代の流れの中で、僕の仕事を考えた時・・・

僕の職業は、そんな時代の流れの中にはない「人の気持ち」を「心」で繋げていくとても大切な職業だと感じるようになってきました。

最近まで、今の世の中で、僕らの職業はなくなるのではないかと考えていた気持ちは消えて、
今後、僕らの職業は「命を守りながら、気持ちをつなげる」「他には代用できないプロの仕事の要」になるのだと。

僕はこのお店を開業するときからずっとその「気持ち」に自分の神経をとがらせ集中してきたからこそ、
小さな島の小さなお店に多くの人が来てくれるようになり、その大切な方々が今手を差し伸べてくれるのだと勝手ながら感じています。

今回、時代は大きな変化をもたらし、「サービス業」が太刀打ちできないようなウィルスという壁が立ちはだかりました。
正直、大きすぎる壁の中で、自分の足元はもう見ることはできず、ふらふらな気持ちはありますが、
それでも日々笑顔でいられること、家族、STAFFと協力しながらやれることを今はやろうという時間を過ごすことで、
「充実感」が不思議と生まれてきています。

そして、「サービス業」は必ずこれからもずっと必要となると感じています。
今回の事で今も、旅にも出かけられない、飲みにも行けない、外食も躊躇してしまう、
そんな大きなストレスが生まれていることは間違いないと思います。
だからこそ、新しい形で「サービス業」が奮起しないといけないと感じています。

この期間、

漁師として海に出たり、
STAFFに集中してプロフェッショナルな講習をしたり、
島の子供たちに海の事やシュノーケリングを教えたり、
赴任してきている先生方に美しい海での休日の過ごし方を教えたり、
ダイビング指導をYoutubeに取り組んでみたり、

忙しすぎてできなかったことが今は少しできるようになり、
ある意味では充実感も出てきています。

でも、どんなにあがいてもすでに10か月間、収入はゼロ。
これでは、気持ち的に充実させ、よそ見していても、
どこかで底が尽きて、お店を存続させ、家族を養う事なんて今後できなくなってしまいます。

今、状況が緩和されてきている中で、この時を大切に再開し、また一から頑張ろうと思って走り出し
しっかりと現状を受け止めながら「新しいサービス業」を確立しようと思っています。

もちろん、島の安全が第一で、
恐怖感はたくさんありますが、
100%に近い対策を講じた中で、その中でも一人一人のお客様とOPEN当時のように一生懸命「海」を通して
「気持ち」を伝えていこうと思っています。

正直、出会いや再会の中で、「夜ゆっくり飲みながら語りましょうか?」と口元まで出かかることは多いです。
みんなとぐっと握手したり、ハグしたり、感動を共にした時のアクションもつい出てしまいそうになることもあります。

今までと違って何だか接する時間が少なくて、ただ、ダイビングを案内するだけになってしまうかもしれない。
それが、とても息苦しく・・・
サービス再建にはまたこれからもっと真剣に取り組まなければいけないことだらけです。

今まで何が最高の時間なのかと考えながら、継続できるサービスを一生懸命やってきたような

みんながダイビング後、ほっとするような昼食の提供もできない。
ログ付けとしてお店で海を語ることもできない。
出会いや再会に感謝して、感極まって握手することもハグすることも・・・
気持を表現することもマスクを通して無表情の中で伝えなければならない。

そう・・・
今回のウィルスは、本当に大きなものを失う出来事だけど・・・

それでも、僕は「海」を案内する職業のプロとして、そこに集中しながら笑顔になってもらい、
少しでも気持ちがほぐれるほっとした時間をこの島で送ってもらえるように、
頑張って再開をしていこうと思っています。

気が付けば、シーズンも残り1か月半。。。

予約もほとんどキャンセルで、人数も入れられないので、縮小した営業にはなっていますが、
その分、海や人と向かい合って、また一歩一歩頑張ろうと思っています。

多くの皆様の支えに心より再開できていることを感謝します。

また、
温かな雰囲気のある島、
そしてそこに笑顔があふれる人々、
そんな時間が流れ出すことを信じて、
今はやれることを頑張りたいと思います。

しっかりと
島の方々の想いを胸に
楽しみにされている来島者の方々の想いを胸に
一歩前に足を踏み出していきたいと思います。

今後とも全力で頑張りますので、
どうぞよろしくお願い致します!

まいったなぁ・・・・さすがに・・・

2020-05-12 13:53:23 | Weblog
12月~のオフシーズンを終え、準備を整えて始まったシーズンは、
かつてない厳しいスタートとなってしまっています。。。

気が付けばもう5月も中旬・・・
沖縄地方は梅雨入りをし、天気こそ曇り空ですが、気温も水温も高くなり、
水中はすっかり幼魚が増え始め、夏を待っているような雰囲気にもなってきました。

本来であれば多くのダイバーで賑わい、僕らも必死にガイドして、たくさんの笑顔に包まれるGWも
今年は寂しくStayHomeで過ごしました・・・

ウィルスが島に入り込まないように・・・
島の方々が不安な気持ちにならないように・・・
何とか早めに先手を打って始まった当店の休業生活も、
もう・・・2か月近くなります。

毎日、先の見えない日々に、
何とかSTAFF教育で海に出たり、
漁業で少しでも取りつないだり、
心折れないように立ち上がっている日々です。

何とか終息に向かってきている流れも感じながらも、
僕にとっては闇からの脱出の道筋が未だ見えてこない日々。

果たして・・・・・
本当に・・・・
近い未来に・・・
この先、島に島外の方を入れられる日がやってくるのだろうか・・・

仮に終息していったとしても、
ウィルスが完全になくならないか・・・
薬やワクチンが全国に行き届くか・・・
すべての人に抗体ができるか・・・
そうでもなければ、外からの人を1人でさえ入れることは、
今までと変わらずリスクを感じてしまうのではないかと。

感染者が減ってきて、徐々にまた予約の動きも出てきたり、
みんながまた旅を楽しみに感じ始めている今・・・
とてもうれしい気持ちもありながら、
僕は未だに闇の中をさまよっている感じです。

もし、緊急事態宣言が5月31日で解除されて、
観光大国である沖縄が、マリン事業はじめ観光業の規制を緩和せざるを得なくなり、
人の動きが出てくれば・・・

リスクは・・・
今までのことと何も変わらないのではないだろうか・・

結局のところ、いつになれば、旅行や観光事業の展開ができる日が来るのかは、
未だに見えてこないのが正直現実なんだと思います。
第2波があるから・・・
第3波があるから・・・
こうして、改めて考えると、
僕らの業種はとても危ない中にいたのだと気づかされます。
様々なことが緩和されていったとしても、
旅行するということは一番最後なんだと。

では、
少しづつ緩和をして、経済を回していくとします。

多良間島でいうなれば、今後県内での検査で陽性がゼロの状態を保っていることを条件に、
宮古圏域での観光者まで受け入れが可能になっていくでしょう。
でも、宮古島が同じように緩和して、県外からの渡航者を受け入れOKになれば、
おのずと接触者は出てくるわけで、医療状況の面から今までと同じく
また多良間島には入れないように島外からの人は入れない状況にならざるを得なくなります。

島内や宮古圏域内だけでの仕事ができるだけでも、休業よりは良いかもしれませんが・・・・
正直、その対応だけではお店を持続することはまず不可能です。
これが1年続き、オフシーズンに入れば、そこまではさすがに体力はもたないです。
つぶれます。

我々の業種は、基本的にオンシーズンとオフシーズンがあり、
オンシーズンの貯えで、オフシーズンのメンテナンスやSTAFF雇用維持、
次年度への設備投資などを行っていきますが、
今年度のオフシーズンからずっと収入がゼロに近い状況で、次年度をまたぐまではさすがにもちませんし、
その後の未来があるのであれば頑張れるかもしれませんが、
結局同じことの繰り返しが数年続くとなるとさすがにそこまでひっぱれません。
事業主として早い閉店の決断が必要になります。

すなわち、いくら助成金を申請しようと、一時的に助けてもらおうと
他業種の方でも同じですが、すべて現在影響を受けている業種の人々は、
「Withコロナ」の新しい形を作り、付き合っていかなければならない、ということが結論になってくると思います。

では、我々のダイビングサービスで、「Withコロナ」そのようなことが可能なのか、
またそれはどういうことなのか、
考えただけで厳しい現実とぶち当たります。

人と接触ができずに我々の仕事を行うということは、
とてもとても厳しいことで、
つまりのところ・・・
こういうことになるということです。。。。

■送迎は、基本できません。
つまり、空港へも港へも自力移動となります。
島にはタクシーはないので、レンタカーです。免許がなければアウトです。

■基本、全員マスクの着用を行い、船上でも人との距離を保ち、船内の利用は避けます。
つまり、エンジン音がある船上で会話はできません。
トイレも使えず、船内の荷物も常に消毒が必要です。日差しが強ければマスク焼けや船酔いも心配です。

