--Katabatic Wind-- ずっと南の、白い大地をわたる風

応援していた第47次南極地域観測隊は、すべての活動を終了しました。
本当にお疲れさまでした。

職場訪問特別編

2007-01-09 | 南極だより
今日は仕事始めでした。
ほとんど休まず働いていらっしゃる観測隊の方々には申し訳ないくらいですが、実は早く仕事が始まって欲しかったのです。
休み中は雑多なことが重なって、リズム悪く忙しかったのです。
仕事が始まれば忙しいのは変わらなくても、それなりにリズムに乗って仕事ができるし、やりがいのあることもたくさんあるので。
それより何より、子どもたちがかわいいのです。
それでは、渡井さんからの南極だよりです。
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2007年1月7日(日)曇り 職場訪問特別編

毛利さん、立松さん、今井さんに、基地内での観測の様子をみてもらうための職場訪問が午後開かれた。
電離層棟、気象棟、医務室、通信室、そして観測棟。
情報処理棟と衛星受信棟もみてまわる予定だったが残念ながら時間切れとなった。

観測棟では47次の自分と矢吹さん、それに48次の中島さん(いずれも気水)が説明を行う。
温室効果気体関連では観測機器やフラスコ、標準ガスをみながら解説した。
パネリストの方々の興味は大変深く質問が要所で飛び出す。
しかも相当つっこんだ内容だ。

当初は最後の衛星受信棟までまわる予定だったので、説明時間を観測棟全体で20分と区切られた。
自分の担当分野についてはパワーポイントで概要を説明し、それから観測機器をみてもらうつもりであったが、時間を意識して急遽準備していたパワーポイントでの説明を省略し機器の前で説明を行った。
が、これは失敗した。
全体的には多少迷惑をかけてしまうかもしれないが、時間をそれほど気にせず説明すればよかったかと思う。
各気体の変動のこと、計測する理由などをもっと体系だててきちんとと話したかった。

それほどパネリストの方々の興味は深いものであったのだ。


#なんの説明をしているんだろう?

-----1月8日本日の作業など-----
・炭素同位体比分析用大気採取
・温室効果気体濃度分析用大気採取
・二酸化炭素精製
・Pure Antarctic Atmospheric Air封入
・毛利さん、立松さん、今井さん職場訪問
・CO2, CH4, CO, O3濃度分析システムチェック
・臨時くるくるバー店員
 毛利さんと立松さんといろいろ話をすることができたのは役得であった
 毛利さんの日本人にとっての海、現在の宇宙飛行士の姿、
 立松さんのいつでも感じたことをメモする取材方法など
 真新しいことを見聞きすることができた!

<日の出日の入>
日の出 なし  
日の入  なし  
<気象情報>
平均気温0.1℃
最高気温2.6℃(1555) 最低気温-2.1℃(0232)
平均風速3.2m/s
最大平均風速6.5m/s風向ENE(0420) 最大瞬間風速8.7m/s風向ENE(0346)
日照時間 10.0時間

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観測隊はプロ集団で、様々な観測や仕事が集まっている特殊な場所だと言えます。
そのひとつひとつで、観測や仕事について直接聴くことができるのは、私はちょっと・・いえ、かなりうらやましいです。
ベースになる知識すらもない私でさえ、興味深くてたまらないのですから、地球物理や環境問題などに造詣の深いパネリストの方々ならば、その興味は深く鋭いものだったに違いありません。
時間は、10分では説明できないですよねぇ。
だって、私に「しらせ大学」のプレ講義をしたときも、パワーポイントだけで30分以上かかりましたもの。
あの時は、なんども途中で質問したいのを我慢して、まずは聴くだけに徹してそれだけかかったのですから、観測棟で実際に観測装置などを目の前にして説明したら、ザッと話したって1時間くらいかかるのではないかと思ってしまいます。
毛利さんは特に、渡井さんの分野に深く関わる「C02」をテーマにして環境についてメッセージを送っていますから、お互いにもっと話したかったのではないでしょうか?

またどこかで機会をつくって・・っていうのは無理ですよね。
やっぱり、残念ですね。

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