Dr. Jason's blog

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同窓会 -場と暗黙知の共有-

2005-02-07 | Education
 この週末,高校の同窓会があった.卒業して26年目である.
 一昨年,ミニ同窓会の幹事をして,その時「来年は25周年で盛大に!」と宣言したのだが,仕事や研究が忙しくなって,準備が遅れたため,開催が今年にずれ込んでしまった.また,準備不足のため,「盛大に」とはいかず,先生も含めて30名ほどのミニ同窓会となった.しかし,同窓会の時期が当初の予定よりも遅れたお陰で,結果的に,担任だった数学と生物の先生に,博士(工学)の学位取得を報告することができたので,良しとしよう.
 私の通っていた高校はごく普通の都立高校だが,戦前からの伝統と独特の自由な校風の学校であった.当時は,戦前からの超ベテラン,気鋭の中堅,若手と非常に幅広い年齢層で,ユニークな先生方が沢山いた.(私が高校生のころ,当時は都立高校の教員には「定年」がなかったため,戦争をくぐり抜けてきた貴重な経験を持った,校長よりも年上の,ベテランの先生方が現役で教壇にたっていた.)
 同じ高校の先輩で作家になった方がいて,30年近く前の当時の高校の様子を題材にしたエッセイを書いている.実態を知らない読者からみれば空想の中の学校のように思えるかもしれないが,卒業生からみると非常にリアルな記述になっている.これを読むと,あらためて,母校がとてもユニークな環境であったことが実感される.
 そのような場で3年間を過ごした同窓生も,磁性体研究開発ベンチャー企業の役員,大手携帯電話メーカーの開発責任者,大手出版社の編集長,フリーランスのイラストレーター,ライター等多士済々である.
 26年ぶりに会う友人や恩師と違和感なく話しができるのは,やはり,多感な時期に,様々な場面での体験や状況を共有していたことが大きいように思う.単に知識の伝達だけでなく,深いところの「教育」的な効果には,やはり,場の共有とそれによる暗黙知の共有が重要であることが再確認された.
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