■密を作らないために一日の予約制限は4~5名となります。
つまり、STAFF雇用は必要なくなり、大きな店舗は海に出るたび赤字運営となります。

■ダイビングのブリーフィングも大きな声を出しますので、話すSTAFF側も聞くお客様側も全員マスク着用です。
マスクをエントリーぎりぎりまで着用して、入る前に外して、荷物へしまう行動の流れになります。

■基本、人との接触ができません。
ダイビング中は、流れていても危険な事があっても手を取ったりの体への接触ができません。
緊急時に、オーラルでの浮力維持のための給気やエアーの共有もできません。
さらにもっと緊急時の、曳航や人工呼吸やCPRもできません。

■船上でも水面でも密の状態を作らないようにしなければなりません。
そうすると・・・パニックを防ぐ事前水面サポートができなくなり、
お客様へのフォローはできなくなります。
今までそっとフォローしていたことがなくなるため自己責任のみの超ハイレベルなダイビングのみとなります。

■人と人との距離を2mくらいとらなければいけません。
ダイビング後に感想を話し合うことも距離を保ち、飲み物や昼食の提供もできません。
つまり、各自で食事は購入して、人と距離を保って寂しく取るような感じになります。
島では昼食を購入する場所が少ないため旅行するときに数日分の持参となります。

■密閉された空間利用ができません。
アフターダイブでも店内への空間の共有はできません。
仮にするとなれば消毒を行い、精算時のみとなります。
事務所もビニールシートでガードする感じになります。

■集まっての会食などはできません。
ログ付けなどは基本オンラインか用紙を渡すだけとなります。
もちろんお客さんとの飲食でダイビングの感想などでのコミュニケーションも取れません。

■握手や接触などはできません。
お帰りの際に、握手やハグや感謝の気持ちも、表現できません。
お荷物を運ぶ時にもSTAFFはグローブなど着用となります。

・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
かなり、厳しめに掲げていますが、
「Withコロナ」でダイビング業が営業するということは、要はこういうことなんです。

これって・・・・
正直・・・
お客さんも僕たちも
楽しいのだろうか・・・・
常に相手がウィルスを持っていると想定しながら、
心から遊べるのだろうか・・・・

これは、我々は確かにダイビングを提供するお店ですから、
ダイビング提供していることには、間違っていないかもしれないけど・・・・

こうして書き上げると、今まで皆さんが感じてきた「サービス業」というのものが良くわかると思います。

ダイビングサービスというのは、ダイビングをただ提供してきたお店ではなく、
全てのサービスを提供してきたことだということがよくわかるかと思います。

ただ、「ダイビングを提供する」お店を再開するのであれば、
きっとこのスタイルで徹底するならば、できるかもしれません。
もともと我々はダイビング技術でお金を頂く職業ですから、それでよいのかもしれないけど・・・

僕は・・・・

やはり・・・・

これなら、この仕事への魅力を感じることはできないし、続けていくことは難しいと思っています。

僕がやりたかった、ずっと夢見てやってきたダイビングビジネスは、
もっと魂のこもったプロとして「最上級のサービス業」だと思っています。

僕は、自分たちの仕事に最大限の誇りを持って、お金を頂いてきました。
このようなサービスが当たり前だととらえられることなんて、今まで多々ありましたが、
それがきっと知らぬ間に一人一人の心に突き刺さって感動を与えているのだと胸に秘めて、
プロフェッショナルとして、時にはぐっとこらえて、
コツコツとこの仕事に取り組んできました。

だからこそ・・・・
今の状況を打開することを考えると
未だに闇の中なんです。。。

どうしよう・・・と、
毎日、嫁と話をしています。

僕が人生をかけて歩んできたこの島での道。
仕事をどうにか探すことを考えれば、島を出て内地へ行くことも考えなければいけないのかもしれません。。
でも、毎日話す中で、
大好きなこの島で今後の家族との人生も歩んでいきたいと、
夫婦の意見は一致しています。

だけど・・・
このままでは・・・
僕は仕事がなくなります。

今から数年はどうにかできても、
何か新しいことをやらなければ、この先の生活はできません。

今まで自分の夢で突っ走って生きてきたから・・・
この先は、子供たちのために、何か安定できる道を探さなくてはいけないのかなぁと。。
別の覚悟も決めていかなければいけないとも思っています。

決断は、もちろんこれからの状況を見てからです。
もちろん、個人事業主だとしてもSTAFFもいて、会社としてたくさんの責任がありますから
すぐにあほみたいな決断はしませんが・・・・

先は闇の中。。。。

もちろん
「きっと明るい未来があるよ!」
「これから変わっていくよ!」
って、
思って、全力で頑張っています!!

ただ、「時」には限りはあるもので、
次のステップも視野に入れなくては、人は生きられない。
そして、どんなステップでも乗り越えられる人としての力がないと、
これまた生きられない。

正直、そんな、闇の中で
今はもがいています。

それでも、日々の笑顔を忘れずに・・・
人生って色々あるから、
これからも全力で頑張ります!!!

村の方々からも
「大丈夫かぁ?」
「頑張れよ!!」
「あんたなら乗り切れるさ!」
「いつもありがとね」
「村としても支えていくからよ」
なんて、毎日いろいろな人に声をかけてもらって、
それだけでも幸せですね。

そんな幸せを感じながら、
今は、耐え忍び・・・
打開策を最後まであきらめず見出しながら、
この仕事へ最後まで力を注ぎ、頑張っていきたいと思います。

いろいろな方々から、
サポートするから頑張ってよとご提案も頂きありがとうございます。

僕は、最後までダイビングを通じて知り合った皆様からは、
当店の「最上級のダイビングサービス」で大切なお金を頂きたく思っています。

なんだか、揺れ動く日々の気持ち。
熱い男のブログ・・・
それこそ久々の更新です(笑)

人生、熱く生きていかなきゃね!!!






多良間島&水納島の海 ダイビング ~やべぇ・・・放置しすぎた・・・・~

2019-06-21 15:18:24 | Weblog
ほんとにお久しぶりなブログです!

あっという間にシーズンINしてもうすぐ梅雨明け・・・
すでにバテはじめているこの頃ですが、
STAFFの大成長に恵まれて、楽しく順調な日々を過ごしています。



最近は、PTAや観光協会等、ある程度の責任を覆う年代にもなり、仕事以外にも忙しい日々。。
それも楽しめるようになりたいのだが、いかんせん僕らの仕事は一瞬も気が抜けないハードな日々が続くため、
毎日がめまぐるしく過ぎ去っていきます。

久しぶりのブログ・・・

そう。。。思うところがあるとこのブログにたどりつくんです(笑)


もう皆さんもご存知な宮古島バブル。
簡単に説明すると・・・

宮古島市が海外からの大型フェリーの入港を大幅に回数を増やし斡旋することで、急速な発展を遂げ、
島内にはあっという間に多くの飲食店やホテル等の建設ラッシュっが始まりました。
薬局や電機屋さん、ドンキホーテーまで・・
そして、勢いそのままに下地空港の開通により、さらなる観光者数を増加させ、海岸線にはホテル建設ラッシュ。
そして、その建設のために外からの従業員が一気に押し寄せ、賃貸住宅はすべて埋め尽くされ、土地は次々と売却され、賃上げが始まる。
1ルーム7~10万という都内並みの状況におちいり、今や島に二つの空港を有し、自衛隊もよんで・・・
外国人ラッシュでタクシーも拾えない。。
そう、そんなすさまじいことになってきたんです。。。。


ある程度の予想はしてきたが、宮古島と石垣島に挟まれた小さな島はしっかりと対策をして行かないと本当に危ないんです。
僕の店舗一つが声をあげても、大きな波にはかなわない。
だから島民や行政や観光協会が一つの大きな柱をもって、多良間村はこうあるべきだと方向性を定め、乱雑な開発や大手の参入、
ニーズに合わない来島者をしっかりと理解を促し制限していくことが今後必要になってくる。
そのためにいろいろ四苦八苦してるんです。。


それとともにもう一つ懸念しているのが、マリンレジャー産業の乱雑な遠征です。
今までは大型フェリーでの観光者だったため、1DAYショッピングと島内観光がほとんどだったのが、
下地空港の開通でホテル産業が活性化し、2DAY、3DAYの来島者が増加した時に、島の観光だけでは時間が消化できず、
必ず海へのレジャーに足が伸びてきます。
その中で、我々の島がしっかりと管理していかなければならないのが、多良間島や水納島への安易な遠征プラン。。

16年前、僕がお店を始めた時から遠征の船に関しては大きなテーマとして掲げていました。
多良間島の海が知名度をあげれば必ず近隣の島が乗り出してくると。
案の定、その動きはたくさんあり、その都度、同業者との話し合いや通達を行ってきましたが、なかなかうまくいかないことも多かったです。
それは、同業者の中でも目上の人も多く
「お前に言われる筋合いはない」
「誰の海でもないんだから勝手なこと言うな」
「新しく来たやつがどうこう言うな」
「お前よりも早く俺は多良間で潜ってる」
「ここの海は宮古島の管轄だ」
そんな言葉を浴びせられながらも、根気強く訴えかけてきました。
僕が来る以前までがどうであれ、島に一つのマリン事業所ができたならば、そのお店が島の中でしっかりと評価を受けているならば、
そこの島の宝の海には、その島に住む人たちの大切な想いがあり、乱雑な行為は許されないと。

