最近は,高校のカリキュラムや指導方針が変わったり大学の入試システムが色々と多様化したりしているので,大学のある専攻分野に必須な学科分野について,高校までに十分に履修していなくても,入学できてしまって,大学に入学してから学生本人が苦労するということも少なからずあるらしい.
また,高校のとににはちゃんと勉強したはずのある分野が,実は文科省によって昔よりも縮小されたカリキュラムになっていたために,大学で必要としている基礎的な概念の一部を習っていなかったということもあるようだ.
例えば,殆どの「工学部」の専攻分野では,物理,特に,古典的な力学,熱,電磁儀学,エネルギー等の知識が不可欠であるし,何らかのエネルギーに関する専攻分野では,化学の知識も必要である.
また,環境に関連する専攻分野では,化学だけでなく,生物の知識も必要であろう.1-2年の一般教養レベルの科目では特に,基本的な概念の一部の理解が不十分でも,ちゃんと出席していればなんとか単位は取得できたかもしれないが,専門科目となると,そうはいかない場合も多い.
大学での各専攻分野で学ぶために必要な,物理,化学,生物等の知識は,いわゆる「一発勝負」の試験のための数式等の「暗記」にたよるようなものではなくて,むしろ,個々の現象や反応あるいは法則等についての,概念の積み重ねとそれらに対する,自分なりの総合的なイメージや直感的な理解であると思う.
その意味で,何らかの理工系分野で学んでいる大学生諸君,あるいは理工系ではないが,何らか技術/科学と連携するような学際的な分野で学んでいる大学生諸君で,高校時代の,物理,化学,生物等についての理解に不安がある場合には,早い時期に,概念レベルから自学自習し,復習をすると先の勉強がとても楽になるはずだ.
以下に挙げる,講談社のブルーバックスのシリーズは,どれも比較的新しい本で,コンパクトによくまとまっている.
※知人の東大の先生が,このblogをご自身のblogの中で紹介して「地学がないのは問題だあ」とのコメントがありましたが,実はちゃんと「地学」もあります.地球物理,地球環境系の分野を専攻の諸君はこちがも参考にどうぞ.(2008/4/30 追記)
また,上記のような高校レベルの解説書をみても,まだ理解しずらい部分がある場合には,中学レベルの解説書に立ち返ってみるのも良いだろう.
この2冊はイラストや図表が豊富で,読み物としても面白い.
また,高校のとににはちゃんと勉強したはずのある分野が,実は文科省によって昔よりも縮小されたカリキュラムになっていたために,大学で必要としている基礎的な概念の一部を習っていなかったということもあるようだ.
例えば,殆どの「工学部」の専攻分野では,物理,特に,古典的な力学,熱,電磁儀学,エネルギー等の知識が不可欠であるし,何らかのエネルギーに関する専攻分野では,化学の知識も必要である.
また,環境に関連する専攻分野では,化学だけでなく,生物の知識も必要であろう.1-2年の一般教養レベルの科目では特に,基本的な概念の一部の理解が不十分でも,ちゃんと出席していればなんとか単位は取得できたかもしれないが,専門科目となると,そうはいかない場合も多い.
大学での各専攻分野で学ぶために必要な,物理,化学,生物等の知識は,いわゆる「一発勝負」の試験のための数式等の「暗記」にたよるようなものではなくて,むしろ,個々の現象や反応あるいは法則等についての,概念の積み重ねとそれらに対する,自分なりの総合的なイメージや直感的な理解であると思う.
その意味で,何らかの理工系分野で学んでいる大学生諸君,あるいは理工系ではないが,何らか技術/科学と連携するような学際的な分野で学んでいる大学生諸君で,高校時代の,物理,化学,生物等についての理解に不安がある場合には,早い時期に,概念レベルから自学自習し,復習をすると先の勉強がとても楽になるはずだ.
以下に挙げる,講談社のブルーバックスのシリーズは,どれも比較的新しい本で,コンパクトによくまとまっている.
新しい高校物理の教科書―現代人のための高校理科 (ブルーバックス)山本 明利,左巻 健男講談社このアイテムの詳細を見る |
新しい高校化学の教科書左巻 健男講談社このアイテムの詳細を見る |
新しい高校生物の教科書 (ブルーバックス)栃内 新,左巻 健男講談社このアイテムの詳細を見る |
※知人の東大の先生が,このblogをご自身のblogの中で紹介して「地学がないのは問題だあ」とのコメントがありましたが,実はちゃんと「地学」もあります.地球物理,地球環境系の分野を専攻の諸君はこちがも参考にどうぞ.(2008/4/30 追記)
新しい高校地学の教科書―現代人のための高校理科 (ブルーバックス)杵島 正洋,松本 直記,左巻 健男講談社このアイテムの詳細を見る |
また,上記のような高校レベルの解説書をみても,まだ理解しずらい部分がある場合には,中学レベルの解説書に立ち返ってみるのも良いだろう.
発展コラム式中学理科の教科書 第1分野 (1) (ブルーバックス 1591)講談社このアイテムの詳細を見る |
発展コラム式中学理科の教科書 第2分野 (2) (ブルーバックス 1592)講談社このアイテムの詳細を見る |
この2冊はイラストや図表が豊富で,読み物としても面白い.
特に下の方の「Excelを用いた統計解析」は、環境測定分析で誤差の扱いや定量限界を説明する上で、統計を全く学習していない学生さんにここで勉強してもらいたいと感じるところです。