だからこそ、僕はこの島の大切な行事にも全力でのぞみ、この島の住民として受け入れてもらえるように、
そしてこの海をこよなく愛し、保全していきながら島民に理解してもらいながら観光者を入れていくように進めてきました。

それでも遠征船の8割がたの業者は理解してくれるものの、納得してくれないお店も数件はありました。

現にここ最近でも、遠征の船が来て、沖合で停泊して僕らが潜り終わって移動を始めるとそこのPOINTにやってきて、
アンカーを投げ込み普通にダイビングを始め、僕らが2本目のPOINTを出ると、またそこにやってきて普通にアンカーを投げ込みダイビングを始める。。
ということもありました。

絶対にやめて頂きたい。


そのような長年の状況の中で、僕に手を貸してくれたのは多良間島に遊びに来て感動してくれた多くのお客さんたちでした。
僕はログ付の度に繰り返し繰り返し、この島の海を守っていくためには、この島の美しい海がずっと続くためには、と話をして
それを多くの方が真剣にきいてくれました。
そして、業者には伝わらなかった言葉は、お客さんを通して、離島のあるべき姿、
安易なリクエストやそれを乱雑に行う業者を選ばないという選択肢が、何も知らないお客さんにまで新しく口コミで伝えられ、
ここ数年は落ち着いた状況で良い方向に進んできていました。


ただ、前述したようにバブルとともにこれからはまた何も知らない、多くの観光者の方が押し寄せてきます。
もちろんその方々には悪意なんてありません。
ただ、悪意はなくとも・・・
ただ、事情を知らないということで・・・
乱雑な業者が息を吹き返してしまうのです。

「凪だから多良間までいっちゃうか!」
「水納島ってきれいらしいから遠征費払えばチャーターで遠征できるよ!」
「多良間の透明度はすごいみたいだからちょっと行ってみるか!」

そうになれば・・・お客さんは・・
「え~~いいんですか!行ってみたい!」
ってなりますよね・・・・

そう・・・
これが「安易」ってやつなんです。。。

そんな船が多良間に来てから、
POINTも知らない・・
潮の流れも知らない・・・
島内ルールも知らない・・・

むちゃくちゃするから僕だってお客さんに気を使いながらお客さんには不快な思いをさせないように注意を促します。
だけど・・・
注意されれば逆切れする・・・


しっかりと分かっておいてほしいこと。
多良間島のサンゴ保全は長年、行政とも協力し、美しい海を守るため全力で行っているんです。
一度のアンカーで3m岩場を砕くような行為を避けるため、50POINT以上にブイを設置し、そのブイは島の方の漁業の妨げにならないよう
水中に沈め、毎年点検、交換しているんです。
冬になれば何度も何度も島のリーフチェックを行い、オニヒトデの動向や水温変化を記録しながら
多良間島のサンゴ礁が美しい状態を将来に残せるように全力で取り組んでいるんです。

多良間島の海は流れが強いため、ドリフトダイビングを行う時にも、救助船がないため、港に救助できる船1隻と連絡とれる人員を陸に残し、
潮の流れも熟知し、アウトリーフに流す場所は避け、リーフ沿いに流れ、最悪リーフに戻れる場所を選定して行っているんです。
万一のためにリールブイを掲げ、そこにはGPSと携帯電話を備え付け、水面からでもいつでも連絡が取れるようにと少しでもリスクを軽減するために
安全に必死に取り組みながらこの素晴らしい海を案内しているんです。
海上保安庁多良間支所として様々なトラブルや救助に力を発揮しているんです。

だからこそ「安易」に遠征でやってきて、僕らの船の場所を見ていなくなったすきにアンカー打ち込んでサンゴを砕いたり、
勝手に流れも知らない場所でドリフトダイビングやっていたりされると本当に困るんです。
あげく、知らない海に来て、
「きれいだったからまた来よう」
「言うほどきれいじゃないね。いまいちだからもういいかな」
と無責任なガイドをやられては、
ずっとずっと、毎日毎朝、神経削らせてきりきりしながらPOINTを選び、
必死にガイドしてきた積み重ねが切なくて仕方ないんです。

これからの大きな変化が起こる前に、一つ釘を刺しておきます。

多良間島、水納島の海域での遠征船はご遠慮いただいております。
ただし、これは法的な縛りはとれません。

あくまで・・・

「良心」に問います!!!!
そこんとこ、よろしく!


郷土マリンサービスJAWSⅡ
代表 柳岡 秀二郎





多良間島&水納島の海 ダイビング ~泣けちゃうよ~

2018-01-22 15:02:02 | Weblog

ここ数日、海況も安定していたこともあり、保全活動もしながらシーズンのシュミレーションを兼ねて、一人船を出している。



風と潮を読みながら、POINT水中ブイ上に船を浮かせ、操船席から降り、ウエイト・フィン・マスクを装着してロープを持って海に飛び込む。
その間に船が流され水中ブイの位置からずれれば、そのままロープをたどって船に戻り、ロープを回収し、操船席に戻ってもう一度やり直す。

風や流れが強ければ強いほど水中ブイへの係留は難航し、時には先にアンカーをもって飛び込み、サンゴを砕かないようにアンカーを打ち、
船を一度止めてから、そのまま船に上がり、今度はブイロープを持って再度飛び込みブイと係留してくる。



そんな一連の流れが一早くできなければエントリー前のお客さんが心配するし、船酔いしてしまう。
でも、係留を完璧にしなければ安心してダイビングなんてできない。
小さな船に切り替えればもっと楽かもしれないが、船上の快適さが低下してしまう。

係留して、船のエンジン止めて、ラダー下して、潜降ロープおろして、ブリーフィングに入る。
水中を全力でガイドして、エキジットのサポートをし、アンカーを外しやすくしてから船上にあがり、
すべてのロープを回収して、船上でのサポートを行い、次のPOINTへ繰り返す。
港に戻って岸壁に寄せて、ロープをしばり、タンクをおろし、積みかえる。

STAFFがいる時には、分担しスムーズに当たり前にしてきたこんな作業も、一人で行えば難航することは目に見えているので、
とにかくスムーズにできるように何度も何度も繰り返す。
自分一人で作業で海に出る時には今までも行ってきたことだが、それは海況も安定し、プレッシャーもない状況での事で、
これからシーズン中にお客さんを連れて行うとなると、時間的なことも抱えるものも全く別の作業になると思うと何度も行って身に着けるしかない。
そのために体力と筋力がなければと今シーズンはトレーニングもいつになく日々積み重ねている。



でも・・・・

それでもやっぱり・・・

人の力がなければ、人の力がある時と同じクオリティーは生み出せない。
2人、3人、4人とSTAFFがいる時と同じクオリティーになるべく近づけるためにはトレーニングするしかないと頑張るけど、
どうしても、一人の力には限界を感じてしまうこともある。

今は海から戻って考えることは、

今シーズン大丈夫なのかな・・・
期待に応えるダイビングを提供できるのかな・・・
もうあと1か月もすれば始まるのか・・・
何とかしなければ・・・

と、マイナスの事ばかり。

数年前、STAFFが辞めてしまい今と同じように一人になってしまった時に同じようなこともあったが、
今はその時よりもお客さんは増え、その後やってきたお店のクオリティーもあがり、期待も大きくなり、状況は全く変わっている。



この業界は人の入れ替えが激しかったり、今は新しく目指す人が少なかったり、将来を設計するのにとても難しい職種であったりと
多方面で人材確保に苦労している状況で、
育てたガイドもいつかは独立をさせていかなければ将来が築けなかったり、
独立を目指さない人はある年齢で見切りをつけて業界から去って行ったり・・・
オーナーとSTAFFのモチベーションが一致せず苦労しているお店も多い。

僕自身も長年ずっと見つめ直すことばかり。

俺の育成方法が悪いのかな・・・
もっと雇用を考えなければいけないんだろうな・・・
もっと同じ喜びを共有できるようなお店つくりをしないとな・・・
経営者としての力が俺に不足しているからだろうな・・・
俺がもっと魅力を伝え、指導して素晴らしい職場にしないとな・・・
STAFFの将来を明るくしてあげられるお店にしないとな・・・

そんなことばかり考えながら、嫁にも不安ばかりを話す日々。





そんな時・・・・

お店に行くといつも僕が作成しているフォトブックの会社から見たことないフォトブックが届いていた。

???????

俺注文してないけどな・・・・

開けてみると、

僕のフォトブックではない。

??????

中身を見てみると、温かな多良間の写真と多くの方々からのコメントが書かれている。

1ページ、1ページめくるたびに涙が出てきた。



「いつもありがとう」

「もう多良間に通って10年になります」

「記念ダイブの想い出が最高でした!」

「ドラフトあきらめて多良間の海で頑張ってください!」

「最高のガイドとおもてなしをいつもありがとう」

「多良間を通じてたくさんの素敵な仲間ができました」

「あの透明度が衝撃でした」

「また必ずいきます。よろしくお願いします」

「おかげでダイビングがもっともっと好きになりました」

「いつまでも美しい海を守ってください!」

「出会ったころの夫婦から子供が生まれ5人チームになって、これからもがんばって下さい」

「出会いに感謝しています」

「尊敬しています。熱い想いとガイドで多良間をこれからも魅せてください」

「多良間の海も陸も大好きです!」

「熱い情熱があるお店はみんなが癒しを求める最高のSHOPです」

「多良間の海の感動と夜の熱い話を聞きに通い続けます」

「多良間の海に一目ぼれでした」

「初めてこの海に潜った時の感動を今でも覚えています」

「また多良間に元気をもらいにいきます」

「一緒に過ごした期間が人生の宝物です」

「人見知りの私もすぐに溶け込み楽しむことができました」

「多良間の伝統や文化、海の素晴らしさすべてが宝物です」

「いつまでも素敵な海と島でありますように」

「多良間の海はみんなで守るよ」

「JAWS大好きです。熱いトークも海も大好きです」

「いつもありがとう。熱いガイド多良間でのダイビングはいつも楽しいです!」

「多良間に出会えて良かった、大好きだよ!」

「みんなが愛してやまない海。また会いに行くね!」


1ページ、1ページ綴られる数々の温かいコメントに、みんなと潜ってきた日々が目に浮かび、
感謝の気持ちでこみあげる想いでいっぱいになりました。


諦めそうになる時、いつもそこには大きな期待を寄せてくれる方々がいて、その方々の笑顔に会うために頑張って来れた気がします。

とても弱っている時に届いた温かなフォトブックは、僕の気持ちを落ち着かせ、また奮い立たせてくれる本当にうれしい贈物でした。

ありがとうの言葉しかありません。

多良間島で皆さんとお会いできる時間は、全ての方との貴重な時間で、僕にとって大切な時間だったのだと再認識できました。

また、新しいSTAFFとしっかりと築き上げて、皆さんの期待を胸に頑張らなければと努力していきたいと思います。

期待されるということは、大きなプレッシャーとの闘いもあるけど、決して嫌いじゃない。
応えるためには、地道な努力を続けて積み重ねるしかない。

悩ましい日々に一つの大きな兆しをくれたフォトブック。
「みんなのBLUE」
大きな宝物が増えました。



たくさんの方々に喜ばれるように、そこで働くみんなが幸せになれるように、
そして、大切な嫁と小さな子供たちに明るい道を与えられるように頑張ります!!!



「みんなのBLUE」
ありがとう!!!





多良間島&水納島の海 ダイビング ~久しぶりになっちゃいました~

2018-01-17 10:43:24 | Weblog
明けましておめでとうございます!!!
気がつけば、かなりの放置ブログ・・・
久しぶりになっちゃいました。

いろいろあった昨年のシーズンも終えて、すっかりオフシーズン作業に追われている日々です。

この時期になると考えることも多く、もやもやする日々だなぁと毎年同じ繰り返し。

例年は、オフシーズンになると一人こもりたくなる病で、あまり出かけないことが多いのですが、
今年はなんだかいろいろ考えたくもあり、里帰りには多くの旧友との再会やいろいろなお店にも出かけてきました。

みんな本当にいろいろ頑張っていて、まだまだもがいている自分を恥じながらも、
前に進まなければいけない気持ちを奮起させられたような気がします。



思えば27歳で想いをこめてチャレンジしたお店も15周年を迎えました。
多くの人に支えられながら、本当にたくさんの繋がりもでき感謝しかありません。
それとともに、来季への希望やら不安やら盛りだくさんの気持ちです。

最初は5年を区切りに、何とか必死に頑張ろうと走り始め、
不思議と5年経つといろいろがリセットされてしまうような日々を積み重ね、
また新しいスタートの年となりました。
STAFFの退社もあり、お店を見直すこととなる1年。またふりだしに戻って頑張るしかない1年のスタートです。



沖縄本島や宮古島にも立ち寄り、ぶら~っといろいろ考えながら今の現状を感じてきました。
大型フェリーが週に何便も就航し、国際線も便数を増やしていく中で、本島も宮古島も外国人観光者であふれかえっていました。
沖縄の観光者数は凄まじい勢いで伸びていっている現状。。
多くの問題は山積みだが、普通に変化していっている。
お店は次々と立ち並び、大きなリゾートホテルがあちこちに開発され・・・・
変わるのはあっという間だなぁと。

今はデイトリップの観光者も今後は2Day、3Dayとロング滞在が今後可能となり、それを視野に入れて動いているのが目に見える。
観光からレジャーに足が伸びることも間違いないだろう。
その変化をチャンスとしてついていくことが観光ビジネスを行うものとしては当然のあり方で、変わることは必然なのであろう。

でも、正直なところ・・・・
なんかもやもやが消えない。。。

観光者数を伸ばすためにみんなそれぞれ頑張ってきたのだから良い結果になっている気もするが、
なんかもやもやが消えない。。。



まだ小さな島には影響が出ていないが、それなりのアクションもあり、
僕の中で方向性を見失うと大変なことになってしまう気もしながら、いろいろと考える日々。



いつもそんな時に、「なんで俺この島に来たんだっけなぁ・・・」と初心を想い返す。
いろいろな想いはあったけど、
「自分のやりたいダイビングをしがらみなく提供していきたい」
「日々のダイビングが仕事としての感性よりも、気持ちを優先したものであり続けたい」
「新しい場所で新しいチャレンジをし、認められるようなお店を作りたい」
そんな想いは今も変わらない。

だから周囲の変わっていく現状にもやもやがあるのかもしれない。
もしかすると、上手に仕事をしている人への自分の中での嫉妬なのかなぁとも感じたりもする。

結局、お店の環境がふりだしに戻った今、年々変わっていく環境に自分がついて行っていないのだろう。
なんだかんだと声をあげても、もっと力をつけて影響を与えられるようなお店にならなければ次は見えてこないなぁと。





とにかく、かわりゆく環境の中で多良間島が島の良さをなくさないように、
良い意味で変わらないようにまた一から作り直そう。

そして今年も変わらない美しい海で、変わらない笑顔で迎え入れられるように努力していこう。
その中で力をつけて、また積み重ねて、何かが見えてきたときに道を見誤らないように頑張っていこう。


そんな気持ちで変わっていく環境と付き合っていくしか今は考えられないのかな。



一つ言えるのは、
島は、
いつでも温かく自然豊かで、人が心で繋がれる様な場所であってほしい。

島を歩けば
「どこから来たかぁ?」
「楽しんでいきなさいよぉ」
「良いとこ教えてあげるからついてきなさい」
「おいしいのがあるから食べていきなぁ」
なんて声をかけられる島。

道にはゆっくりと走る車や道で止まって話に夢中になる人がいる島。

島に広がる畑でおじぃ、おばぁが元気に働き、笑顔で暮す島。

周囲には誰もいない美しいビーチが広がる島。

海が過剰に開発や形だけの保全をされるのではなく、生活の場として息づき宝物と考えられる島。

子供たちが元気に走り回り、伸び伸び遊んでいられる島。

神事に向き合い、何百年の伝統を受け継ぐために島民が力を合わせる島。

そう・・・
本当に魅力のある「島」は、変わらず残っていってほしいと願います。

きっとそれは旅をする人たちの幸せにも繋がると信じて、守れるところは自分なりに守っていきたいと思います。












立ち寄る人が便利に思うことが一つ増えれば、このようなことが一つ削られる。
一つでも犯罪が起これば、このようなことが削られていく。
一つでもビジネス主体で無理な判断をすれば、このようなことが削られていく。
だから・・・難しんです。
多くの人が考えても良い結論にたどり着かない。

引っ越していく人も多く、子供も減少し、過疎化が起こっているのは現状だけど、
僕は「島」があればきっとそこに「人」は集まるような気もします。









そんなことを考えながら、結論のでないもやもやした気持ちだけど、
しっかりと初心を想い返して、
素晴らしい島の素晴らしい海を伝えていけるように頑張りたいと思います。







今できることを1歩づつ・・・
1歩づつしか進めないんだよね☆



☆会いにいこう TARAMA BLUE!! ☆












多良間島&水納島の海 ダイビング ~4月1日に起こった悪夢の物語~

2017-04-01 07:53:20 | Weblog
そう・・・・

新年度の始まりは、港で船の底を磨いていた時に起こったんだ。。。
それは想像をはるかに超える始まりだった。

船の底をゴシゴシ磨いていると、何だか寒気が・・・

ふと殺気を感じ振り向くと・・・・

そこには俺のライバルでもあり、愛するあいつが・・・

4m級のタイガーだ!!!!!



やばいぜ!!!!

とっさに逃げることも考えたが、一度逃げた借りが俺にはある。
ここは逃げられねぇ~~
俺もダイバーのはしくれ、戦うしかないな。

ぐっとにらみをきかせて立ち向かおうとすると、

なにっ!!!!!
そいつは、仲間を連れてきやがった!!!




それでも食い下がらない俺に、下から2匹で「がおぉ~~~~!!!!」

負けられねぇ・・・

俺はそいつの鼻っ面を蹴り飛ばそうと足を伸ばした。

すると2匹は食い下がらずにさらに追い込みをかけてきやがった。。。



でかいぜ・・・

びびるぜ・・・

でも、負けねぇ~~~!!!!

借りは返すぜ!!!!



ぐわっ!!!!
食ってきやがった。


気が付くと目の前には、鋭い牙をむき出しにしたあいつが!!!!

や、や、やられる・・・・



このままじゃ、食われちまう・・・

ちくしょ~~~!!!

俺は渾身の一撃をやつの顔面にくらわせた!!!

このまま水中での戦いは厳しい・・・
そう感じた俺は、そのまま首根っこを摑まえて、
陸上戦に持ち込む作戦に。

暴れる相手を何とか抱きかかえ、首根っこを強く締め付け、
何とか陸上にあげた。

ふぅ~~~
これで俺の勝ちだな!!!

その悪魔の面を良く見せてみろ!!!

えっ~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

巨大な相手は、俺の締め付けに観念して、

ちっちゃくなっちゃった!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



そんな、ハードな一日のスタートだった。
疲労は半端ないが、この勝利は次につながる大きな戦いだったと思う。

そんな4月1日。
皆様、素敵なエイプリルフールを♪♪(笑)

☆会いに行こう TARAMA BLUE!!☆

多良間島&水納島 ダイビング ~いよいよシーズン前に・・こんな時間も悪くない・・・~

2017-02-19 23:57:01 | Weblog


またまたご無沙汰なブログ。

海情報もブログにして動画も入れて何て考えながらも、なかなか文章や写真や動画に自分の想いを乗せるのに時間がかかってしまい、そう簡単にはいかないなぁ・・

いよいよ2017年シーズンインまであと一週間。
毎年ながら想うところはたくさんあるが、やることは一つ、「素敵な海を全ての想いをこめて魅せること」。

海を魅せていく中での序章には、施設の充実、staff育成、サービスの充実・・・たくさんのことがあるけど、これから来るみんなの笑顔を想像しながらお店にたたずむのも悪くない時間。

この時期は子供たちとの時間も大切にしながら向き合いながら、妻とも将来を語りながら過ごす。
シーズンに入れば頭の中は、海一色となっていくので、こうした時間をうまく作れるようにしていかなくてはいけないのだけど、やはり、シーズンを前にすると準備でやり残したことはないか、このままスタートするとどうになっていくのか、今季の自分のスタイルや信念を常に頭によぎりながら、家族が寝静まった頃にお店でたたずむ。

ライフスタイルを維持していくには今の時期のように止まることはとても怖く、オフシーズンもできれば動いていたいけど、大切な家族のためにも、自分のためにもとても重要な時間だとも感じながら過ごす時間。

2月に入り、メンテナンスも終わり、日々海に出ながら様々な想像と自分を見つめ直しながら潜っています。
昨年度白化現象でダメージを受けた海をしっかりと自分で受け止めて、今後の保全活動や海との共存のあり方、新しいPOINTへのアプローチや既存のPOINTの保全ブイ交換や最終調整などなど・・・考えることはきりがない。
そんな時間を過ごしていると、早くゲストの方と潜りたい一心にかられるが、その反面、緊張と恐怖とプレッシャーにもつぶされそうな自分を鼓舞していく時期なのかな。

始まってしまえばあっという間に時間が過ぎていくのだけど、ちょっとスローに流れる時間はとても貴重なのだと言い聞かせ、自分自身の焦りに歯止めをきかせているそんなこの頃です。

多良間島の海と出会い、もう14回目のシーズンだ。
そう、今年の終わりには、15周年を迎えることとなる。

不安もなく突っ走った時期とは違って、家族を支えていくための力をしっかりと示していかなくてはいかないとなぁ。
自分自身の姿を客観的に見つめたりもしながら、今年のオフはたくさんの人と会っていろいろな話もできました。

夢を追ってスタートし、なんだかんだと形になってはいるけど、不安は消えない。
でもきっとそれは誰でも同じなんだろう。。

だからやるべきことを無我夢中になりながらやるしかなくて、振り返る怖さや不安を打ち消すには走り続けるしかないんだろう。
「「夢中」とは「夢の中」」と教えてくれた人の言葉を思い出します。

そう「夢の中」ではもういけない時期を向かえていて、僕自身が地に足を付けて進まなければいけない。ただ・・・ダイバーだからか・・・なかなか地に足がつかないのも現実(笑)

妻と子供たち3人と向き合いながら、改めて背負っている重さを感じ、それとともに進んでいく将来を不安でもあり、楽しみでもありながらまたシーズンを向かえていきます。

5年の区切りも3回目。
5年ごとに一度1年目に戻っていくことの大切さも教えてもらった通りで、その年々に様々なことが起こるのだが、それもまた今季が一区切りとなる。
初心を忘れず、ぶれない心と、周囲にゆとりをもってぶれる心と、両方を維持しながらまた一つの区切りを完成させていきたいと思います。

さぁ、いよいよ2017年シーズンもスタートです!!!
再会や新しい出会いに全力の気持ちで応えていけるように、海で生きる人として「海で魅せること」のために全神経を集中していきたいと思います。

そんな今日は妻との結婚記念日。

何も迷いなく、夢追う僕についてきてくれて、ずっと背中を支えてくれている妻に感謝しかありませんが、その分、幸せな時間をこれからたくさんプレゼントできるように走り続けていきたいと思います。

ということで、
2017年シーズンまであと1週間!!!

今季もとにかくがんばります☆

☆会いに行こう TARAMA BLUE!! ☆



多良間島&水納島の海 ダイビング ~プロとして海を愛し、ダイビングPOINTを開発するということ~

2016-10-31 16:01:40 | Weblog
小さな小さなこの島の海に飛び込んだ時・・
その時の感動は今でもはっきり覚えている。

観光者なんてほとんどいないこの島の海で、ダイビングサービスとして魅了していくこと。
そのためには一人一人の心に突き刺さるダイビングPOINTを開発していくことは最優先の課題だった。

一概にPOINT開発というが・・・
既存しているPOINTがあるのであれば、そこから広げていくことはそれほど難しくはない。
だが、何もないところから入っていくことはとてもとても難しく、たくさんの事を考え、
たくさんの時間を費やさなければ1つのPOINTとして案内していくことはできない。

「今ダイバーはどのような海を求めているのか」ということを中心に各地を潜り回り、
この海が、
どの潮でどうに生物が変化し、どのように魅せていけるのか。
風向きによってどこが一番安定して連れて行くことができるのか。
ダイバーレベルに応じて流れをかわしていけるのか。
コースをどのようにたどれば、どのようなペースで案内すれば快適なのか。
様々なことをクリアし、一つのPOINTで120分以上のダイビングを繰り返し行い、
「楽しい」と感じる場所を選定していく。

素晴らしい景観は広がっているがニーズに合わない。
魚影はすごいが、潮によってなみがあり過ぎる。
どうしてもコースがきつくなってしまう恐れがある。
透明度に変化があり過ぎる。

なかなかPOINTとして選定していくのは難しい。

ようやく1つのPOINTが決まったとしても船の係留を行う水中ブイを設置する場所が良い位置になければ、
スタート地点が変わってしまい10mのずれは大きくガイディングに響いてしまう。

アンカーリングならば可能だが、毎日のダイビングの中で水中を削っていくことはやはり避けたいから
すべてのPOINTに水中ブイを設置することで保全と安全性を高めていった。
そのブイはサンゴ質の岩盤では船の力に負けてしまうし、ロープの設置にしっかりとした強い隙間がなければ
設置ができない。こうしたことでなかなかスムーズにいかないことも多い。

ドリフトなら簡単では・・と思うが、流れているからただ流れれば面白いといったものではない。
ドリフトもしっかりとストーリーがなければ楽しいとは感じない。

そんなことを様々な想いと格闘しながらお客さんもいない稼ぎもない日々の中で
数年以上、数千本のダイビングを費やしてきただろう。

今では58POINTをその日の海況、ゲスト状況、潮汐、透明度などで臨機応変に瞬時に決定し、
楽しんでもらえるところまで長い年月をかけて何とかやってきた。

それでも、全ての水中景観が頭に入っていても、自然はいつでも厳しさを与え、
OPEN4年後にはオニヒトデの大量発生に苦しみ、その当時の主要POINTを失うことになり、
新しい場所と新しい魅せ方を修正しなければならない苦しいシーズンを送ったこともあった。

そんなとてもとても想いのある、僕だけのダイビングPOINT。

ご存知の方も多いが、今季沖縄で起こった水温上昇によるサンゴの白化現象で、
多良間島のPOINTも大きな転換期を向かえるのかもしれない。

実際、主軸として使っていたダイビングPOINTは大きな打撃を負ってしまい、
今現状では笑顔で見せることはできなくなってしまった。
9月からいくつかの主要POINTを外し、その中でも素晴らしいダイビングを提供できるように
必死の案内が続いている。

風向きにしても、流れにしても、初日の1本目でも最終日のラストダイブでもいつでも安定して
笑顔になれる楽しいPOINTはそうは多くないのだが、今季いくつかを外さなくてはならないだろう。

皆さんも衝撃を受けるかもしれないが、これが自然の姿で、向き合わなければいけないことだと
いくつかメジャーなPOINTの今を。。。。

■POINT ブルーシャイン




■POINT やっぱりサンゴ




■POINT パナリグー




■POINT すくすくサンゴ




■POINT ちゅらみ





環境に応じて変わっていくことは十分に分かっているし、きっと分かってくれる人も多いだろうが
やはりとても厳しい状況になってしまったら、プロとして僕は新しい場所と魅せ方をしっかりと準備する必要があると思っている。


今年の冬はそんなとてもとても大切な時を初心に返り十分に費やしていおこうと思います。

まだまだシーズンは続いている。
今の僕にできるガイドは、厳しい状況の中でも、この海の輝きをしっかりと伝え、
遊びに来られた人に笑顔になって良い想い出を作ること。

そのことばかりを考えて、とても厳しいシーズンを送っているが、残りも後1か月半。
しっかりと安全に楽しいダイビングを魅せていきたいと思います。


そして・・・・
しっかりとやり遂げて、オフシーズンには、また立ち上がり、駆け出しの頃の自分のように必死にこの海と向き合って
来年度につなげていきたいと思います。

大切な我が子、甥っ子や姪っ子の名前を付けたPOINTは、数年間利用しないかもしれないけど、
大切にいつまでも毎年水中ブイを交換し続けて、10年たったころに子供たちが自分の名前の付いた
ダイビングPOINTを誇らしく案内してほしいと思います。

それまで僕はまた違ったこの海の魅力を最大限に引き出して、全力で頑張ります。

再来年は15周年を迎えます。
14年目のシーズンはしっかりと土台を作り直して、またこの素晴らしき海が多くの笑顔を来シーズンも与えてくれると信じて進みたいと思います。

海で生きるプロフェッショナルとして、自分が携わる海をこよなく愛し、一緒に潜る皆さんに安全と楽しみを最大限に発揮できるように
シーズンラストも突っ走りたいと思います!!!

連続潜水が果てしなく続き、家族全員が風邪でダウン・・・
自分自身も熱があってサイナスも炎症し・・・ふらふらの日々・・・
まさに満身創痍の今日この頃ですが、

もうすぐ11月のピークがやってくる。

同じ年の広島の黒田は引退したけど、僕はまだドラフトに呼ばれていないのでまだまだ頑張ります!!!!

皆さんとお会いできるのを楽しみにお待ちしています☆




多良間島&水納島の海 ダイビング ~サンゴのピンチに歯を食いしばり・・・~

2016-08-31 15:34:32 | Weblog
サンゴの白化現象についてちょっと書こうかな・・・

水温30度を超えてから2か月が過ぎようとしています。
各地の情報でご存知の方も多いし、心配しているダイバーも多いと思いますが、
サンゴの状態は、本当に厳しい状況が続いています。


※南岸リーフ上水深1mのサンゴ群落は真っ白になりほぼ壊滅。。。

1998年沖縄地方で大規模な白化現象が起こりました。
その当時、僕は内地にいてダイビングSHOPとしてツアーで沖縄を訪れていましたが、
現地で起こっていたことはなかなか分からず、後に激減したサンゴを見て、それまで気にもしなかった光景に愕然としたことを覚えています。

今思えば、当時現地の最前線で海を見せるために頑張っていた人の心情は計り知れないものだったのだと思います。

あれから月日が流れ、僕は小さな島で現地ガイドとして開業することとなりました。
素晴らしい透明度と沖縄でもトップクラスのサンゴ礁に心を打たれ、生涯をここでとチャレンジし今に至ります。

しかしながら、開業して3年目、2006年大規模なオニヒトデの大量発生でそれまでの概念を覆されるような変化を目の当たりにしました。
必死で食い止めるも、シーズン中ということもあり出足が遅れ、本当に守れたのにと後悔した場所も少なくありません。
それからというもの、周囲23km、外リーフで周囲40kmの小さな多良間島と水納島の2つの島ですが、
常に全域の調査をしていなければ守ることはできないと、必死に取り組み保全活動に励んできましたが、今年度の白化現象はその中でも圧倒的にピンチな状況です。


※南岸リーフ際水深-3~5mのサンゴ群落も褐虫藻を失いもう猶予はありません。。。

ここ数日、風が北に回り、ダイビングも島をぐるっと回りながら行わなければならない状況になり、僕的には懸念していた南岸~東岸の調査を実施することができました。

そう・・この場所はトップシーズン中にほとんど忙しくて見ることができない場所で、当時まさにオニヒトデの時に出足が遅れた場所。

今回の状況は、水温上昇が要因で実際調査したところで僕らの力の及ばないことなのは十分に分かってはいるが、
そこを調べ、目に映る光景を焼き付け、そこの変化を記録していくことは今後長い月日が流れた時にとても貴重なデータになっていくことは身をもって感じているから、
ダイビング後に、複雑な心境を押えながら、永遠に泳ぎ、唇をかみしめて観察・調査してきました。
おおよその想像はできていたものの、
その光景は・・・
心をえぐるような光景でした。


※南東岸リーフ上-1mのサンゴ大群落もここからの復活は厳しい状況です。。。

僕の中で、ダイビングで魅せるということは、その島の状況を網羅して、そこの中で来られる人の意向を察し、合わせ、考えぬき、
その日の3本のダイビング~最終日までのダイビングをしっかりとしたストーリーの中で完結していくこと。

オニヒトデの大量発生で大きくPOINTが打撃を受けた時には、もうダメだとシーズン前に心が折れそうになったが、
そこのサンゴ保全対処をしながら、メインとして利用していたPOINTを大幅に変更し、
それまであまり利用しなかった場所をストーリーに入れられるような状況を作って、死に物狂いで対処してきました。

今思えば、その当時からダイビングPOINTは大幅に変わってきたと思います。
毎年ながら、素晴らしい海を全力で見てもらうためには、ただあるPOINTを案内しているようでは無理なことで、
やはり日々全域を網羅してPOINTを開発・調査・保全し、その日の海洋状況で瞬時に判断して、最適なPOINTへ誘導していかなければ成り立たない。

今期の白化現象で、おそらく沖縄のサンゴは2/3くらいの死滅が予想されるだろう。
その中で大切なのは、
まずはリーフのサンゴが激減することで発生する翌年度のオニヒトデの大量発生をこの冬からどのように対処していくか。
これは冬季に徹底して、オニヒトデの幼体の動向を追いながら行わなければならない。
長い時間と精神力、体力がかかる作業になるだろう。

そして、次に来季に喜んでもらえるPOINTをどのように構成していくか。
これはそのシーズン日々海に出る中で即座に判断していかなければならないことではあるが、今からの状況を嘆いているばかりでなく、
冷静に判断して素晴らしい海の光景を残せる場所、楽しめる場所、生物が感銘を与えてくれる場所、そうしたことをしっかりと描いていかなければならない。


※真っ白から少しづつ苔が生え茶色に変色していきます。つまり、死滅です。。。

来季、大幅にPOINT構成は変わるかもしれない。
それでも、この海の素晴らしさは変わらないと信じ、また残りのシーズンを駆け巡りながら考えていきたいと思います。

今、海はとても苦しんでいるように見えます・・
それは、この先に環境変化で順応していくかもしれないけど、今までの環境に準じて生きてきた生物たちはきっと苦しい局面に立たされているのだと思います。
おそらく年月をかけてそこから今の環境に合った海に変化していくのだろう。


※オニヒトデの食害からようやく復活し、小さなサンゴが群生しだした場所も厳しい状況で、比較的強いハナヤサイ系も白化が始まっています。。

そうした海でプロとして生きていく僕たちも、その苦しみの中で順応し、この海の魅力を最大限に伝えていけるように頑張らなくてはならない。
今年の冬も休みなく動き回ることになるだろう。


※南港内 一見きれいではあるが、白化前の青化の状態です。つまり瀕死の状況です。。

トップシーズン中・・・
皮肉にも嘆いている海とは裏腹に、台風がなく笑顔で遊びに来るお客さんが一日も絶えない日々。
かかるプレッシャーも大きいけども、僕の仕事はこの海を守り、伝え、感銘を与える責任あるものだから、精一杯走っていこうと思います。


※南港内 ソフトコーラルの白化現象前、黄化の状況です。これまた瀕死の状況です。。

まだ完全に死滅したわけではないサンゴ群。
何とか小さな望みをかけて、精一杯生きてほしいと願います。

今現在はちょっと痛々しい海かもしれませんが、当たり前の光景なんてない、変化することの自然の厳しさを少しでも理解して、華やかで笑顔あふれるダイビングを一緒にできたら光栄です。

そのためには、僕がこの海でできることを全力で取り組み、残りのシーズンもこれからのシーズンも変わらず感銘を与えてくれる多良間島の海を愛し生きていこうと思います。

毎年ながら一生懸命やっていれば、必ず何か大きな壁がやってくる。
そこに自分の人生を注いだのだからやるしかないです。

海が好き、ダイビングが好き、離島が好き。
根底はそれだけで良いのですが、それだけで好きなことを仕事として全うしていくプロフェッショナルにはなれないってことかな。

連続潜水が数か月続き、ちょっと疲れているけれども・・・
まだまだトップシーズンは続きます。
気合いを入れなおして、この海に心から感謝し、今までの絶景の恩返しに、
僕の力でこの海が華やかに輝き笑顔を生むガイディングをしていきたいと思います。


多良間島&水納島の海 ダイビング ~息子に伝えたいこと~

2016-08-17 23:14:54 | Weblog
70歳になる父と母から僕が初めてダイビングをしたのは7歳の時だと聞いていた。


今日、長男の7歳の誕生日。


夕方からどうしても一緒に潜りたくて、子供を連れて外洋に出航し、
僕がこの島に来て初めて開発したPOINTに一緒に潜りに行った。


まだ何も分からなくていいのだけど・・

パパからの強い想いをこめた誕生日プレゼント・・・


ダイビングを生涯するかどうかなんてわからないし、強制もしないけど、
僕はこの島でのダイビングシーンを息子には少しでも目に焼き付けてほしいと思って。。。



今季は台風もなく、快晴・凪でGOODコンディションが続く日々。

日々笑顔に包まれるダイビングの中で、異常水温によるサンゴの白化現象に胸を痛めるダイビングガイドが続いている。


数年前オニヒトデの大量発生で必死に保全活動を繰り返し、
どうにか守ってきたあのサンゴたちも今は何することもできず日に日に白くなり・・・

自然の驚異を目の当たりにしながらのダイビング。
想うとこはたくさんあるものだ。


昔の話になるが、
僕がこの島に来て、基盤を作り上げようと踏ん張ってきて2年が経とうとするときに、
同業者が来て、同じようにお店を作ろうとしたことがあった。

僕が潜るPOINTを見ては、後ろからつけてその横にブイを打ち・・・
やっていることはほんとめちゃくちゃで・・・
ある時、話し合わなければならなく、その方と面して話す機会を作り、実直に話をしたことを覚えている。

恐らく僕よりも20歳くらい上の本島でダイビングSHOPを営む人だったと覚えている。
20代の僕にその方はこう言った。

「あなたにとってダイビングってなんですか?」

僕はこう答えた。

「生涯をかけて追及しても飽き足りない大好きなレジャーであり、僕がプロフェッショナルとして導ける誇りある仕事です」と。

僕はこう返した。

「あなたにとってダイビングってなんでしょうか?」

彼はこういった。

「ビジネス以外の何物でもありません。」と。

当時夢にかけ突っ走っていた僕だから分からなかったのかとも思ったが、
今となってはっきりと思うとこがある。

それは違う。

と。

好きなことを商売にすることはとてもとても難しいと言われるが、
そんなことはない。

確かに夢を追いかけるだけじゃだめだし、ロマンを追いかけているだけてもだめだ。
でも・・・
そこを追いかけなければ、この仕事は完成しないと思う。

この人の目は完全に死んでいて、そこには海に対するロマンも夢もないように感じた。


40台になった今、不思議と僕の中でその当時とあまり気持ちの変化はない。

この海にかける想いや情熱、ここに遊びに来られる人への気持ち、
日々の変化の中で大きなプレッシャーから逃げたいときなんてたくさんあるけど、
僕は小さな離島でのダイビングシーンは、心からあるこうした想いを貫けなければできないと痛感している。


そして、それを貫くと同時にその気持ちを胸に
しっかりと家族やSTAFFを支えるビジネスシーンもできなければこれまた夢物語で何の意味もない。

小さな島に想いを寄せて、そこから始まった僕の新しい人生。

そこに生まれてきた長男には、少しでも感じてほしいと思いながら・・・
たくさんの想いを込めて潜ってきた。

この子がもしも海の世界に羽ばたくとき、あと20年後くらいだろう。
その時の海はどうになっているのだろうか・・・

各地で開発が重ねられ、外国人観光客の受け入れがキャパを超えている現状の中、
一人でもこの海を真剣に考える奴がいなくなったらあっという間に飲み込まれてしまう気がしてならない。

所詮、1店舗だけでいきまいているだけかもしれないけど、
そんな情熱を消さない力ある1店舗を貫きたいと、いばらの道を歩むしかないのだろうと。

来月にはもしかしたらサンゴ礁は半減してしまい。
20年後には僕がここに来た時と同じように素晴らしい景色が残るのかもしれない。

たくさんの想いはあるが、
好きだけでやっていくだけならやらない方がいい
夢だと言って現状がみれないのであればやらない方がいい
仕事として生計を立てられないのであればやらない方がいい

日々、その海を愛し、そこを追及し、
そこに耐えきれる体力と精神力を鍛え、
来る人に幸せな時間を過ごしてもらい、
その中で支えるべき人たちを支える力をつけて、
初めて好きなことが仕事になるのだろう。


息子よ・・・
日々の生活の中で、夢や希望、
自然に対する大切な気持ちを少しでも心に刻みながら、健康に育っていって下さい。

誕生日おめでとう。

パパより☆


多良間島・水納島の海 ダイビング ~タイガーシャークとのせめぎあい~

2016-03-02 14:34:05 | Weblog
やばい・・・

強烈でした。。




長年懇願し続けていたタイガーシャーク漁へ乗船させてもらった時から3年。

何とかその海域で潜るチャンスがないかと自分なりにハード面・ソフト面と準備を重ねながら、
このオフには、必ず一度動くと決めてようやくようやく調査に行って来れました。



海域の水深は深く-100m近いフラットな地形。

そこは巨大ザメのはえ縄漁が行われ、最も大きな個体が生息し、数も多いと言われる場所。



漁で引き上げられるサメは何度も見たが、

それでもダイバーの僕には自分の目で水中状況をみなければイメージがわかなかった。

もちろん、漁の最中にそんなことはOKは出ない。
ましてやサメが多く生息するどんぶかな水深に丸裸で入るような無謀なことはできない。



水面から見ても風向き、潮流もとても難しい海域。

そこにいけば本当にいるのか・・・

果たして我々の目で確認なんてできるのか・・・

深いとこにいるサメが我々が確認できる水深まで上がってくるのだろうか・・・

疑問は頭の中に浮かべればきりがなく、とにかく水中を一見しなければ解決はしない。

意を決して初めての調査へ行ってきた。



まずは、通常-100m~-150m付近を好むタイガーが、
確認できる水深まで上がってきてもらうには、僕自身あまり好きではないが、
いろいろ考えてもやはりフィーディングしか手段はない。

餌箱に大量の魚をさばきなるべく匂いが発せられるように工夫しながら一度-80mまで落としていく。

僕は水深-5mで待機し確認できるまで徐々に徐々に箱を揺らすようにあげていく。


-30mのところでしばらく待つ。
中層の浮遊物の感じ・・・
うっすら見えてくる活性の良い小魚たち・・・
下はとても薄暗く不気味な雰囲気は、
自分の中では見てすぐ違和感がわかった。

5分・・・

10分・・・

静かな海域で目を凝らして下を見ているが、どうにも-5mからでは確認がしづらい。
そこには、不思議とタラマブルーのような碧さはなく、濁っているというよりも色が深い。

そのため、怖さをぐっとこらえて-10mまで落としてみる。
船につながれたロープを握っているが、下からや背後から巨大なサメのアクションが起こった時に
一気に浮上する体制を整えながら

じわり、

じわりと。

餌箱付近がざわついている感じはあり、
中層をいきなり高速で泳ぐイワシやツムブリの群れが不気味さを増してくる。
きょろきょろしながらもじっくり目をそらさず見るが、それでも確認しづらい。

あと-5m落としたい。
でも、-15mとなると急浮上のリスクと箱付近から自分との距離が近く、万一の時に逃げ切れるか不安が残る。

「やめよう・・」
「出たとしても人を入れるのは無理だ」
「何のために・・」
いろいろな葛藤があるが、
ぐっとロープを握りながら-15mへ・・・

いる!!!!

-40m付近、明らかに巨大な生物を確認。

怖い・・・
ぶっちゃけ、震えてる自分がいる。。

んん??

その横に回っている一回り小さいのもいる。

シルキーだ!!

こいつはちょっと上がってくる動きで確認できたが、

大きな生物は、目を凝らしてうっすら見えては、消え、の繰り返しで判断ができないが、
僕の中では、タイガーであることは99%確信していた。


ここで、自分の緊張も高すぎるので、ゆっくりと注意を払いながら一度浮上。


少し気持ちを落ち着かせ、また-5mから繰り返す。

おそらく匂いには反応しているのでフィーディングは成功している。

なので今度は自分が下がるのではなく、餌箱を-25m・・・-20m・・・まであげていき、
自分は-5mで安全を確保しながら待機する作戦に。


いる。


シルキーは消えたが、大きな物体は周囲を大きく回っているのが確認できる。

間違いない。
タイガーだ。

しかも・・デカすぎる・・・
余裕で4m以上はあるし、胴回りの太さが半端じゃない。
いきなりボス出現は予想外だった。
それともここはそれクラスだらけなのか・・


やばいな・・・
また一度浮上し、船のラダーから観察するが、ここではやはり見えづらい。

カメラは一眼はやめて、コンデジのみにし、両手が使えるようにし軽量化して、再度潜降。


-5m・・・
んん?巨体の姿が消えた・・・
見えない

5分

-7m・・・
いない・・・
いない・・・
もう消えたかな・・・

-10m・・・
箱との距離はもう7mくらいだ。

もうこれ以上はだめだな。
あがろう・・

と、思った時、下から大きな巨体が上がってくる。
あわてて-5mへ上がり、コンデジを準備するが様子がおかしい。

餌箱をスルーして、真上に!!!

やばい!!!
あわてて上がり、ラダーにつかまった時にはもうタイガーと僕とは1mの距離に!!!

そのまま船尾にがたがたごとぉ~と転がり込み万事休す。。

大きな巨体はそのまま船尾に尾びれを当てるように振り返り水底に潜っていった。

やばかった・・・
間一髪・・・

サメは襲わない説やら
スイッチが入るとこうなる説やら
夜しか捕食に入らない説やら
いろいろ聞いたり、読んだりはしてきたが・・・

ぶっちゃけ、浮上して最初に放った言葉は、

「全然あいつがんがん来るじゃんかよぉ~!!!」
と泣き声だった俺(笑)

正直、まじでだめだと思った。
心臓はばくばくいって、その後はもうラダーからも足を入れられないくらい怖かった・・・

体を入れずに船尾から顔を入れて、水中を確認すると、
完全にやつが餌箱をがしがしやり始めてます。

そう、目の前の光景は、あのホホジロがゲージをがしがしやってくるようなまさにテレビで見る映像です。

船から水面に顔だけ入れて、からかろうじてGOPRO撮影をしていると、
大きな巨体は暴れながらロープを食いちぎり、
餌箱を切り落として深海に消えていきました。


決して、安易になんて考えていなかったし、自分なりにたくさんの勉強をしながら調査に入ったが、
結果、あまかった。。。

やつらは海の王者。
スイッチが入ってしまえばもう関係なしです。

超高速で上がってくるタイガーと目が合った時の衝撃は未だ震えます。

諸外国でやっているシャークフィーディングとまったくイメージが違うこと。
サメの動き、大きさ、スイッチの入り方も違うこと。
水底が深く暗く見えづらいが、中層での観察はまず不可能であること。

いろいろなイメージがあったが、やってみて大きくいろいろなことが分かった気がする。

そして何しろ確かに大きなあの巨体がいるということ。

1回目の調査にしてはとても上出来だったのではと感じながらも、
恐怖感で気持ちがなえてくる自分もいなくもない・・・
そしてとても感動している自分もいなくもない・・・

まぁ~海はいろいろ。
これからも気長にたくさんのことを学んでいこう。

そして、その海がとにかく安全に多くの感動と多くのロマンを与えてくれるのであれば、
そこに向かえるように頑張りたいと思います。

詳しいお話はログ付の時にね♪♪


※ちなみにここはかな~り沖合の異例な場所での調査であって
通常潜っている場所でのお話ではないので怖がらないでくださいね☆
ってこの話書いたら無理かな(笑)

これからももちろん安全第一に頑張ります!!!!

☆小さな島から大きな元気を☆
今日もGOOD☆DIVE!!!




多良間島&水納島の海 ダイビング ~サンゴのお話~

2016-02-18 20:31:36 | Weblog
しばらくアップしていなかった「熱い男のブログ」
何度もアップしようとしたのですが、想いが強くなると言葉も影響が大きくなるので
なかなかいろいろな想いを文章にすることができず、新年ももう2月!!

例年であれば海外ツアーで盛り上がっている時期なのですが、
今年は目的地にテロの恐怖もあり、安全策で中止とさせて頂きました。
その分、多良間の冬を満喫しようと冬も営業中で少人数ですが日々海を楽しんでいます♪

お客さんの予約状況で途切れた時を狙って、すぐにメンテナンス。
また海況を見てすぐに海の準備と天候が変化しやすいこの時期には神経ぴりぴりさせながら動き回ってます。

そんな中、先日から3日間「サンゴ調査」その後「サンゴ保全活動」と精力的に現在の多良間の周囲を確認してきました。
毎年この時期は一人寂しく活動するのですが、今年は専門家と一緒に動きながら話を聞いたり、
多良間の過去と現状を照らし合わせながら活動してきています。

6~7年前にかなり深刻だったオニヒトデの大量発生もここ3年は落着き、食害を受けたサンゴも場所によっては
かなりの回復で良い状況になってきています。
これが保全活動の成果なのか自然サイクルなのか・・
この問題はまだ回答には時間がかかるのでいずれ明確にしていきたいと思います。

ここ数日見てきたダイビングPOINTではなく、多良間のリーフおよび外洋の調査結果とすると、
サンゴの活性化具合は、もちろん場所にもよりますが、付着した幼体が急速な成長をしてくれています。
わかりやすく言うとダイバーが潜って「ここきれいだね~」というレベルまできている気がします。

僕自身、多良間の海以前にも各地でサンゴ礁をテーマに観察し、それと照らし合わせたりもしながら
多良間のサンゴを観察しているとたくさんの持論が出てきます。
これは専門家が机上で述べるものとは大きく違ったものもたくさんあって、いずれはしっかりとすり合わせをしていきたいとも思っています。

何はともあれ、僕のテーマは
「ダイバーが元気のある海で気持ちがいいダイビングをしてほしい」です。
これは13年ずっと変わりません。
昔からぼくのダイビング感は、ダイビングで「何を見に行く」「何を狙う」といった感覚ではなく、
飛び込んで40分間のとても心地よい景観の中、自由で解放される感覚が一番フィットします。
その感覚で案内していくために、従来から日々の海へのアクションや1日3本のPOINTをストーリ立てていくことに力を注いでいます。

その気持ちよく元気な海をテーマにすると、やはり沖縄の海ではサンゴ礁はとても重要な役割を担っていると思い、活動につながっています。
現にサンゴ礁が元気な海では、普通種のスズメダイやチョウチョウウオが色鮮やかにきらめき、ハナダイ系やグルクン系も美しい群れを形成します。
そこには、しっかりとした生態系が成り立ち、テンジクダイやキンメが群れ、それを狙って回遊魚もまわってきたり、
コブシメなどが産卵でサンゴに卵を産み付け、それを狙ってカメが増えたり・・
様々な水中シーンは、元気な海で当たり前に存在していきます。

だからこそ、ダイバーがふわ~っと浮いているだけで気持ちが良い海を求めていくには、がればではなく、生き生きとしたサンゴ礁はかなり重要だと思っています。

ここ数日昔の写真を見たりしながら、物思いにもふけるのですが、
本当は熱い気持ちを文章でとも思ったのですが、なかなかエンジンがかからないので
多良間島での13年の観察の中で海とサンゴの変化をちょこっと写真で。

「これが、こうして、こうなって、こうなった」
今までは「これが、こうして、こうなった」だったのですが、さらに先を見ることができています。

ここにあるたくさんの想いや言葉は、省略です。
察してくださいね(笑)

第一弾

みんなが感銘して軌道に乗って、調子よかったこれが、


いきなりこうして、目の前真っ暗で、そこから一歩ずつ歩んで、信念を通して


頑張ったけど、こうなって、涙があふれて絶望的で、笑顔なんてできなくて


それでも、いろいろなことを受け入れて、まっすぐ前を見て取り組んで、こうった


第二弾

これが、


こうなっちゃって、信じられなく、あせって、泣きそうで、あがいて、あがいて、気が狂いそうで、体も限界で


それでも何とか前を見て、必死に考えて、とにかく行動して、こうなった



何が言いたいのかはよくわかりませんが、
海は自然はいつでも我々の範疇を超えた変化をしていきます。
もしもそれが、人為的に壊しているのであれば、極力壊さないほうへ歩むこと。
もしもそれが、自然の成り行きならば、その成り行きの中で我々も溶け込み自然と対話していくこと。

だから・・・
ダイビングは、その年その年がいつも同じPOINTで同じ海なんてないんです。
だからこそ、一つのものにとらわれてダイビングしていくことは、そこの場所に飽きてしまうし、
寂しさを感じてしまうことがあるのだと思います。
我々プロフェッショナルは海に携わっていく以上は、誰しも皆さんの笑顔を求めて職を全うしていきますが
そこに一つのしがらみができてしまうとそれは大きな壁となって能力を低下させてしまうように感じます。

「多良間の海は・・・なんか・・・いいんだよねぇ・・・」
そんな言葉の奥には、サービスやガイドや施設やうんぬんもあるかもしれないですが、
海への想いがいつでも我々をまっすぐ突き動かしているからだと思っています。

14年目のシーズンに入りますが、いつまでもまっすぐこの海を見つめながら、皆さんと素敵な時間を過ごしていければ
とてもとてもうれしいです。

もう2月ですが・・
どうぞ今年もよろしくお願いいたします!!!